孤思庵の仏像ブログ

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メンバーの日記転載  若狭・小浜 仏像の旅 第5回 妙楽寺 24面千手観音菩薩像

仏像愛好の集 メンバーの暗夜軒さんが他のSNSに投稿されましたので此処に転載致します。
 
『若狭・小浜 仏像の旅 第5回 妙楽寺 24面千手観音菩薩像』
 
 
妙楽寺は山手側に谷合いの道を進み、山に入る中ほにあり、谷の前面が開けてかなり広い運動場が寺の前につくってあり、かなり視界が開けた、実に空気や雰囲気のよい落ち着いたたたずまいの場所にあります。
寺伝では、養老3年(719年)行基が本尊を彫り、空海延暦16年(797年)諸国を回った時、本尊を拝して堂宇を建てたとあり、真言宗の寺です。
訪問したときは、寺では祭礼の準備中で檀家の男衆20人ほどが手伝いに来ており、五色の幕を張ったり、本堂の荘厳をしたりしていました。
ここは本堂も重文で室町中期の文安4年(1450年)の建立で、本尊の二十四面千手観音は平安中期の作となっており重文ですが、保存状態がよく、持物が全て残っている。正面の左右にも顔がるので、これらを合わせて24面あり、手の数も寺の説明では千本あるそうですが、手の数が多い割に本体とのバランスもよく、うまく大小の手を組み合わせてバランスをとっており、さすがに京都に近い土地の仏像だと思う。
この仏像のの厨子の上に掛け仏が3面かかっているが正面のが室町、左右は南北朝と見ましたが、掛け仏があるということは神仏習合の寺なのです。
他に県重文の聖観音があり時代は11世紀初めくらいと見たが、腕輪の彫り直しや天衣新しいなどの点が見られました。
この寺には観光寺という雰囲気がない。むしろ檀家に支えられた地域の寺という印象が強い。手伝いにきた男衆と話しをしていると、ここ小浜には檀家が50超える寺は少なく、この寺も40数軒の檀家だそうで、寺を維持するのは大変で住職も町に働きに行ってますよとのこと、大変な努力で寺を維持しているのだろう。
しかし、檀家が総出で祭礼の準備をする。そんな今も地域の中に生きている寺、地域の人のつつましい生活や純朴さ、周囲の山の新緑も美しい自然、落ち着いた佇まい、そんな全てを好ましく感じられる寺でした。
 
 
コメント
1 「孤思庵」2014年05月14日 10時49分
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珍しい千手観音を拝観されましたね。 こちらの千手様は24面ですか! よその国の仏画で            多くの頭上面のある千手さん見ますね。
我が国では清水寺奥の院本尊の秘仏千手観音坐像は、正面・右・左の3つの顔をもち、頭上に24の小面を乗せ、計27面をもつそうですね・・・儀軌・図像集により色々あるのでしょう。
 
 
 
 
 
            
 文中「掛け仏があるということは神仏習合の寺なのです。」同志グループの後輩の為の参考までに 「掛け仏」の解説 平安後期に本地垂迹の思想から御神体である鏡に本地仏を線彫りなどした。 それから鏡を模した銅などの円板に仏菩薩の半肉彫像などを付けたものも作られました。御正体(みしようたい)とも言われます。
 珍しい千手観音を拝観されましたね。 こちらの千手様は24面ですか! よその国の仏画で多くの頭上面のある千手さん見ますね。
我が国では清水寺奥の院本尊の秘仏千手観音坐像は、正面・右・左の3つの顔をもち、頭上に24の小面を乗せ、計27面をもつそうですね・・・儀軌・図像集により色々あるのでしょう。