孤思庵の仏像ブログ

少し深くの 仏像愛好のブログ続けてます、オフ会に集ってます、貴方も如何?

メンバー のMiさんより 投稿 「近況報告」

「仏像愛好の集」のメンバー のMiさんより 「また感想文を書きました」との投稿がありました。 ご案内します。

【以下 Miuさんの文章です。】


師走の候、皆様お健やかな日々をお過ごしのことと存じ上げます。

私は冬には遠いところへの遠出しませんので割合にのんびりしています。


12月13日

神武寺浅草寺ともご開帳の日です。どちらへ行くのか迷いましたが天気予報で午後から雨だそうということで登山や眺望には不利のため浅草へ出かけることになりました。

JR上野駅を出て浅草通りで歩いて10分くらい東本願寺に到着しました。分かりやすい場所でご本尊の阿弥陀如来仏もいつも拝観できまして助かりました。

更に歩くと雷門が見えて来ました。浅草に来るのは何年ぶりかな。仲見世通りは何時ものように賑やかで、面白いのは鮮やかな着物を着ている人は日本人でなくて金髪や黒い皮膚そして頭にスカーフを巻いている人々です。やはり日本の着物文化は人気がありますね。

午後1時半に浅草寺に着きました。坂東33観音の13番で年に一度のご本尊の絶対秘仏聖観音菩薩の前立仏のご開帳は2時と聞きました。堂内にはすでに信者や観光客がいっぱいで床に座て静かに待っています。私も後ろに座りました。暗いため暫くスマホをいじったり健身座気功をやったり暇つぶし。

2時になると総勢15人の僧侶の行列が入って来て更に数分後に白髪長老も入って、五色の幔幕が開かれ観音経が唱えられました。この時だけはご本尊様のお前立仏像のご拝観ができます。お経を終ると同時に幔幕はぱっと閉められました。あっという間でした。あまりにも短いご開帳ですので日本一短いご開帳と言いたいくらいでした。


12月18日

早朝温暖な陽光が部屋に入って目覚めました。

この日は特別展の”忍性菩薩”の最終日になりましたので金沢文庫へ向かうことになりました。

まだ早いせいか展示室に入ると来観者は疎らでゆっくり鑑賞することができました。

主要展品の二体の釈迦様立像共に表情の生き生きと動きのある衣文表現が特色で宋画の影響を受けた清涼寺式ですが極楽寺のは善派の作品で称名寺のは院派の作品でした。仏師の派別の慶派と院派はよく聞きましたが善派は初めてです。二体の同時展示は共演の目的ですがなんとなく比べてしまいました。私なりの素人ながら善派に軍配を上げたいと思いました。
沢山の国宝の書状も展示されました。熟練した流暢な書ですべて漢文に書かれています。その時代には日本も中国も同じ文字で文章を書いてましたね。いまは誰が読めるかが気になりました。研究者の松尾教授は読めるでしょうね。

昼頃称名寺の庭園でひと休み。池の上の彩色のアーチ状の橋が水面に映され虹のように耀いていてモネの作品の睡蓮の池の橋が思い出され、水彩画か油絵のような美しい景色でした。

この日も坂東33観音の第一番の杉本寺のご本尊の十一面観音のご開帳の日でしたので鎌倉へ向かうことになりました。午後2時に寺に着きました。すてに法要が始まており、とにかくお堂に入りました。中では観音様立像の前に護摩が燃やされ真ん中に座っているお坊さんと周り座っている信者達が太鼓の音に合わせて一斉に観音経を唱えています。隣の一人の初老の男性が手に観音経冊と数珠を持っていて目を閉じて大声で暗唱しています。2時40分ころ法要が終えご本尊様の拝観ができました。立派な等身大十一面観音様を楽しく鑑賞したら信者達が列を成して後の堂で跪き拝んでいます。なるほど後堂には三体のご本尊様がいらっしゃるのです。右は1300年前の平安 時代恵心 僧部の作 、真ん中は1160年前の平安時代慈覚大師作、左は1280年前の天平時代行基菩薩作と書いてあります。
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季節にしてすでに12月の下旬になりましたのに杉本寺や報国寺の紅葉がまだ綺麗に残っています。近くに衣張ハイキングコースがあります。時間があればトレッキングでもしたいと思いました。

鎌倉は今年は三回目でしたが、京都、奈良と同じく何回行っても飽きてこない故郷のような懐かしいところと思っています。


12月21日

朝から太陽がいっぱい。ぽかぽかして冬季と思わない暖かい日でした。

今年最後の上野へのお出かけでした。普段月に1回か2回程度で上野へ行っています。博物館や美術館だけでなくて不忍池畔での歩きが習慣になりました。散策というよりもスニーカーを履いてのウォーキングです。

私は蓮が大好きです。夏の早朝に一面満開の蓮華がそよ風に揺られ、まさに煩悩や苦痛の泥水から抜き出した清らかな極楽浄土の世界は此時此地のそのものでした。

花が終ると実ります。”蓮子”と称します。蓮の実、葉と蓮根の節は漢方の薬材になります。また蓮根からできた澱粉と蓮子は高価な高級食材になります。私は体質に合う高価な食材の使用は健康のためになると常に思っています。健康でいれば家族には迷惑をかけないし国の医療費の節約にもなります。因みに私の医療費は健康診断の費用だけで済んでいます。

また長文になりました。文章を書くきっかけは11月5日の”集い”に参集の人数が少なくて、孤思庵さんの寂しいそうな表情を見せてました。この”集い”を盛り上げるため、私ができることならいたしますと思いました。仏像の論文は私には書けないどころか、聞くだけても眠くなります。私が拝観の所はすでに皆さんの拝観済み所ばかりですので紀行文書く必要がありません。感想ならそれぞれですので私なりに素人の感想文を投稿させていただきました。

中国では”投石専引玉”という四字熟語があります。”石専”は一つの漢字です。煉瓦の意味です。つまり私の下手な文章を投げ出して皆様の珠玉作品を引き出すように願っているわけです。

今年はいろいろとお世話になりました。ありがとうございました。来年もどうぞよろしくお願いします。

それでは良い年をお迎えください。

Miuより

【以上 Miuさんの文章】

Miさん、投稿有難うございます。”投石専引玉” は「海老で鯛を釣る」に近いことわざですね!
折角、美味しい海老を垂らしてもらいましたので、喰い付いて、投稿してください。 またお気に召した投稿にはどうぞコメントを付けて下さい。 楽しく活発に成るように希望してます