孤思庵の仏像ブログ

少し深くの 仏像愛好のブログ続けてます、オフ会に集ってます、貴方も如何?

なんと糞掃衣は 音写!  中村元氏はその観念を伝える音訳語である。と

paamsukuulaパーンスクーラの「糞掃衣」の翻訳形態は意訳(漢訳)では無しに、音写 の様です!
これまで、此処の記事で、「糞掃衣」の翻訳形態は意訳として来ましたのは、誤りでした。
現代の日本人の漢字の読みの感覚でもって、安直に似ていないと即断したのは 誤りで、大いに反省しました。


Kさん失礼を致しました。 中公新書「仏教、本当の教え」  には、【パーンスクーラを[糞掃衣」と音写された】と書かれてますね。あなた様の読み違えでは在りませんね!

意訳と思うと言ってくれた師匠筋に、このページをコピーしてFaxで送りました。そして「岩波 仏教辞典 中村元 編に 「糞掃」はpamsu に相当する音写、ぼろきれの衣とあります。」とのメモ書きも付けました!


Fax・電話連絡を受けて、我が師匠筋も手持ちの『佛教語大辞典』を調べてくれました。 
「糞掃」は音写である。と・・・、続けて 右の観念を伝える 音写語である。と云われています。
そこで続けて


電話での説明ですので 不明瞭なところ有ですが、中村元氏は確かに「糞掃」はpamsu に相当する音写であると云われている様です。そこに続けて「右の観念を伝える音訳語である。」とも言われている様です。

私も音写翻訳なる言い方を 先に使ってしまいましたが 師匠筋は【音訳語】に??で、あえて次に「音訳語」と言い換えるに 意味を掴みかえるとの事です。私達は単純に音訳語=音写 と思いますが、彼によると 音写は 音を写すことで 翻訳では無い! ですので「音写」とすべきで「音訳語」とはしない。 あえて広く使われない「音訳語」なるを使用するに 何か含みがあるのでは?との事でした。

「糞掃」はpamsu に相当する音写であるとの疑問に際しては・・・、 安直に似ている似ていないと即断すべきで無しに 糞の発音を考えるに際し、その経典訳の時代に 何と発音されていたかを正確に調べて からでないとの教示でありました。 確かに音写の漢字を 今の自分たちの発音で サンスクリット等の言語に似ている、似ていないと即断してました・・・。概ねは、それでこと足りたのですが、今件の様な問題に際しては ちゃんと経典訳の時代に 何と発音されていたかを正確に調べてからでないと いけないのです。

ここにきて、自分の安直さを深く反省です。

此処で次のコメント頂いて居た事を思い出しました。


岩波 仏教辞典 中村元 編に 「糞掃」はpamsu に相当する音写、ぼろきれの衣とあります。「ふんぞう」という日本語ではなく、中国音に 近いのでは ないでしょうか?
2016/2/22(月) 午後 10:25[ k]返信する
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正に日本語での斟酌に間違いのご指摘があったのですがうかつにもスルーしてしまいました。


次のコメントにも

中国語は、糞はfenです。現代の中国語の発音ではそうなりません。

2016/2/23(火) 午前 11:26[ 真 ]


このコメントで・・・糞は中国語でfenと教えてくれていました。pamsuとfenは近いといえば そうも思えてきます。 音写の判断は 当時の中国語の音が解らないと判断できないのは 今となって合点、至極道理ですが、 同じ漢字圏の日本語である程度通じる事が、かえって仇となり、糞掃を意訳と誤解してしまいました。 思いこむうちは 折角のヒントを頂きながら、盲目でして・・・気が付かずでした。お恥ずかしいです。




師匠筋との電話会話に、著者の略歴に言及して、東洋大学大学院文学研究科博士後期課程中退、その中退の付いてに疑問に、彼は説明してくれました。博士課程修了で博士になれるわけでは無く、あくまでも博士論文が審査に合格して 初めて博士学位が 授与されるんだそうです! とんだ誤認を続けて来てしまいました。

彼が仏教学科の学生でしたは知って居ましたが、大学院の事は聞かずに来てました。チャンスでしたので 氏も博士課程まで?の質問に、答えてくれました。
今思えばそうでしょう、大学研究所の研究員で、論文も書きますし、仏教関係の編集関係勤務の話は一度聞きましたが、その後聞けば仏教辞典編纂にもかかわったとの事、彼の名前でネット検索しましたら、、○○市文化財特別委員の名簿に在りました。彼は人としても出来た人で それらを おくびにも出しませんので、図像文献勉強会のメンバー達も知らないので、此処に書いてみます。

また来月の図像文献勉強会の席で、この件も 何か教えて貰えるかもです・・・・。