孤思庵の仏像ブログ

少し深くの 仏像愛好のブログ続けてます、オフ会に集ってます、貴方も如何?

Takさんの投稿8/26 春日大社展覧会、「目の眼」雑誌を読む


春日大社国宝殿「春日大社御創建1250年 春日信仰の美しき世界 神々の物語と珠玉の名宝」展:
春日大社御創建1250年 春日信仰の美しき世界 神々の物語と珠玉の名宝」展:
30年(2018年)91日(土)~1213日(木) 10001700 無休(10/12展示替えのため休館)入館料金・500
春日信仰の美しき世界 神々の物語と珠玉の名宝」展サイト:(流鏑馬木像の姿が分かります)
奈良到着の夜間(822日・水)にホテルで見たNHKニュース番組で、奈良博の岩田茂樹学芸員が説明をしている「春日大社の所蔵文化財に新情報」というような内容の紹介があった。所蔵文化財の中に「重要美術品 流鏑馬木像(三十八所神社)・鎌倉時代1314C)」という狩猟装束の男性が帯刀し網笠を被り左手で高々と弓を持ち矢筒を背に負い、騎乗して手綱を右手に持つスタイルで、どの程度の大きさかは分からなかったが、その像の修理を行なった結果、制作年代がかなり大幅に遡るものと判断されたそうで、ニュースで話しをしていました。その像が上記タイトルの展覧会に修理後初公開(通期展示)だそうです。(パンフレット表紙右下の作例がそれです。)
 
目の眼」Minds Eye  8月号を読む:
「日本列島 縄文アートめぐり」
東博で開催中の「縄文展」について特集しており、何時ものようにカラーぺージでの綺麗な構成と読み応えのある座談会や寄稿には注目しています。まだ展覧会に行かれていない方は事前に眼を通されると面白いかも。また、縄文土器などの発掘品を展示している全国の博物館、資料館などを紹介のページもあり、見飽きない特集になっています。
「ほっとけない仏たちー東京1」野津田薬師堂の日光・月光菩薩像(町田市)青木淳多摩美術大学教授
毎回楽しみのこの記事は今回から東京編ということで、第1回は町田市の薬師池公園内にあるお堂に安置されている日光・月光菩薩像です。1314C、約90㎝の仏さまだそうです。お世辞にも立派な仏さまとは言えないけれど、茫洋とした親しみのある顔立ちと、彫りは稚拙ながら愛嬌のある子供のような身体つきは引き付けられます。12年に1度の寅年の春に御開帳ということですが、普段は堂内ガラス越しの拝観が可能ということです。
薬師池公園は、自宅からさほど遠くなく何度か遊びに行ったことはありましたが、このようなお堂の記憶がありません。時期を見て出掛けてみようかとも思います。
 
「目の眼」Minds Eye  9月号を読む:
「昭和最強の古美術商 坂本五郎の眼」 坂本コレクション一挙公開 九州国立博物館
この号では、「坂本五郎」氏の古美術に賭けた人生について、「不言堂」という屋号を掲げ多くの辛酸をなめ苦労を重ねた末に、持ち前の行動力と審美眼、先見の明でもって世界の一流の古美術商になる物語を紹介しています。彼は一昨年に亡くなったそうです。この度、「九州国立博物館」に坂本コレクション所蔵の美術品約260件が寄贈されたのを記念して展覧会が開催されます。普段奈良国立博物館・仏像館奥の青銅器館などで展示されている中国青銅器のほとんどの約300点が坂本五郎氏からの寄贈だそうです。今まで館の入口に説明板があるのを知っていましたが、それほどのこととは知らずに漫然と拝観していましたが、彼の事績を知って覚醒の感があります。他にも東京国立博物館・東洋館ほか多くの博物館、美術館などの展示作例が彼のコレクションからの寄贈だと知って驚きです。坂本コレクションは絵画、金工、陶磁器、漆工、書籍などに及ぶ広範なジャンルにわたっています。
九博・坂本コレクション・特集展示「北斎と鍋島、そして」HP: https://www.kyuhaku.jp/exhibition/exhibition_pre153.html 
「ほっとけない仏たち―東京2」清岩院の金銅菩薩立像(福生市青木淳多摩美術大学教授
東京編第二弾は、福生市の清岩院・厨子入り金銅菩薩立像です。平成5年(1993年)市の調査により陽の目を見た土中埋設の白鳳時代の仏さまで、今では綺麗な厨子入りとなっています。お寺は多摩川河岸段丘地域にある湧き水清水で知られる場に建つ、室町時代の開創だそうで、金沢文庫・瀬谷貴之学芸員からも古文書にある地中から出土した「銅佛」が本像に当たるのではないかとの紹介があります。中国・隋時代の請来仏か?とのことですが、同様の仏さまが永青文庫にも収蔵されているそうですが、写真で観る限りで�蓮⊂�蕕里修琉Δ�襪靴ご蚓�舛叛阪未蔽絨疂戸佑篩��虜拗�寮差�気箙覯擇機����蚣_畋羣造泙廼兩阿亮茲譴浸僂蓮∝〇�紂��首鞜�瘤臀杜㏄咯脅�鞜郛~7C)の30㎝弱の渡来仏やもしれず、金銅仏にしては出来すぎです。関山神社や船形山神社の仏教口伝時代の最古と思われる金銅仏を思い出しながら拝観したいものです。残念ながら通常は非公開だそうです。近くは渡来人の集落があったとされる場所で、興味の沸く場所のようです。
清岩院・金銅菩薩立像:
発見時調査報告(福生市郷土資料室)も検索出来ましたが、データ量的にも多いので掲載を省略します。H6年(1994年)7月・主任調査員・斎藤経生(女子美術大学教授)
「仏像に込められた動きの予兆」清水真澄・三井記念美術館館長
展覧会の紹介ですが、テーマに沿った館長の展覧会に込めた想いのほどを多く語られています。また例によって各ページ毎のきれいなカラー写真が結構な出来です。四天王寺・十一面観音立像、同じく左足を後ろにはね上げる脇侍菩薩像(後方からの写真もあり)、東博蔵の阿弥陀如来立像、個人蔵の弥勒菩薩立像(背面も)などです。展覧会のテーマである微笑む・飾る・踊るにふさわしい仏さまです。四天王寺像などいくつかの展示作例は既に何処かの展覧会等で拝したものもありますが、また違った雰囲気で楽しめるものかと思います。
 

【 以下 省略】


826日 PM23:30  Tak
  

※本文中のカラー(青)は、孤思庵が勝手に付けさせて頂き、 コメントもさせていただきました。