孤思庵の仏像ブログ

少し深くの 仏像愛好のブログ続けてます、オフ会に集ってます、貴方も如何?

私の仏像関連愛読書①

 
何年も前に読み始め、途中といえないほどの第1章で難しくて投げ出した本が在ります。今、時を置いて未読部分を読み始めました。 本が変わろうはずもない、読む私が幾分 変わったのでしょう。今も簡単とは思えないですが、今度は面白く、読み終えられそうです。

その事を日記にしたいのですが、プロローグとして私の仏像関係の読んだ本を恥ずかしながらご紹介します。読む本によって自身の程度が知られてしまうので恥ずかしいのですが、後輩の方もできましたので、参考に成ればとて、恥を忍んで、貧弱な読書遍歴ですが、そこから選んだ数冊をご紹介します。


世代が違うので和辻哲郎1919年 - 『古寺巡礼』は知っていても読みはしませんでした。

学生時代に青春のロマンチシズムで仏像が好きに成り。その関係の本ではNHKブックス No.20「仏像心とかたち」望月信成 著  佐和隆研 著 梅原猛 著が最初でした。
 
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同書は1963年、梅原猛氏を司会者にしてNHK教育テレビで『仏像~ かたちとこころ』という一年間のシリーズをつくり、後にそれをもとに出版された本で、 毎日出版文化賞受賞で今も再販が重ねられて、今も読まれているようです。

この本のは、仏像は遠い世から、日本人の心に生きつづけてきた祈りの結晶であるとの観点より。美術史解説や宗教的主観に偏らず、仏像の形がもつ意味を通じてその心をとらえ、今日的視点から、日本人の精神文化形成の背景を探った本でした。

この本にて仏像がますます好きに成り、仏像趣味の方向性は精神文化形成との感化を受けて後まで影響したようです。しかし卒業・就職。その時代は猛烈社員時代で、配属は営業で、趣味どころでは無く、仏像は封印されてしまいました。

とは言っても軽く読める本は散見してた。 仏師で美術院国宝修理所の所長や東京芸大教授の経歴で、当時 NHKと朝日新聞が良く取り上げていた、西村公聴の本などは読んで居ました。西村氏は同時に僧性を持ち、後には京都・愛宕念仏寺の住職と成られた人ですので、内容は仏像に限らず、仏教的な事柄の基礎を個性的に述べられる方でした。

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仏像趣味本格復活は35年後、早期の退職、折しも大病で、結果早めの隠居で、仏像趣味の復活をしました。


最初は仏像勉強の仲間内で評判を得ていた、瓜生中氏の本を皆で読観ました。東洋哲学、仏教の方向で、仏像勉強の再会をしました。図像学的で如来、菩薩、明王、天 それぞれに位置する 各尊の名と概説を勉強しました。
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個人的には、たまたま読んだ 村田靖子の本も気に入った。仏像の黎明と、我が国の著名仏像を取り上げての仏像個々の解説で、仏像鑑賞時の鑑賞の仕方を学びました。
 
 
 
 
 
 
 
 
 


そして系統付けての美術史的勉強は2001年発行で今も人気の「カラー版 日本仏像史」監修は水野敬三郎でした。最近になって執筆者を読み返しましたら、副島弘道・奥 健夫・山本 勉・根立健介 等のそうそうたるが居て、各氏は人気書を執筆しており何冊かを読みました。
 

この「カラー版 日本仏像史」では系統付けられた美術史的な見方を学びました。小さい写真ではあるも240点余の図版が収録されて居て、世に文化財指定の仏像は数多在りますが、注視すべき仏像は、此処辺りまでと私は線引きをしています。此処に掲載クラスの仏像を勉強で十分ではないでしょうか。

チャンスが在れば、勿論 色々な仏像を観たくは思いますが、自分としては鑑賞の数よりも、基準作品を整理整頓して、仏像史の概要を整えて総体の理解をしたいです。そんな方向で、この「カラー版 日本仏像史」がずっと私のテクストでしたが・・・
 
1冊完結の通史本として、10年以上ぶりに「日本仏像講義」山本 勉著が刊行されました。
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「日本仏像史講義」も厳選された図像は豊富で、此方では版を大きくしているので写真が大きい。現存する数多の仏像から筆者が基軸となる仏像を厳選しているので、これも注視すべき仏像としてのガイドラインと成るでしょう。
本書は解説文のボリュームはさほどでないくて「カラー版 日本仏像史」に及びません、しかし最新の発見や論調の面で補填の意味は在ると思います。
 
 何時にか同志を得て、上記の通史本2冊を熟読する勉強会を持ちたいと思ってます。

通史以外では、テーマは鎌倉彫刻は慶派が多い。その中でも運慶がダントツの人気です。あまた運慶の本がで居いますが、最近では『運慶にであう (アートセレクション)』と『運慶 - 時空を超えるかたち (別冊太陽)』が目立ちまし。
 
 
『運慶にであう (アートセレクション)』は写真が実物大も多く観て楽しむに向きます。こちらは昨今、寵児的存在の山本 学氏の著作であるのに対し、『運慶 - 時空を超えるかたち (別冊太陽)』の方は同氏が監修で、私も知る処の瀬谷貴之を始め、各分野の専門家がパート執筆分担していて、多方面の考察構成と成って居まして、私としては此方が好きです。
 
 
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 以上、中でも心に残った仏像の本を語ってきましたが、私としては最大限の評価を付けるのは(中公新書)『日本の仏像―飛鳥・白鳳・天平の祈りと美 』著 岡 龍作 です。
 


これにつきましては多く語りたいので次の日記にします。


★読める本の量に限度があります。出来れば効率的に良書をやみたいです。皆さんも気に入ってる仏像の本 ご紹介ください。生の情報交換は意義あると思います。宜しくお願いします。