孤思庵の仏像ブログ

少し深くの 仏像愛好のブログ続けてます、オフ会に集ってます、貴方も如何?

11月27日 千体荒神大祭 と 三の酉

 
いつもは仏像関係の日記ばかりですが今日は少し毛色を変えて書きます。 仏像の話はどうしても少し出て来てしまうかもですが・・・

11月27日と28日の両日は品川 千躰三宝荒神の大祭です。

私は旧東海の品川は浜川で育ちましたので、子どもの頃は良く品川 千躰三宝荒神のお祭りには連れて行ってもらいました。おばーちゃん子でしたので祖母に連れられ、竈の神様と教えられました。そういえば露店が立ち並ぶ中、おこしで、炊飯の釜の形を作ったものが売られていて、何度か買って貰った覚えがあります。

この頃は電気釜の時代 昔のお釜は見なくなって久しいのですが、そのせいでお釜に親しさが無く、また「おこし」と云う お菓子も人気がなくなったので、このお釜型のおこしの店は数十年前より減少してきて、今日27日に見たその露店は1件のみ、葛餅屋は繁盛しているのに、でも葛餅は他の寺の門前町での土産でしょうが。

昔はこの釜おこしの店が露店の半分程をしめていてまして、参拝者も皆縁起物として良く買い求めていたのにと寂しい限りです。でも他の露店の数は出ていて、着いた時刻は遅い方で盛は過ぎていたものの参拝者は結構居ました。

今時、竈など在る家は無いでしょうが、火伏の意味、で信仰を集めているらしい。

改めて調べましたら 荒神さまは佛・法・僧の三宝を守護し不浄を嫌うインドの神、台所で一番大切な火と水を守る神なので台所に祀れば一切の災難を除き、衣食住に不自由しないとされる。と在りました。と少しニュアンスが変わって来てました。

ここ千躰三宝荒神のお寺は、龍吟山海雲寺が正式名で、今日、気が付けば禅宗曹洞宗のお寺ではないですか! 驚く理由は千躰三宝荒神の大祭りでは何時でも黄色い袈裟の僧が壇で護摩を焚き、信者は自宅の厨子入りの荒神像、護符、又は金色の小型御幣を持参して、護摩壇脇に居る僧に手渡し、僧は荒神真言であろうらしきを称えるながらその受け取った厨子護摩の炎にかざして。清めるのです。

護摩行ですので真言系、外しても天台系かと思い込んでいたのです。「禅宗でも護摩を焚だ」と驚きました。 元は密教系の開山かと思いまして調べましたら・・・

海雲寺は建長3年(1251)僧不山(そうふざん)によって開基、はじめは庵瑞林(あんずいりん)といい、近くの名刹岩倉具視墓所ある)海晏寺(かいあんじ)の境内にあって臨済宗であった。慶長元年(1596)海晏寺五世分外祖耕大和尚を開山とし曹洞宗に改められ、寛文元年(1661)海雲寺になったもので、ご本尊十一面観世音菩薩を安置し、ご尊像は建長3年創立当時、仏師春日の作といわれている。また、鎮守として千躰三宝荒神王を祀る。とお寺のホームぺージwww.sentaikoujin.com/ に在りました。

それによると臨済宗から曹洞宗との歴史ですのに、密教的な加持祈祷法の護摩行。勿論、それは除災難法かどうかはは知る由も無しですが・・・壇も密教風にしつらえられています。興味が在りますので、その護摩法を観ていましたら、洒水器を散杖で打つ作法から始まり。黄色の衣の袖下で印を結び、指を鳴らしての加持や真言系と聞く処の金剛合掌、と正に真言宗護摩加持祈祷の様でした。

暫く飽きずに見させてもらって、何時もは入れない内陣を廻り本尊の千体三宝荒神を拝みましたが暗くて像は黒で、庚申祭の本尊の青面金剛の様なと想像しながらでしたが全く様子は伺えませんでした。

本尊の脇には○○神王と云う像が二躯ありましたが、筆記具を持っていませんでしたので、後で調べようと懸命に記憶したのですが、家までその記憶は持ちませんでした。鬼神的な風貌で、片方の像は大きな鉞を持っていました。

何時もは入れない脇のお堂に廻ってみました。本尊として、小さめの厨子、扉は開かれていて十一面像では珍しく坐像でした。後から知れたのですが隣の堂より小さいので気付かなかったのですが、此方が本堂だそうです。で曹洞宗を納得。そういえば略式僧衣の袈裟には象牙の環が付いてました。禅寺に三宝荒神王を祀るお堂があるという事なんでしょう。


隣のそれまで本堂と思っていたのは荒神堂と呼ばれるものだったのです。私も曹洞宗の海雲寺と云うを知りませんでした。 子供のころからずーっと荒神様とだけ思っていました。

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その後に、大森の鷲神社 酉の市 www.enjoytokyo.jp に、晩秋の日は短く5時前に既に暗くなり、酉の市の雰囲気は出てました。夜店の灯りと照らされる大小の熊手たち、暫く振りでの酉の市です。三の酉なのですね、三の酉まである年は火事が多いという。先ほど荒神様にお参りしましたので大丈夫でしょう・・・。大きな熊手が買われる度に店の人達が ご祝儀で三本締め、店ごとに呼び込みの威勢の良い声が・・・・こんな江戸情緒て好きです。

羽子板市、ほおずき市朝顔市、 酉の市、などの年中行事は大好きなのですが・・・解してくれる友人は少なくて、思うに任せません。

今日は、荒神様大祭と酉の市が重なった折角のチャンスですので、お誘いしようと思うものの、そんなに大したイベントでもないしとの遠慮が立ちますので・・・そこでうそぶいて、昨日に別件でのメールを数人に送りましたが、皆さん無視の返信無し、そんな中、お一人が返信してくれました。 で、その方をお誘いしようと連絡とりましたら、本日は御兄弟が内視鏡検査の為、立会で病院にとの事・・・

やむなく独りでめぐりました。
 一緒なら 帰りに一杯の処でしょうに・・・今日はそれ無しで帰りました。

寒くなって来た帰路の風が冷たかったです。 もうすぐ師走・・・私も人生の師走です。  暖かく居たいのに・・・・。
 
★こんな話も雑談してます。12月の「仏像愛好の集いin東博」は7日(土)です。
御参集を募集します。詳細は以前の日記12月の「仏像愛好の集いin東博」を参照下さい。