孤思庵の仏像ブログ

少し深くの 仏像愛好のブログ続けてます、オフ会に集ってます、貴方も如何?

11月「仏像愛好の集いin東博」例会にトピック 「十二神将 運慶の作か」

今朝14日の読売の朝刊記事はご覧になっただろうか?私はで知らずに居たが、朝、一人の仏像友達からメールで、今朝の読売新聞に「十二神将が運慶の作か」の記事が掲載と入ってきた。
 
残念ながら我が家は朝日購読、ネットに記事が出ているかもと早々「十二神将・運慶・発見」のキーワードで検索、読売の記事の直接はヒットし無かったが、関連ブログは幾つか在った。
 
①2011年に東京博物館の研究誌、『MUSEUM』の640号で興味深い記事・・・法政大学の神野祐太氏による
  「東京国立博物館静嘉堂文庫美術館分蔵十二神将像の伝来と作者―京都・浄瑠璃寺からの
   流出と運慶銘発見記事―」という論文。論旨は明快で、明治35年11月22日の『毎日新聞』に、
件の彫像の胎内に「上坊別当執筆、大仏師運慶」の銘があるとの記事を発見したとのことです。
東京国立博物館ニュース2011年8ー9月に「その充実した造形は運慶作の可能性をあらためてかんがえるべきかもしれません」と書かれていたと・・・
 
過日の「東大寺戒壇院四天王は法華堂の塑像郡と一具」の時もそうだったが、学会論文がかなり先に発表されて、時間を置いて一般紙が後追い・・・今回も同様でありました。
 
ある方は記事をFaxもしてくれたので、記事は午前中に読めました。もと浄瑠璃寺伝来が明治時代に寺から流失(廃仏毀釈の一連の事象であろう)は判るが、しかし記事は不確定が多く、十二神将のどれが運慶作と見られるかもハッキリしない。また明治の新聞記事にあるとの事だけで、運慶作と断定できるには現物の銘文の発見が必要であって、すぐにでも調査を期待する所であるが・・・まだいつ調査との決定も無い様で、まだまだ「か?」の取れるのには、時間が掛かりそうです。
 
 
子神、丑神、寅神、卯神、午神、酉神、亥神が静嘉堂美術館所蔵で、辰神、巳神、未神、申神、戌神が東京国立博物館所蔵である。いずれも運慶流の正統な作風を示しており、同一工房の作と考えられる。興福寺東金堂像とともに鎌倉時代前半の代表的な十二神将像の一つで、十二躯のすべてが残ることでも貴重と評価を受けている。修理時期をを待たずに、調査研究は出来ないものなのであろうか?そして定説的結論が出て、何時にか、一堂に会する陳列企画があるべきと期待します。
 
現状は、まだ不確定の多い事では在りますが、今日の話題に面白く、今度の17日の「仏像愛好の集いin東博」での11号室の鑑賞時には、そんな思いを馳せて鑑賞し、そして皆で談義をしましょう!