孤思庵の仏像ブログ

少し深くの 仏像愛好のブログ続けてます、オフ会に集ってます、貴方も如何?

勉強会の 個人勉強発表 「仏像の印契と持物に付いて」の準備

次回10/3(土)の「仏像愛好の集in東博」 その勉強会の 個人勉強発表 
 
B 「仏像の印契と持物に付いて」
 - 仏像はボディーランゲジ それを読んで観ましょう!-
の発表為の予習をしてみました。

印契 (印相)
仏像の両手の示すポーズ、すなわち印相には決まったパターンがある。それぞれの印相には諸仏の悟りの内容、性格、働きなどを表す教義的な意味があり、仏像がどの印相を結んでいるかによって、その仏像が何であるか、ある程度推測がつく。持物も印相同様に諸仏の悟りの内容、性格、働きなどを表す教義的な意味があり、仏像がどの様な持物を持って居るかで、その仏像が何であるか、ある程度推測がつきます。
もう皆さんには ご存知と思いますが,如来薬師如来の薬壷以外は 持物は持たず、印相で現しています。逆に菩薩たちは印相のみは少なく、殆どが持物を持って居るようです。


まず最初に持物に付いて勉強してみました。 持物を最も、数多く持つ尊は 何と言っても千手観音でしょう! その持物とその意味合いを調べてみました。

千手観音の持物

持物  右手

月 輪(がちりん)   月精摩尼。熱病にかかった時、冷気を得る
化 仏(けぶつ)    十方の仏たちが来て、将来の成仏を確約する
宝 鏡(ほうきょう)   広大な智慧を得る
宝 珠(ほうじゅ)    衣・食・住に恵まれる
三鈷杵(さんこしょう)  一切の天魔、外道を抑制する
青蓮華(しょうれんげ) 十方の浄土に生まれ変わる
宝 篋(ぼんきょう)   地中の宝を得る
宝 経(きょうきょう)  仏の教えを得る
蒲  桃(ぶどう)     木の実・草の実・穀物を得る
独鈷杵(とっこしょう)  怨敵をくじき、鎮める
鉞 斧(えっぷ)     役人の難を避ける
宝 印(ほういん)    弁舌にすぐれる
楊 柳(ようりゅう)   体のもろもろの病気を治す
宝 箭(ほうせん)   矢のこと。よき友人を得る
白蓮華(びゃくれんげ)さまざまな功徳を成就させる
施無畏(せむい)    あらゆる場所で、恐れを払う
胡 瓶(こびょう)    千手観音の水瓶。人間関係の和睦
数 珠(じゅず)     十方の仏たちが来て、手を差し延べる
錫 杖(しゃくじょう)  全ての人々を慈愛し、守護する


持物 左手

日 輪(にちりん)   日精摩尼。盲目な人が光を得る
化 仏(けぶつ)    十方の仏たちが来て、将来の成仏を確約する
宝 螺(ほうら)    天神、善神を呼び寄せる
宮 殿(きゅうでん)  胎生の中に身を受けない
宝 輪(ほうりん)   仏の身になるまで悟りを求める心を得る
五色雲(ごしきうん)  不老長寿
紅蓮華(ぐれんげ)   諸天の宮殿に往生する
宝 鐸(ほうたく)   音声を得る
宝 釧(ほうせん)   よき従者を得る
宝 戟(ほうげき)   外国の敵を避け、追い払う
宝 剣(ほうけん)   一切の悪鬼を鎮める
髑 髏(どくろ)    一切の鬼神を意のままに操る
払 子(ほっす)    さわりを除く
紫蓮華(しれんげ)   十方の一切の仏達を目前に見るを得る
宝 弓(ほうきゅう)  出世する
澡 瓶(そうびょう)  水がめ。梵天の世界に生まれ変われる
傍 牌(ぼうはい)   悪い獣を追い払う
羂 索(けんさく)   さまざまな不安がら救われる
宝 鉤(ほうこう)   善神、竜王の守護を得る


持物 両手

宝 鉢(ほうはつ)   お腹の病の難からすくわれる
合 掌(がっしょう)  人々が常に来て、お互い敬い、相手を思いやる

ちなみに、持物の順番は上からいってますが、像によって、持っている場所や、 物は、結構まちまちなようなんで注意です!

 【ウエブbutuzou.net/02info-b/senjyu-02.html より引用しました。】                         

他にunion-001.sakura.ne.jp/ishihari/main/item01.htm でも持物を調べてみました。
意味の捉え方が先述のとは少し違います。

「持物」
ジモツ
形状
意味
「数珠」
ジュズ
108個の玉の輪
108の玉にはそれぞれ仏様の名前がついて、擦り合う事でそれぞれのお力をお借りしたり、数珠で煩悩を消します「払子」ホッス(火の付いたマッチの様な物)も同じ目的で手にします
「蓮華」
レンゲ
蓮の花
蓮華は泥の中でも清らかに咲く事で煩悩に汚れる事なく悟る事の例え
つぼみ(未開蓮)~半開~満開
「錫杖」
シャクジョウ
金の輪の付いた杖
修行僧が歩く時にシャンシャン音を立てて、熊や狼を除けたり、食べ物のお布施を受けに来た事を知らせる目的で使うもの
「如意宝珠」
ニョイホウジュ
先の尖った玉
人々の願いが叶い、苦しみを取り除く目的になります
「水瓶」
スイビョウ
細い形の瓶
僧侶が持つ水筒、人々を救う財宝を蓄えている伝説や中の八功徳水を振り掛けると「ケガレ」が消えると言い伝えがあります
「薬壷」
ヤッコ
円形の小瓶
万病を治す薬の入った壷
「払子」
ホッス
毛の長い
毛バタキの
様な物

数珠と同じような目的
「宝螺」
ホウラ
巻貝
善い神様を招く目的
「髑髏」
ドクロ
頭蓋骨
鬼神や悪い神を降伏させる目的
「石榴」
ザクロ
果実の石榴
子宝に恵まれるように願う意味
「三叉戟」
柄の長い
先が3つに分かれたヤリ
仏の教えに害する物を排除する目的
「鉞斧」
エップ
小型の斧
仏の教えに害する物を排除する目的
「宝棒」
ホウボウ
棍棒(こんぼう)
仏の教えに害する物を排除する目的
「宝弓」
ホウキュウ
仏の教えに害する物を排除する目的
「宝箭」
ホウセン
仏の教えに害する物を排除する目的
「宝剣」
ホウケン
(両刃の長い刀)
煩悩を断ち切る意味で持っています
「羂索」
ケンジャク
巻いてある縄
煩悩を縛る意味で持っています
「金剛杵」
コンゴウショ
両端が鋭い武器
跋娑羅手(バサラシュ)とも言い、強い煩悩を砕いてしまう意味で持っています
「五鈷鈴」
ゴコレイ
舌の付いた形の鈴
三鈷鈴、独鈷鈴、などは仏の教えを喚起、精進を促す意味で持っています

少し難しくなりますが五智の三昧耶形を取り上げてみます。三昧耶形とは、密教に於いて、を表す象徴物の事三形 (さんぎょう)とも略称

五仏
大日
http://www.ermjp.com/j/temple/mandara/manda/oshie/image/gaiji1.gif
宝生
阿弥陀
不空成就
 方位
 中央
 東
 南
 西
 北
 部族
 仏部
 金剛部
 宝部
 蓮華部
 羯磨部
 
 智拳印
 触地印
 与願印
 定印
 施無畏印
 体色
 白
 青
 黄
 赤
 黒
 乗物
 獅子
 象
 馬
 孔雀
 金http://www.ermjp.com/j/temple/mandara/manda/oshie/image/gaiji2.gif
 三形
 宝塔
 五鈷
 宝珠
 蓮華
 羯磨杵
 五智
 法界体性智
 大円鏡智
 平等性智
 妙観察智
 成所作智

三昧耶形 (さんまやぎょう/さまやぎょう)とは、密教に於いて、を表す象徴物の事。三形 (さんぎょう)とも略称する
ちなみに三昧耶とはサンスクリットで「約束」、「契約」などを意味するサマヤ(samaya)から転じた言葉で、どの仏をどの象徴物で表すかが経典によって予め「取り決められている」事に由来する。
伝統的には如来菩薩などの仏の本誓、即ち衆生を救済するために起こした誓願を示したものと定義されている。
多くの場合、各仏の持物がそのままその仏を象徴する三昧耶形となる。 例えば不動明王なら利剣(倶利伽羅剣)、聖観音なら蓮華、虚空蔵菩薩なら如意宝珠など。 また、通常持物を持たない如来の場合は特別の象徴物が三昧耶形とされる場合もあるが(大日如来宝塔など)、印相を以て三昧耶形とする場合もある
曼荼羅などの仏画では、仏の絵姿の代わりに三昧耶形で描く事も多い。よく知られている例としては、金剛界曼荼羅三昧耶会と降三世三昧耶会がある。
                              (三昧耶形 - Wikipediaを引用

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  「仏像の印契」
 仏教で両手の手指を結んで組み合わせた形、しるし(印章)。密印(みついん)、印契(いんげい)、略して印ともいう。サンスクリット語ではムドラーmudrといい、母陀(捺)羅(もだら)と音写。意訳(漢訳)ではの印(=しるし)となり、通常は仏、菩薩(ぼさつ)の内的な悟りの内容、誓願、功徳(くどく)、事業(じごう)(はたらき)を表象する。

両手の示すポーズ、すなわち印相には決まったパターンがある。それぞれの印相には諸仏の悟りの内容、性格、働きなどを表す教義的な意味があり、仏像がどの印相を結んでいるかによって、その仏像が何であるか、ある程度推測がつく。
密教曼荼羅などには、様々な印相を結ぶ仏、菩薩像が表現されているが、それは後述として、ここでは日本の寺院などで見かける代表的なもの数種類について略説する。


それらには、施無畏(せむい)、与願(よがん)印(=合わせて施願印)、転法輪(てんぽうりん)印、触地(しょくち)印(降魔印ともいう)、禅定印(ぜんじょういん)(法界(ほうかい)定印)、があり、これらはすべて釈尊の説法、降魔、成道のシンボル的表現である。





 [主な印相]

施無畏印(せむいいん)
    手を上げて手の平を前に向けた印相。漢字の示す意味通り「恐れなくてよい」と相手を励ます
    サインである。不空成就如来が結ぶ。
  



与願印(よがんいん)
手を下げて手の平を前に向けた印相。座像の場合などでは手の平を上に向ける場合もあるが、その場合も指先側を下げるように傾けて相手に手の平が見えるようにする。相手に何かを与える仕草を模したもので宝生如来などが結ぶ。



施無畏与願印(せむい よがんいん)
右手を施無畏印にし、左手を与願印にした印。坐像の場合は左手の平を上に向け、膝上に乗せる。これは信者の願いを叶えようというサインである。施無畏与願印は、如来像の示す印相として一般的なものの1つで、釈迦如来にこの印相を示すものが多い。与願印を示す左手の上に薬壷が載っていれば薬師如来である。ただし、薬師如来像には、本来あった薬壷の失われたものや、元々薬壷を持たない像もある。また、阿弥陀如来像の中にも施無畏与願印を表すものがあり、この印相のみで何仏かを判別することは不可能な場合が多い。図1は香港・ランタオ島の天壇大仏で、施無畏与願印を結ぶ。
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転法輪印(てんぽうりんいん)
釈迦如来の印相の1つで、両手を胸の高さまで上げ、親指と他の指の先を合わせて輪を作る。手振りで相手に何かを説明している仕草を模したもので「説法印」とも言う。「転法輪」(法輪を転ずる)とは、「真理を説く」ことの比喩である。
親指とどの指を合わせるか、手の平を前に向けるか自分に向けるか上に向けるかなどによって様々なバリエーションがある。例えば胎蔵界曼荼羅釈迦院の釈迦如来の場合、両手の指先を上に向け、右手は前に、左手は自分側に向ける。この場合、右手は聴衆への説法を意味し左手は自分への説法を意味する。
転法輪印






定印(じょういん)
坐像で、両手の手のひらを上にして腹前(膝上)で上下に重ね合わせた形である。これは仏が思惟(瞑想)に入っていることを指す印相である。
釈迦如来大日如来胎蔵界)の定印は左手の上に右手を重ね、両手の親指の先を合わせて他の指は伸ばす。これを法界定印(ほっかいじょういん)といい、座禅の時結ぶ事でなじみ深い印相である。阿弥陀如来の定印は密教では法界定印とされるが、浄土教などでの場合は同じように両手を重ねて親指と人差し指(または中指、薬指)で輪を作るものもある。阿弥陀如来の印相には沢山のバリエーションがあるので、後に詳述する。
法界定印



触地印(そくちいん)
降魔印ともいう。座像で、手の平を下に伏せて指先で地面に触れる。伝説によると、釈迦は修行中に悪魔の妨害を受けた。その時釈迦は指先で地面に触れて大地の神を出現させ、それによって悪魔を退けたという。このため触地印は、誘惑や障害に負けずに真理を求める強い心を象徴する。釈迦如来のほか、如来天鼓雷音如来が結ぶ。




定印(じょういん)
前述の通り。阿弥陀如来の場合は、両手を胸の高さまで上げ親指と人差し指(または中指、薬指)で輪を作るものもある。日本での作例としては、宇治平等院鳳凰堂本尊像、図2の鎌倉高徳院本尊像(鎌倉大仏)などがある。
 図2 鎌倉高徳院本尊像(鎌倉大仏



説法印(せっぽういん)
転法輪印のこと。両手を胸の高さまで上げ、親指と人差し指(または中指、薬指)で輪を作る。日本での作例としては、京都・広隆寺講堂本尊像などがあるが、比較的珍しい印相である。当麻曼荼羅の中尊像もこの印相である。

来迎印(らいごういん)
施無畏与願印に似て、右手を上げて左手を下げて共に手の平を前に向け、それぞれの手の親指と人差し指(または中指、薬指)で輪を作る。信者の臨終に際して、阿弥陀如来西方極楽浄土から迎えに来る時の印相である。日本での作例としては、京都・三千院阿弥陀三尊の中尊像などがある。浄土宗浄土真宗の本尊像は基本的にこの印相である。図3は茨城県牛久大仏で、来迎印を結んでいる。






 阿弥陀如来の九品印
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東京都世田谷区九品仏浄真寺(通称九品仏)には9体の阿弥陀如来像が安置され、それぞれが異なった9通りの印相を示している。これは「観無量寿経」に説く九品往生(くほんおうじょう)の思想に基づくものである。極楽往生の仕方には、信仰の篤い者から極悪人まで9通りの段階があるとされ、「上品上生」(じょうぼんじょうしょう)から始まって「上品中生」「上品下生」「中品上生」「中品中生」「中品下生」「下品上生」「下品中生」「下品下生」に至る。浄真寺の九品仏の場合、阿弥陀如来の印相の内、定印を「上生印」、説法印を「中生印」、来迎印を「下生印」とし、親指と人差し指(中指、薬指)を接するものをそれぞれ「上品」「中品」「下品」に充てる。なお、九品往生を9通りの印相で表す教義的根拠は明確でなく、日本において近世になってから考え出されたもののようである。

  [密教の印契]   

密教の印:修法上特別な意味、働きを持つ形
また、それぞれの印から派生した多くの印があります。


印契はもとは釈尊のある特定の行為の説明的身ぶりから生れたものであったが,顕教密教では印契の意味についてかなり異なった解釈をし,顕教はこれを「しるし」の意味にとっているが,密教では諸尊の悟り,誓願,功徳の象徴的な表現と解する。

密教の発展に伴って定型化した密教では印契を、手ぶりや手指の組合せによって仏菩薩の種類や特徴を示したものとしており、密教ではとくに「幟(ひょうじ)」(形で内容を表現した一類のシンボル)として重視し、広義には三昧耶形(さんまやぎょう)(象徴する物)の一要素をなし、持物(じもつ)をも含む。その印相自体だけで種子(種字)の様に、に個々その尊自体を表現する役割を果たす様です。


現存する最古の印相の図は、中国、唐代の『蘇悉地儀軌契印図(そしつじぎきげいいんず)』(国の重要文化財教王護国寺所蔵)であるという。

密教の印相その種類は多類多様で、手印は経軌(きようき)によって数千を数えるが,基本となるのは12の合掌形または6種の拳(けん)である、これを合わせた18種を〈印母(いんも)〉という。
   
那成仏神変加持経』を略して『大日経』その密印品(みついんぼん)では基本形(印母(いんぼ))は六種拳(ろくしゅけん)と十二合掌(じゅうにがっしょう)の2類で、その六種と十二種を合わせた十八種を印母と云う。
六類拳は、(1)蓮華(れんげ)拳、(2)金剛(こんごう)拳、(3)外縛(がいばく)拳、(4)内縛(ないばく)拳、(5)忿怒(ふんぬ)拳、(6)如来(にょらい)拳である。
また十二合掌は釈尊の降魔(ごうま)、成道(じょうどう)のプロセスを反映したもので、12類に分類される。(1)堅実心合掌(寧尾拏(にびだ)合掌。五指を伸ばして両手をあわせる)、(2)虚心(こしん)合掌(三補(さんぶた)合掌。(1)と同形。両手のひらの間をちょっぴりあける)、(3)未開蓮合掌(屈満羅(くつまら)合掌。両手をあ発言させて蓮華のつぼみのようにする)、(4)初割蓮(しょかつれん)合掌(僕拏(ぼくだ)合掌。両手をあ発言させて双方の食指、中指、薬指をちょっぴり離して蓮華が隔たり始めたようにする)、(5)顕露(けんろ)合掌(多那惹(おんたなじゃ)合掌。両手の小指をつけ、両手を普通べて仰向(あおむ)けにし、手のひらをあらわに見えるようにする)、(6)持水(じすい)合掌(阿陀羅(あだら)合掌。両手を仰向けて普通べ、親指以世間の八指をメロディーげて水をすくい上げるようにする)、(7)帰命(きみょう)合掌(鉢羅拏摩(ぱらだま)合掌。右手を上にして両手の十指を組み合わせる。金剛合掌ともいう)、(8)反叉(はんさ)合掌(微鉢哩(びばりた)合掌。両手を背合わせにして、右手の五指を左手の五指の上に重ねる)、(9)反背互相著(はんはいごそうちゃく)合掌(鉢羅曳薩(びぱらえいさった)合掌。左手を下向けにして伸ばし、その上に右手を仰向けにしてつける)、(10)横指(おうちゅうし)合掌(啼哩曳(ていりえい)合掌。両手を仰向け、双方の中指の指鶏冠をつけて互いに拠り所、指端を上方に向かわせる)、(11)覆手向下(ふくしゅこうげ)合掌(阿駄(あだら)合掌。両手を合わせて下向けにし、双方の中指の指鶏冠をつけて互いに拠り所、指端を下に向かわせる)、(12)覆手合掌(両手を合わせて下向けにし、双方の親指の端のみをつけ、各指鶏冠は前方に向ける)。

また、印を結ぶ両手は大日経に 日月掌(にちげつしょう)、二羽(にう)と名づけられ、十指は左手を止(し)、定(じょう)、右手を観(かん)、慧(え)などとよぶ。また左手と右手の五指は順に小指から母指まで、色(しき)、受(じゅ)、想(そう)、行(ぎょう)、識(しき)、地、水、火、風、空という。

以上 [印相 いんぞう]の日本大百科全書(ニッポニカ)の解説 を引用


密教系仏像に良く見る 印相

智拳印(ちけんいん)

左手は頭指(とうし)(人差し指)を伸ばし、中指(ちゅうし)、無名指(むみょうし)(薬指)、小指しょうし は親指を握る。右手は左手頭指(人指し指)を握り、右母指(ぼし)(親指)の先と左頭指(とうし)人指し指の先を合わせる。大日如来金剛界)、一字金輪仏頂多宝如来が結ぶ。

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智拳印




降三世印(こうざんぜいん)
小指を絡めて胸の前で交差させる印。
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降三世印

等が良く見られます。