2013京都・奈良観仏記 12/14~12/16
この前の日記に、仏友に発信を要請したら・・・、今回の拝観ツアーの幹事さんが呼応してくれましたので、ここに紹介します。彼女の発信デビューですので、コメント頂ければ、彼女の今後の発信に弾みがつくと思います。よろしくお願いします。
後で文章を書く積もりで仏像を拝観すれば、自ずと細かく観察し、心に言葉を言いながら見れるのではないでしょうか? どうか皆さんも発信することをお奨めします。
もっと文も練れてくるでしょうし、何より、拝観・仏像鑑賞の上達に繋がると思うのですが如何でしょう?もっとこのブログで仏像談義が活発に成るを切望しています。
2013京都・奈良観仏記
12/14(土) 市バス専用一日乗車券500円で移動
妙法院 毎月14日10時から法要があり、本尊普賢菩薩騎象像(藤原時代・重文)の拝観が許される。 騎象像のため見上げるような拝観。お顔の細部は見えづらい。象の体から左右に蓮の花が咲いているのが珍しい。
西方寺 毎年12/14、法要前の10時~13時半のみ公開。本尊阿弥陀如来坐像(平安時代・重文)は丈六の寄木造り。光背は千仏光背より多い三千仏光背だが後補。赤穂浪士小野寺十内の菩提寺。
雨宝院 事前連絡して拝観。千手観音立像は乾漆を加味した一木造。腕が10本しか残っていないが心に残る仏像。護摩炊きに加えて頂いた。
相国寺 12/15まで特別拝観期間だったので訪問。本尊釈迦如来坐像(重文)を案内の方が運慶作と説明していたが慶派の作とは考えられない仏像。
仲源寺 客仏の千手観音坐像(藤原時代・重文)は収蔵庫硝子越しに拝観。初め西日が反射して見えなかったが、硝子戸に書類を斜めに立て掛けるとお姿がはっきりした。5時過ぎには堂内に灯りが付きよく見えるとの事。丈六像。
12/15(日) レンタカー移動
圓證寺 事前連絡して拝観。女性住職が門前まで迎えて下さる。筒井家の菩提寺で昭和60年まで奈良市内にあったが文化財保護のため生駒市に移転。普賢菩薩騎象像(平安前期・重文)は当初から普賢菩薩として造立されたか不明、鎌倉時代に象形を加えたと思われる。文殊菩薩騎獅像(平安後期・重文)は騎獅文殊としては特に古い作例。また圓證寺は「元の木阿弥」の語の発祥の寺とのご説明もあった。
仙光寺 事前連絡して拝観。住職が葬儀のためお出掛けになりご説明いただけなかった。客仏の十一面観音像(藤原時代・重文)は一木造。もと近くの神宮寺観音堂本尊で廃寺になった後はすぐ近くの春日神社に安置されていたとの事。
置恩寺 事前連絡して拝観。無住で地域の方が管理。十一面観音立像(藤原時代・重文)は栢か檜の一木造。お顔も立ち姿も美しい。
名があるとの事。三躯とも木目が美しい仏像。宿院仏師の最高傑作。
旧白米寺 「くめじ」と読むらしいが「はくまいじ」の方が通じるよう。事前連絡して拝観。無住で地域の方が管理。阿弥陀如来坐像(平安後期・重文)、地蔵菩薩立像(平安前期・重文)、不動明王(鎌倉・県文)を収蔵庫内に安置。地蔵菩薩はキリっとしたお顔立ちで美しい。錫杖、宝珠は後補。
12/16 レンタカー移動
東大寺ミュージアム 10/10から「東大寺の歴史と美術」というテーマで四月堂から迎えられた千手観音立像(平安前期・重文)、日光・月光菩薩立像(奈良・国宝)、持国天・多聞天立像(平安後期・重文)等が並ぶ。ミュージアム内4躯の美しいカラー印刷の写真が頂けた。
東大寺法華堂 今回の観仏の旅の主目的執金剛神立像(奈良時代・国宝)開扉の日。二年振りの開扉なのでさぞ混んでいるかと思っていたが思ったほどではなかった。少し遅めに入ったのが良かったようだ。とはいえ3分以上台の上に乗っていると思う方は譲ってまた回って来てくださいとガードマンの方が放送。写真で何回も見ている通りの彩色の美しい仏像。今日だけは檀の回りを何回でも回れる。普段は横から拝観出来ない仏様を横からじっくり眺められる。不空羂索観音立像の合掌手の上に宝珠が載っているかを四人でじっくり検証。修理後初の拝観だったが明るくすばらしい。
宮古の薬師 事前連絡して拝観。集会所で地域の方が管理。道に迷い管理の方をお待たせしご迷惑をお掛けした。警察署で調べて頂いて漸く到着出来た。薬師如来坐像(平安前期・重文)は螺髪がなく漆箔が美しい。集会所内に貼ってあった修理前のお姿には後補の螺髪があった。
千万院 事前連絡して拝観。薬師堂のみが残り地域の方が管理。また道に迷い管理の方をお待たせしご迷惑をお掛けした。不動明王立像(平安後期・重文)の他、宿院仏師作の十一面観音立像、薬師如来、賓頭盧尊者があった。管理の方が警報機のスイッチを切り忘れ、警報が鳴っているなかでの拝観だった。
永明院 事前連絡して拝観。電話が繋がらず、往復はがきで許可を頂いた。無住で隣の南明院のご住職に案内して頂く。こちらにも道に迷いご住職に門前まで迎えて頂きご迷惑をお掛けした。釈迦如来坐像(鎌倉・重文)は白黒写真で見た以上の美しさで息を飲んだ。宝冠も珍しい形で影も美しい。他に円鑑禅師坐像(鎌倉・重文)等。11/1~10まで京都非公開文化財特別公開をしたところ四千人もの人が来たとの事。今後2~3年は特別公開はしないらしい。
後で文章を書く積もりで仏像を拝観すれば、自ずと細かく観察し、心に言葉を言いながら見れるのではないでしょうか? どうか皆さんも発信することをお奨めします。
もっと文も練れてくるでしょうし、何より、拝観・仏像鑑賞の上達に繋がると思うのですが如何でしょう?もっとこのブログで仏像談義が活発に成るを切望しています。
2013京都・奈良観仏記
12/14(土) 市バス専用一日乗車券500円で移動
妙法院 毎月14日10時から法要があり、本尊普賢菩薩騎象像(藤原時代・重文)の拝観が許される。 騎象像のため見上げるような拝観。お顔の細部は見えづらい。象の体から左右に蓮の花が咲いているのが珍しい。
西方寺 毎年12/14、法要前の10時~13時半のみ公開。本尊阿弥陀如来坐像(平安時代・重文)は丈六の寄木造り。光背は千仏光背より多い三千仏光背だが後補。赤穂浪士小野寺十内の菩提寺。
雨宝院 事前連絡して拝観。千手観音立像は乾漆を加味した一木造。腕が10本しか残っていないが心に残る仏像。護摩炊きに加えて頂いた。
相国寺 12/15まで特別拝観期間だったので訪問。本尊釈迦如来坐像(重文)を案内の方が運慶作と説明していたが慶派の作とは考えられない仏像。
仲源寺 客仏の千手観音坐像(藤原時代・重文)は収蔵庫硝子越しに拝観。初め西日が反射して見えなかったが、硝子戸に書類を斜めに立て掛けるとお姿がはっきりした。5時過ぎには堂内に灯りが付きよく見えるとの事。丈六像。
12/15(日) レンタカー移動
圓證寺 事前連絡して拝観。女性住職が門前まで迎えて下さる。筒井家の菩提寺で昭和60年まで奈良市内にあったが文化財保護のため生駒市に移転。普賢菩薩騎象像(平安前期・重文)は当初から普賢菩薩として造立されたか不明、鎌倉時代に象形を加えたと思われる。文殊菩薩騎獅像(平安後期・重文)は騎獅文殊としては特に古い作例。また圓證寺は「元の木阿弥」の語の発祥の寺とのご説明もあった。
仙光寺 事前連絡して拝観。住職が葬儀のためお出掛けになりご説明いただけなかった。客仏の十一面観音像(藤原時代・重文)は一木造。もと近くの神宮寺観音堂本尊で廃寺になった後はすぐ近くの春日神社に安置されていたとの事。
置恩寺 事前連絡して拝観。無住で地域の方が管理。十一面観音立像(藤原時代・重文)は栢か檜の一木造。お顔も立ち姿も美しい。
名があるとの事。三躯とも木目が美しい仏像。宿院仏師の最高傑作。
旧白米寺 「くめじ」と読むらしいが「はくまいじ」の方が通じるよう。事前連絡して拝観。無住で地域の方が管理。阿弥陀如来坐像(平安後期・重文)、地蔵菩薩立像(平安前期・重文)、不動明王(鎌倉・県文)を収蔵庫内に安置。地蔵菩薩はキリっとしたお顔立ちで美しい。錫杖、宝珠は後補。
12/16 レンタカー移動
東大寺ミュージアム 10/10から「東大寺の歴史と美術」というテーマで四月堂から迎えられた千手観音立像(平安前期・重文)、日光・月光菩薩立像(奈良・国宝)、持国天・多聞天立像(平安後期・重文)等が並ぶ。ミュージアム内4躯の美しいカラー印刷の写真が頂けた。
東大寺法華堂 今回の観仏の旅の主目的執金剛神立像(奈良時代・国宝)開扉の日。二年振りの開扉なのでさぞ混んでいるかと思っていたが思ったほどではなかった。少し遅めに入ったのが良かったようだ。とはいえ3分以上台の上に乗っていると思う方は譲ってまた回って来てくださいとガードマンの方が放送。写真で何回も見ている通りの彩色の美しい仏像。今日だけは檀の回りを何回でも回れる。普段は横から拝観出来ない仏様を横からじっくり眺められる。不空羂索観音立像の合掌手の上に宝珠が載っているかを四人でじっくり検証。修理後初の拝観だったが明るくすばらしい。
宮古の薬師 事前連絡して拝観。集会所で地域の方が管理。道に迷い管理の方をお待たせしご迷惑をお掛けした。警察署で調べて頂いて漸く到着出来た。薬師如来坐像(平安前期・重文)は螺髪がなく漆箔が美しい。集会所内に貼ってあった修理前のお姿には後補の螺髪があった。
千万院 事前連絡して拝観。薬師堂のみが残り地域の方が管理。また道に迷い管理の方をお待たせしご迷惑をお掛けした。不動明王立像(平安後期・重文)の他、宿院仏師作の十一面観音立像、薬師如来、賓頭盧尊者があった。管理の方が警報機のスイッチを切り忘れ、警報が鳴っているなかでの拝観だった。
永明院 事前連絡して拝観。電話が繋がらず、往復はがきで許可を頂いた。無住で隣の南明院のご住職に案内して頂く。こちらにも道に迷いご住職に門前まで迎えて頂きご迷惑をお掛けした。釈迦如来坐像(鎌倉・重文)は白黒写真で見た以上の美しさで息を飲んだ。宝冠も珍しい形で影も美しい。他に円鑑禅師坐像(鎌倉・重文)等。11/1~10まで京都非公開文化財特別公開をしたところ四千人もの人が来たとの事。今後2~3年は特別公開はしないらしい。