孤思庵の仏像ブログ

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Mさんよりの 広報 美術史分科会の日程


「仏像愛好の集」メンバーの Mさんより、分科会の開催日を決めましたとのメールが届きました。ブログに掲載します。
 

 
美術史分科会の日程
 
掲載内容
 
会員の皆様からのご意見により分科会の開催日を92日午前に決め、会場使用料の支払いも済ませてきましたので、ご報告します。
 
開催日時:92日(土)10:0012:00
場所:台東区生涯学習センター
テーマ:東博運慶展の出品作品に関する解説
 
交通案内:鶯谷駅北口下車(北東方向へ)約200mの「北めぐりん」No.23鶯谷駅北」バス停9:38→金龍小学校前9:52
終了後昼食休憩、13:00から定例会
 
北めぐりんNo.23バス停「鶯谷駅北」の場所が分からない方は、めぐりんの路線地図でご確認ください。台東区内の公共的な施設で配布しています。私は生涯学習センターの1階事務所でもらいました。浅草文化観光センターにもあると思います。上野駅公園口西洋美術館右隣の案内所にもあるかもしれません。また、下記アドレスのページを拡大すれば見ることができます。
 
配布資料のコピー枚数を把握する必要があるので、出席予定者数をつかんでおきたいのですが、まだ時間があるので8月中旬ぐらいになったら改めて出欠確認を行います。
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運慶作品についての解説はこの2年ぐらいの間で一通り終わっていますが、その時に使った資料を再整理し、銘文や運慶作と判定する根拠となった古文書(類聚世要抄、瀧山寺縁起、鑁阿寺樺崎縁起等)の解釈、注文者の人間関係などを話します。また、最近話題となったテーマや最新論文(山本勉氏の講演会で出た浄楽寺阿弥陀三尊の水晶製心月輪のこと、横須賀曹源寺や旧浄瑠璃寺十二神将の製作年代など)についても盛り込んで、過去の説明と同じ内容にはならないようにするつもりです。例えば吾妻鏡源実朝誕生の時の記事は曹源寺の十二神将との関連が想定されていますが、この記事の中には光明院大威徳明王の注文者である大弐局が出てきます。この辺のことは今まであまり関連付けて話をされていないと思いますので、吾妻鏡の原文と現代語訳を示して説明します。また、最近のこの集いの投稿記事で旧浄瑠璃寺十二神将の像内から安貞二年(1228)の墨書が見つかったというWEBニュースが出ていたとのことですが、この像の製作年代については、金子啓明氏の過去のMUSEUM論文や他の在銘作品との比較など、安貞二年の妥当性も含め、いろいろ説明したいことがありますので、この機会に取り上げたいと思います。
 
運慶作品全体についての解説は、この前の快慶展の説明の時に配布した資料と同様に、主に月刊文化財の新指定文化財特集の記事を使用して資料を作成し、配布します。時間の制約からこれについての個別説明はしませんので、運慶展に行った時に各自で読んでください。
 
また、運慶展の開催前に「慶派仏師に至る天冠台の変遷」の話をしたいと思っていますが、9/2の午前中は運慶展の説明だけで時間一杯なので、9/2午後の定例会で天冠台の話をしたいと思います。このことについては、9月の定例会の発表者募集の案内が出た時点で申請します(1時間程度)。今回の運慶展には長岳寺の阿弥陀三尊が出ますが、この像は現存する玉眼使用の最初の例、それまでにない特異な木寄せ法、天平の古典に学んだ形といった特徴の他に、脇侍菩薩には天冠台のうちの「無文帯」を採用した現存する最初の例という点も注目されます。運慶に至るまでの奈良仏師の作例を語るには北向き不動、静岡瑞林寺地蔵などとともに、重要な像です。なお、長岳寺阿弥陀三尊と北向き不動の発願者の違い(無名の僧侶と藤原氏の氏の長者)や瑞林寺地蔵の像内に書かれた人名(幕府開創以前からの康慶とのつながり)なども説明します。
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次に、一部の方から、この美術史分科会の設立趣旨や方向性がよく分からないというご意見が出ているということが8月の定例会の案内に出ていましたが、私は71日の定例会の時に、資料を配布してこのへんのご説明も十分行ったつもりです。「よく分からない」というご意見は71日に欠席された方からのものと思いますが、あらためて以下に書きます。
 
メンバー間で興味の対象、経験年数、理解の程度などに違いがあるので、従来私が報告していた「日本彫刻史」に関する説明はなるべく定例会から切り離し、別に時間を設けた方がよいと思います。(興味のある人だけを対象に実施する分科会なので、特定の時代・分野だけを扱っていて面白くないとか、細かすぎてついていけないという人は来ないはずだから、今までのような問題はなくなる。)
また、定例会での私の発表は少なくして、今後の発表は分科会を主体にしていきますので、定例会では他の方の発表時間や議論の時間を十分取れるようになります。
 
今後私の発表は、「定例会での発表頻度は23ヶ月に1回、1回の発表での所要時間は1時間以内、長時間の発表は分科会で行う。」ということを原則としていきます。これは仏像の集いの主催者様のご意向にも沿っていると思いますし、これによって多くの方が発表する時間や議論の時間の余裕ができるので、今後は集いの会定例会の内容も今まで以上に充実していくことが期待されます。
 
なお、9月の次の分科会は12月に実施することを考えています。テーマは東博仁和寺展準備講座を行うつもりです。実施日については92日の分科会、定例会で協議するつもりです。
 
以上 by M