孤思庵の仏像ブログ

少し深くの 仏像愛好のブログ続けてます、オフ会に集ってます、貴方も如何?

①あまりされていない 仏像鑑賞の為の基礎学勉強会 発足

あまりされていない 仏像鑑賞の為の基礎学勉強会 発足準備

現在、仏像趣味の面々が鑑賞会・勉強会をしています。仏像好きは集まってください! (お試し参集のうえ、お気に召したなら入会ください)

①5/15 【表慶応館】特別展「コルカタ・インド博物館所蔵 インドの仏 仏教美術の源流」 と 仏像基礎勉強会発足の打合せ (現在 参集者4名以上確定)


5月15日(金) 10:00 【東博 11室集合】

仏像誕生の地であるガンダーラやマトゥラーの美術など、インド仏教美術のあけぼのから1000年を超える繁栄の様子をたどります。

★その後、参集者の相談で、同博物館 東洋館・法隆寺館などを鑑賞
と下段の仏像基礎勉強会発足の為の意見交換、相談をしたく思います。



②5/19 【平成館】特別展「鳥獣戯画─京都 高山寺の至宝─」 と 仏像基礎勉強会
(現在 参集者5名以上確定)

5月19日(火) 10:00 本館11室集合 (集合後すぐに鳥獣戯画展に向かいます)

誰もが一度は書籍や画像で目にしたことのある、日本で最も有名な絵巻、国宝・鳥獣戯画の本物を鑑賞します。

鳥獣戯画」展を鑑賞後に、昼食込みでファミレス【ジョナサン 御徒町店】で仏像基礎勉強会を開催します。

この仏像基礎勉強会は 初心者のご希望で補講的に基礎を勉強するものです。 仏像基礎勉強ご希望者と講師補助をしてもらえるの先達を募集します。


【基礎 座学】
・仏像とは何なのか?
・仏像趣味の切り口
・仏像何でも質問箱


★この度 「仏像愛好の集」に入られている 入門と初級の方向けの仏像勉強会解説に先立ち、
腹案、討議資料を紹介します。 自分の勉強経緯を振り返り、大事な事から勉強してみようと思ってます。

ご賛同の方はご参集ください。以下、勉強内容の当面の概要案を紹介します。(ご希望により変更いたします)


まず「仏像とは何ぞや」を考えてみます。「仏教の信仰対象である仏の姿を表現した像のこと。」とは誰もが認める所ですが・・・ 私達はそれを踏まえて 仏像を観ているでしょうか? 前文に在ります「仏教」「仏」をどれだけ知って居るでしょうか? 仏像は自由に楽しめばよい!との意見も聞きますが、美術として鑑賞するを考えましても、美術品は視覚によってとらえることを目的として表現された造形芸術(視覚芸術)です。

芸術とは、表現者あるいは表現物と、鑑賞者とが相互に作用し合うことなどで、精神的・感覚的な変動を得ようとする活動である。とりわけ表現者側の活動として捉えられる側面が強く、その場合、表現者が鑑賞者に働きかけるためにとった手段、媒体、対象などの作品やその過程を芸術と呼ぶ。表現者が鑑賞者に伝えようとする内容は、信念、思想、感覚、感情など様々である。と定義されます。

前文に、表現者が鑑賞者に伝えようとする内容は、信念、思想、感覚、感情と在りまして、仏像に関してでは表現者は仏師(僧侶の類)であり、思想内容は、仏教・信仰、です。 そしてその発注者の願主と、その時代の心情も問題と成ります。

そうしますと、ある程度は仏教の事を知らずして 仏像の真の意味、心は理解できないのです。

まず簡単に仏教を勉強してみましよう。

【仏像と仏の関係】
仏像自体を仏と考える人もいますが、多くは仏像はそれを通して、真如の仏、(仏性、法身、実相、
とも呼ばれる真の仏)に向かい合うためのツールと考えます。

もっと言うなら、真如の仏の存在を確信する。観想のツールと云えましょう

そうすれば、そのために造られた仏像の宗教性、「仏」 そのものの理解が不可欠です。その分野は「図像学」と云われ、もう一方の仏像の勉強分野は様式等を対象として、「美術史」と云われます。

追って美術史的をも勉強しますが、まず 仏像の意味を知るべく 図像学的勉強をしたいと思います。

その根底は仏教ですので ある程度の仏教の基礎だけでも押さえたいと思います。「仏教 - Wikipedia」がよく集約されて居ます、それを参考にしてみます。

仏教の定義は一般に、仏陀(目覚めた人)の説いた教え、また自ら仏陀に成るための教えであるとされる。

私なりには、仏教は人生を送る為の、根本に縁起の考えを持つ 思想智慧と思います。ここではなるべく難しく成らない様に仏教を勉強してみましょう。

まず開祖の釈尊が何を人生の苦と思い、如何なる真理に気付かれたかを勉強したく思います。

【縁起】
縁起(えんぎ、梵: pratītya-samutpāda , プラティーティヤ・サムトパーダ、巴: paṭicca-samuppāda, パティッチャ・サムッパーダ)とは、仏教の根幹をなす発想の一つで、「原因に縁って結果が起きる」という因果論を指す。
開祖である釈迦は、「此(煩悩)があれば彼(苦)があり、此(煩悩)がなければ彼(苦)がない、此(煩悩)が生ずれば彼(苦)が生じ、此(煩悩)が滅すれば彼(苦)が滅す」という、「煩悩」と「苦」の認知的・心理的な因果関係としての「此縁性縁起」(しえんしょうえんぎ)を説いたが、部派仏教・大乗仏教へと変遷して行くに伴い、その解釈が拡大・多様化・複雑化して行き、様々な縁起説が唱えられるようになった。(縁起 - Wikipediaより転載)

以下因果に基づき苦のメカニズムを整理された十二支縁起を示す。
1.無明(現象が無我であることを知らない根源的無知)
2.行(潜在的形成力)
3.識(識別作用)
4.名色(心身)
5.六入(六感覚器官)
6.触(接触
7.受(感受作用)
8.愛(渇愛
9.取(執着)
10.有(存在)
11.生(出生)
12.老死(老いと死)

これはなぜ「生老病死」という苦のもとで生きているのかの由来を示すと同時に、「無明」という条件を破壊することにより「生老病死」がなくなるという涅槃に至る因果を示している。



【四苦八苦】
根本的な苦を生・老・病・死の四苦とし、 その根本的な四つの思うがままにならないことに加え、

愛別離苦(あいべつりく) - 愛する者と別離すること
怨憎会苦(おんぞうえく) - 怨み憎んでいる者に会うこと
求不得苦(ぐふとくく) - 求める物が得られないこと
五蘊盛苦(ごうんじょうく) - 五蘊(人間の肉体と精神)が思うがままにならないこと

の四つの苦(思うようにならないこと)を合わせて八苦と呼ぶ。

四諦
釈尊が悟りに至る道筋を説明するために、現実の様相とそれを解決する方法論をまとめた4つの真理である「苦・集・滅・道」のこと

「苦集滅道」
苦諦(くたい) - 一切は苦であるという真理
集諦(じったい) - 苦には原因があるという真理
滅諦(めったい) - 苦は滅するという真理
道諦(どうたい) - 苦を滅する道があるという真理

【八正道】
釈尊が最初の説法において説いたとされる、涅槃に至る修行の基本となる、正見、正思惟、正語、正業、正命、正精進、正念および正定の、8種の徳。


三法印
大乗仏教で主張されている三つの考えのこと。
1.諸行無常印(無常印)-「すべての作られたものは、無常である」
2.諸法無我印(無我印)-「すべてのものは、我ならざるものである(又は実体がないものである)
3.涅槃寂静印(涅槃印)-「涅槃は安らぎ(幸福)である」


【中道】
相互に対立し矛盾する2つの極端な概念・姿勢に偏らない実践(仏道修行)や認識のあり方をいう。

魂(アートマン)や様々な存在物について恒常的に「有る」(「常見」→依存・安住・固執・堕落)とか、ただ単純に消えてなくなるだけで「無い」(「断見」→虚無主義ニヒリズム)・荒廃)という見解を「二辺」(にへん)というが、そのどちらにも囚われない、偏らない立場を中道という。

(なお、有無の「二辺」を避けるために仏教が提示する発想こそが、「縁起」である。あらゆる存在物はそのままの状態として存在し続けることはないが、改変・連鎖を繰り返しながら存在し続ける、したがって良き連鎖を形成・持続できるよう努力し続けよ、というのが仏教の姿勢である。)


【仏教の存在論
「無常」、「無我」、「五蘊」、「名色」、「業」、および「縁起」を何れ勉強しましょう!



そして仏教の歴史 時代区分「原始仏教」「部派仏教」「大乗仏教」や「密教」の概念も追って勉強したく思います。


並行して、美術史的考察も やって行きましょう!

【続く】