孤思庵の仏像ブログ

少し深くの 仏像愛好のブログ続けてます、オフ会に集ってます、貴方も如何?

【続】9月の『仏像愛好の集いin東博』 の報告

前の日記に引き続き、陳列仏像を個別に解説、感想を書かせてもらいます。

11号陳列の続き

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◎十一面観音菩薩立像  平安時代・9世紀  奈良・秋篠寺

前回からの継続陳列です。前に詳細に書きましたので、今回は 左腹部側面に走る肉襞と言うか筋が好きです。お腹が柔らかいのが良く感じられます。 それと左膝下の裳の衣皺が好きです。木彫でありながら、天平の乾漆像を思わせる衣皺です。
 
 
 

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●(国宝)四天王立像 広目天  平安時代・12世紀  京都・浄瑠璃寺

もう長く当博物館に寄託で時々展示の名品、四天王像で最高の秀作と言われる。為にか?奈良と東京の国立博物館に1躯づつ寄託で、残る二天が、浄瑠璃寺に残る。いうまでも無く残る色彩・截金が目を引く、截金も大柄で、その後のものとの相違に関心を持った。鈴つきの鎧は最後の文化庁所蔵の四天王立像にも見られ、この時代から流行ったのだろう。動きの少ない像に動の気配を与える効果は巧みである。
 
 
 
 


◎十一面観音菩薩立像  平安時代・10~11世紀  奈良薬師寺

前回からの継続陳列、なんの入っても和風の丸顔が親しみを覚える。頭上面が前の秋篠寺像より大柄で此方は当初作のままを思わせる。自身は審美派観賞車でないが、この仏のお顔はしのもの言わずに好きですとのみ言いましょう。
 
 
 


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増長天立像   平安時代・9世紀  京都・仁和寺

888年仁和寺創建当時からの阿弥陀三尊と同時に造られたとみられる。小ぶりだが、甲冑の縁が反り、結んだ大袖が翻り
太い足が邪気を踏み締め、五頭身に満たないが力強い像です。
 
 
 


http://www.vill.yugawa.fukushima.jp/data/open/cnt/3/144/1/10_sitenno_1.jpg
広目天立像  平安時代・9世紀  福島・勝常寺

地方作の例として重宝なのか、この像も良く、この部屋に陳列されている。
木目は欅材とすぐに判る。木目がきつく出る。此れは針葉樹の場合は冬でも葉を落とさないので完全な休眠に入らないのだろうが、広葉落葉樹は冬に葉を落とし、完全な休眠状態になるせいではと思い当足ります。余談ですが鉈彫り仏像の用材は、皆広葉樹で針葉樹材の鉈彫り仏は無いようです。霊木、神木の解釈の何らかの理由でしょうがまだその解釈に辿り着きません。