孤思庵の仏像ブログ

少し深くの 仏像愛好のブログ続けてます、オフ会に集ってます、貴方も如何?

川崎の朗読会 第13回 ○〇朗読散歩 へ行って来ました。


聞きに行って来ました!  うーん 今回は今一でした。 遅刻してしまったので、1番目は聞きそびれました。

その○○みつ子、今までの何度かの朗読会で聞いて、一番のファンです。他の朗読会の所属でしたはず? 友情出演でしたのでしょうか、此方の会に移籍でしょうか? 一番の気になる存在なのです。その人の『鴈』を聞き逃すとは失態でした。きっと素晴らしい朗読だったと悔やまれる。

 2番目の『あたしではない~「語り女たち」より』 は途中から聞けたが・・・着席はするも、まだ落ち着かないせいか?出し物の勢なのか、演劇味で下手では朗読ながら殆ど記憶に残ってません!?

 3番目の『古典落語より/悋気の火の玉 」はまだ新人さんかな? そんな匂いのする朗読乍ら 古典落語からで 私の知る噺で記憶に残り易い、 演者の力はさほどでなくも、話の筋や台詞が面白く そこそこ 笑いを取っていた。 朗読は読み方の技術もさることながら、選んだ本の良し悪しもある。 良い作品や良い部分の切り取りが、ものを言いう。

4番目の『影向』語り手は何度も聞いて居て上手だと思う、今日も語り口は良いのだが何とも引き込まれないのである。 選んだ作品が悪い、題名が「影向」とは神仏が仮の姿をとって現れること。神仏の来臨。の事でもっと期待したが、今は亡き人間女性の幻で、その名「影」向にふさわしいだろうか? 現実の経過場面と過去のシーンが交差する複雑さが独りの演者の語り分けには荷が重すぎた感がありました。

5番目の『冬一日』は場景が目に浮かぶ、素直な情景描写で 解り易く 場景が目に浮かぶ・・・これが朗読作品として無難なように思う。感情表現部分に女性の書いた作品と感じられる。調べて直木賞作家と知る。 ラストは二人のそれぞれに乗る電車は別方向に向かう電車でそれぞれ発車するところで終わる。鈍感な私は、プログラム キャプションに別れの予感を暗示するラスト と書いて在って助かった。


6番目の『肉屋の女房』は本日聞けた中で最高だった。朗読の声が美しい訳ではない、美声ばかりが歌手では無いと同様 味なのだ。物語は 訪ねた来た若い男女があり、二人にお婆さんが 思い出話を語るのだが、その口調と声がマッチしてお婆さんの話にこちらも聴きいってしまう。そな話は殺人の恐ろしい話で,此方まで怖く成ってしまう。このまま終わられては後味が悪い そう思って居たら、お婆さんの語りは、実は騙りの作り話だった。訪ねた来た二人は詐欺師で、お婆さんが怖い話で、まんまと追い払われたという、まるで落語の様な転換の面白で最後はホッとさせてくれた。

あさのあつこ 浅野温子にそんな文才があるのかと驚いてしまったが、小説音痴の悲しさ、全くの人違い 本名浅野敦子と云う人のペンネームがあさのあつこだそうだ。 とんだ思い違いだったが、浅野温子の方も「よみ語り」と云う古事記などの古典を神社などで講演してたを番組で観た事がある。で、彼女は朗読も良くすると思います。で 浅野温子によ るあさのあつこ作品 朗読なんて おふざけを考えたりした。

最後は『凧になったお母さん」 これは「火垂るの墓」に続く 戦争秘話で、蛍の方は 子供の語り、凧にの方は母親の側からの語りだ。 空襲の戦火を逃れ 5歳の男の子を救うため、公園の砂場後の窪みに伏せる親子、猛火の熱風が襲う中、母は 自分の汗を始め 自分の水分を 顔などの子供のむき出しの皮膚に塗り、熱風の熱を和らげようとその行為に没頭する。 最後は自分の肌だから吹き出す血潮を子供に塗る。

猛火が治まった時に 差は親はすっかり脱水仕切り 薄く成った身体は凧のように風で空に舞い上がる。子供は助かったのだと思ったが・・・次の文章に子供も風に舞い上がってたと続いた。

男の自分がそこまで感じた、女親ならいかばかりであろうか?

実はこの朗読者は男性で、大病をして その後遺症で 声が出なくなり、 朗読が生きがいの彼はえらく悲観して心配した。 最近はようやく声が出る様になり、 会話は不自由なくはなったが、朗読は如何に・・・彼は時代物をして、講談調の朗読を得意としていた。今回は声を張り上げるは無理だった。

母親役ではあるもののその苦しげな台詞には かすれ気味のその声とは、マッチしていた。

朗読会の後だったか、NHKの番組で カンムリウミスズメの子育てのシーンがあり 親鳥が獲った小魚を口移しに雛に与える。前の話が感情移入して、何でも無いはずのシーンで 鼻の奥がムズッとした。

話を戻して朗読会の出し物 2番目は除いて 1番目の「鴈」はどの部分が読まれたかは知らないが、妾と大学生の慕情、3番目「悋気の火の玉」も妾 、4番目の「影向」も過去の妻以外の女性、5番目の『冬一日」はもろに不倫、6番目の「肉屋の女房」に及んでは、もろに、屋外のそれを細かに描写 とほとんどの作品に 男女の重なりを連想させている。 偶然なのだだろうが、この世の多くは男と女の所業なのかもしれない!そんな中、最後に母性のお清めがあって良しとしましょう!・・・・


     


第十三回 ○〇朗読散歩(主催 朗読の会「○○」)  【入場無利用】

2015.6.土)   会場 12:30   開演 13:00    (終演 16:00予定)


○〇市民○○室 (JR川崎西口連絡通路徒歩3分 )




言葉を紡ぐ声の文学ワールド


森鴎外/鴈     
          ○○みつ子


北村 薫/私ではない~「語り女たち」より    
          ○○笑


古典落語より/悋気の火の玉
          ○○サカエ


           ○○則子     


             【 休  息 】  


川上弘美/冬一日  
          ○○初恵


あさのあつこ/肉屋の女房
          ○○三代


野坂昭如/凧になったお母さん     
          ○○幸雄