孤思庵の仏像ブログ

少し深くの 仏像愛好のブログ続けてます、オフ会に集ってます、貴方も如何?

仏像愛好の集のMさんの投稿

【仏像愛好の集 のMさんの投稿】

仏像愛好の集 のMです
 
46日定例会での発表を希望します。
 
 
4/6の定例会での発表希望
 
テーマ:
春の展覧会関連の説明、平安時代の仏像製作代価について、東博大報恩寺展関連のその後の情報 など
 
希望時間:2時間

 
テーマの詳細:
1.春の展覧会:東博東寺展、埼玉県立歴史と民俗の博物館地獄極楽展、東博新指定文化財展示、関西地

3館(京博一遍聖絵展、龍谷ミュージアム因幡薬師平等寺展、和歌山県立博物館仏像と神像へのまなざし展)

  東寺展については別の方が発表されるとのことなので、私は帝釈天の頭部(室町時代の後補)と千手観音

納入品檜扇、その他(聖僧文殊など)について話をします。帝釈天の造立当初の顔はどのようなものだったか

梵天の頭部や清凉寺帝釈天から推定するとともに、11月に公開された品川海蔵寺菩薩像の「後補」に関

する問題を例に、後補部分をどのように考えるべきかを参加者で議論したいと思います。なお、現在日本彫刻

史基礎資料集成平安時代重要作品編1(東寺講堂諸像)が(図書館で借りたので)手元にあります。東寺講堂

の仏像に関する最も重要な資料なので、参加者に紹介するとともに、これを使って(帝釈天の後補頭部など

の)配布資料を作成します。


  埼玉県博地獄極楽展については、最近発見された快慶周辺作の阿弥陀如来その他(出品作の善光寺

阿弥陀など)について話します。

東博新指定文化財展はまだ出品作が公表されていませんが、資料のあるものについて説明します。なお、朝

光寺の千手観音(三十三間堂伝来)と壺井八幡宮の神像についてはパソコンから無料で論文(京博発行学

叢)や大阪府指定時の詳細資料を読むことができますので、興味のある方は事前に目を通しておくことをお勧

めします。(下記アドレス)



  京博一遍聖絵展、龍谷ミュージアム平等寺展、和歌山県博仏像と神像展については、まだ各館のホーム

ページに出品作リストは公表されていませんが、ホームページ掲載の展示概要に出ていない出品作の情報も

多少把握しています。なお、私は5月下旬頃にこの3館に行く予定で、春に関西方面に旅行される方は和歌山

市まで足を伸ばすことをお勧めします。

 
2.平安時代の仏像製作代価

  運慶作円成寺大日如来の製作代として、上品八丈絹四十三疋を運慶が受け取ったことが台座銘に書かれ

ていますが、この50年ぐらい前に「伊豆講師円賢」という仏師(円派の賢円とは別人)が二尺三寸の千手観音

の製作代価として京都の土地を受け取ったことが東寺百合文書に出ています。この2件の事例を使い、平安

時代後期12世紀における仏像の製作代がどの程度であったかを考えます。


 
 3.東博大報恩寺展関連のその後

初代の本尊釈迦如来清凉寺式であったかどうかについて、大報恩寺展の前に説明しましたが、その後東博

の皿井舞氏から比叡山霊山院釈迦の模刻(霊鷲山説法の釈迦)という新説に関し、同展図録掲載文よりも詳

しい話しを聞くことができました。また、芸大の博士審査展で肥後定慶作准胝観音模刻製作に関して、榧の木

を使った仏像製作の知見を聞くことができたので、これも合わせて説明します。

 
以上