【勉強発表資料】 四天王・十二神将 並びに十二天・八部衆・二十八部衆 等)
5/7勉強会 【 個人勉強の発表 A 】 by 孤思庵 の資料
「四天王 と 十二神将 の比較」 過日4月30日に世田谷の静嘉堂文庫美術館の「リニューアルオープン第3弾」(よみがえる仏の美・修理完成披露)展示会の観覧 & 記念・講演会「十二神将のひみつ―浄瑠璃寺伝来の一具と運慶」(講師・山本勉
清泉女子大学文学部文化史学科教授)を仏像愛好の集の仲間10名で展示鑑賞と講演をご一緒しました。
改めて此処の旧浄瑠璃寺十二神将に感心させられました。流石に運慶作と見られます秀作 、自分にはこの4躯のみで十分で、集中したくて・・・、受けた感動が薄まってしまいそうで、他の陳列は、観たくないと思う程でした。
記念講演の方も、運慶研究・紹介の寵児の山本教授の専門分野で聞きごたえがありました。 鎌倉時代の十二神将全般に、また運慶に関しては旧知の他の話も出たりでの、話が広がっていた様です.展示の4四天王に絞ったお話も聞きたかったですが、総体に飽きさせない 良い講演との感想を持ちました。
当講演の全体の話は、同席したメンバー仲間より他にて出ますでしょうから、私は 今度の勉強会の個人勉強発表には、 現興福寺南円堂四天王像と旧浄瑠璃寺十二神将 同じ建暦2年(1212)ごろの神将形像としての共通点・相違点について説明された、パートを取り上げたいと思います。
簡単には山本教授の主張は 「共通点」として 確かな肉体・動勢把握 豊かな表情 を挙げ、
「相違点」としては 【四天王像】に a大ぶりな体躯 b超越感 c動きながらも静寂感【藤岡穣のいう「無言劇」感) d彫眼
【十二神将像】に a華奢・繊細な体躯 b卑近感 cくるくるうごきまわるような一種の騒々しさ d
玉眼嵌入
との分析・説明をされました。両群像のスライドを観て、然りと思いました。
暫くして思いました。 しかしです。 十二神将と 四天王は 明確に尊格が相違で、 その表現に相違が出るは当然の感が湧いてきました。 そこでその事について、相違の理由を 講演後の質問の時に、質問いたしましたら、教授の返答は 美術的な作者の意図・・・的なの回答でした。 私の期待は「両武装像の間には、四天王の「天」 と十二神将の「夜叉」 との尊格の違いによる 表現の相違 が意図された。」と思うと欲しかったのですが・・・、単に作者の表現とする美術的とのご解釈でした。私としては解釈に違和を感じました。それぞれの仏師には 「天」としての四天王と 「夜叉」としての十二神将(十二夜叉大将)との 尊格の意識によるものと考えたいのですが・・・、皆様には如何でしょうか?
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「卯神像」
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「寅神像」
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「卯神像」
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「午神像」
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「酉神像」
論文的に纏める時間がありませんでしたので、対話形式の 勉強発表にします。発表のレジュメの代わりに、調べました。資料を此処に掲載して、 其れを見て頂きながら説明と ご相談で 勉強発表を致したく思います。
以下は、 発表の為にインターネットで調べました資料です!
【他化自在天】
欲界の天主大魔王である第六天魔王波旬(はじゅん、Papiyas)の住処。
この天は、他人の変現する楽事をかけて自由に己が快楽とするからこの名がある。この天の男女は互いに相視るのみにて淫事を満足し得、子を欲する時はその欲念に随って膝の上に化現するという。天人の身長は三里、寿命は1万6千歳という。ただし、その一尽夜は人間の1600年に相当するという。
天人としての他化自在天は、弓を持った姿で描かれる。
【化楽天】
正しくは楽変化天という。この天に生まれたる者は、自己の対境(五境)を変化して娯楽の境とするので、楽変化天という。天人の身長は2里半で、つねに光を放ち、寿命は8000歳で人間の1日1夜とする。また男女が互いに相向かって笑えば、すなわち交媾の目的を果たし、子は男女の膝上より化生し、その大きさは人間の12歳の童子の如くであるといわれる。
【兜率天】
須弥山の頂上、12由旬の処にある天部にして、七宝の宮殿があり、無量の諸天が住している。これに内外の二院がある。外院は天衆の欲楽処にして、内院を弥勒菩薩の浄土兜率浄土とする。弥勒はここに在して説法し閻浮提に下生成仏する時の来るのを待っている。この天は下部の四天王、忉利天、夜摩天の3つの天が欲情に沈み、また反対に上部の化楽天・他化自在天の2天に浮逸の心が多いのに対して、沈に非ず、浮に非ず、色・声・香・味・触の五欲の楽において喜足の心を生ずるから弥勒などの「補処の菩薩」の止住する処となるという。
此処の天人の身長は2里、衣重は一銖半、寿命は4000歳であるという。但し、人間の400年をこの天の1日1夜とする。
【夜摩天】
インドの民族神でヴェーダ聖典にも登場する。、古来の神々の上に叙事詩のヤーマ神が現れたと考えられている。また、仏教に取り入れられた後に二途に分かれ、一方では、上界の光明世界に位置する六欲天として、またもう一方では下界の死者の裁判官として鬼神の趣や地獄の主である閻魔王となったと考えられている。また、この天は、光明を放ち昼夜を分けず、その時分を知って五欲の楽を受ける、つまり時に随って快楽を受くるより、善時天(ぜんじてん)あるいは時分天(じぶんてん)と名づけられる。
地上16万由旬の、須弥山頂の忉利天から8万由旬隔てた上空の中にあり、この天の衆生は身長が2由旬、天衣の長さが4由旬、重さ1銖(シュ、周代の単位で0.67グラム)であるという。子供を得る時は、その念に従い膝の上から化生し、生れた時は人間の7歳の童子の如くで色円満にして、浄博食を常に食して、色円満にして衣服は自ら備わり、その長さは4由旬、広さは2由旬だが非常に軽い。その寿命は2000歳で、その1昼夜は人間界の200年にあたるという。これを換算すれば、2000×200×360=1億4400万歳となる。
帝釈天→ 【四天王】→ 夜叉
「四天王」
持国天 - 東勝神洲を守護する。乾闥婆、毘舎遮を眷属とする。 増長天 - 南瞻部洲を守護する。鳩槃荼、薜茘多を眷属とする。 広目天 - 西牛貨洲を守護する。龍神、毘舎闍を眷属とする。 多聞天 - 北倶廬洲を守護する。夜叉、羅刹を眷属 毘沙門天とも呼ぶ。
「十二天」
仏教の護法善神である「天部」の諸尊12種の総称である。密教では四天王とともに重視されている。十二天のうち、特に八方(東西南北の四方と東北・東南・西北・西南)を護る諸尊を八方天あるいは護世八方天といい、更に天地を護る諸尊を加えて十天ともいう
仏教を守護する12の天尊。四方・四維の八天、上・下の二天、日・月の二天のこと。帝釈天(たいしゃくてん)(東)・火天(南東)・閻魔天(えんまてん)(南)・羅刹天(らせつてん)(南西)・水天(西)・風天(北西)・毘沙門天(びしゃもんてん)(北)・伊舎那天(いしゃなてん)(北東)、梵天(ぼんてん)(上)・地天(下)、日天(日)・月天(月)。
「天龍八部衆(てんりゅうはちぶしゅう)」
天(Deva、てん)
- 梵天、帝釈天を初めとする、いわゆる「天部」の神格の総称。欲界の六天、色界の四禅天、無色界の四空処天のこと。光明・自然・清浄・自在・最勝の義を有す。古代インドにおける諸天の総称。天地万物の主宰者。
- 龍(Naga、りゅう)
- 「竜」、「竜王」などと称される種族の総称。 蛇を神格化したもので、水中に棲み、雲や雨をもたらすとされる。また、釈尊の誕生の際、灌水したのも竜王であった。人面人形で冠上に龍形を表す。
- 夜叉(Yaksa、やしゃ)
- 古代インドの悪鬼神の類を指すが、仏法に帰依して護法善神となったもの。空中を飛行する。
- 乾闥婆(Gandharva、けんだつば)
- 香を食べるとされ、神々の酒ソーマの守り神とも言う。 仏教では帝釈天の眷属の音楽神とされている。インド神話におけるガンダルヴァであり、ギリシア神話におけるケンタウロスと同源であると推定されることからインド・イラン共通時代よりもさらに印欧祖語時代に起源をさかのぼる。
- 阿修羅(Asura、あしゅら)
- 古代インドの戦闘神であるが、インド・イラン共通時代における中央アジア、イラン方面の太陽神が起源とも言われる。通常、三面六臂に表す。
- 迦楼羅(Garuda、かるら)
- ガルダを前身とする、竜を好んで常食するという伝説上の鳥である。鷲の如き獰猛な鳥類の一類を神格化したもの。
- 緊那羅(Kimnara、きんなら)
- 音楽神であり、また半身半獣の人非人ともいう。人にも畜生にも鳥にも充当しない。仏教では乾闥婆と同様に帝釈天の眷属とされ、美しい声で歌うという。
- 摩睺羅伽(Mahoraga、まこらが)
- 緊那羅とともに帝釈天の眷属の音楽神ともいう。または廟神ともいわれる。身体は人間であるが首は蛇である。龍種に属す。大蛇(ニシキヘビとも)を神格化したもの。
「二十八部衆」
東西南北と上下に各四部、北東・東南・北西・西南に各一部ずつが配されており、合計で二十八部衆となる。
- 密迹金剛力士(みっしゃくこんごうりきし)(密遮金剛)
- 那羅延堅固王(ならえんけんごおう)
- 東方天(とうほうてん)
- 毘楼勒叉天(びるろくしゃてん)
- 毘楼博叉天(びるばくしゃてん)
- 毘沙門天(びしゃもんてん)
- 梵天(ぼんてん)
- 帝釈天(たいしゃくてん)
- 毘婆迦羅王(ひばからおう)
- 五部浄居天(ごぶじょうごてん、五部浄居炎摩羅)
- 沙羯羅王(しゃがらおう)
- 阿修羅王(あしゅらおう)
- 乾闥婆王(けんだつばおう)
- 迦楼羅王(かるらおう)
- 緊那羅王(きんならおう)
- 摩侯羅王(まごらおう)
- 金大王(こんだいおう、宝賢夜叉)
- 満仙王(まんせんおう、満賢夜叉)
- 金毘羅王(こんぴらおう)
- 満善車王(まんぜんしゃおう、満善車鉢真陀羅、満善は満賢夜叉、真陀羅は緊那羅のことであり満仙王、緊那羅王と重複している)
- 金色孔雀王(こんじきくじゃくおう)
- 大弁功徳天(だいべんくどくてん)
- 神母天(じんもてん)
- 散脂大将(さんしたいしょう、散脂夜叉)
- 難陀龍王(なんだりゅうおう)
- 摩醯首羅王(まけいしゅらおう)
- 婆藪仙人(ばすせんにん、聖仙ヴァシシュタ)
- 摩和羅女(まわらにょ)
「八部鬼衆」
「八大夜叉大将」
毘沙門天 (びゃもんてん) の眷属 (けんぞく) または兄弟で、仏法を守護する8体の夜叉。宝賢・満賢・散支・衆徳・憶念・大満・無比力・密巌。
宝賢夜叉(ほうけんやしゃ)
満顕夜叉(まんけんやしゃ)
散支夜叉(さんしやしゃ) パーンチカ (サンスクリット(Pāñcika)、漢訳:般闍迦(はんじゃか)、散支夜叉、とは、毘沙門天(クベーラ)の部下にして八大夜叉大将の一人である。妻は鬼子母神(ハーリティー)。パンチカとも言う。仏教では二十八部衆の1人でもある。
衆徳夜叉(しゅうとくやしゃ)
應念夜叉(おうねんやしゃ)
大満夜叉(だいまんやしゃ)
無比力夜叉(むひりきやしゃ)大元帥明王は、古代インド神話に登場する非アーリアンの鬼神アータヴァカ(Āṭavaka)に由来し、「荒野鬼神大将」、「森林鬼神」と漢訳される。直訳すると「林に住む者」、「林の主」の意味となる。 毘沙門天の眷属である八大夜叉大将の一尊に数えられ、無比力夜叉、とも呼ばる。
密厳夜叉(みつごんやしゃ)