孤思庵の仏像ブログ

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鎌倉時代の極小1,5センチの阿弥陀三尊像発見 のニュース

5/18の午前に、  仏像愛好の集 のメンバー saisaiさんが Cメールで、 以下を
送信してくれました。

「茨木県那珂常福寺鎌倉時代阿弥陀三尊像。1,5センチの仏像です。17日から7月まで金沢文庫で公開してます。瀬谷さん」

そのメール文面をキーワードにネット検索しましたら、いくつかヒットしました。

一例を下段に紹介します。

那珂市常福寺から貴重な鎌倉時代の仏像2件を発見
 
1、水戸黄門の所持した鎌倉時代最小の仏像
2、浅草寺の柱で作った仏師快慶派の観音像
 
那珂市 瓜連1222の浄土宗常福寺は、水戸徳川家菩提寺で、歴代の住職が京都・総本山知恩院や東京・ 大本山増上寺の住職になるなど、茨城県有数の寺院です。このたび仏教文化研究で知られる神奈川県 立金沢文庫で、常福寺の展覧会を開催するにあたり、あらためて所蔵する文化財を調査したところ、 歴史的にとても重要な仏像が2件も発見されました。
 
※仏像は神奈川県立金沢文庫での展覧会「浄土宗七祖 聖冏 と関東浄土教常福寺の名宝を中心にー」 令和元年 5 月 17 日(金)~7 月 15 日(月・祝)で初公開いたします。また今秋、地元の那珂市常 福寺でも公開予定で、仏像に関するシンポジウムも予定しています。
 
 
鎌倉時代最小・超絶技巧の阿弥陀三尊像。徳川光圀が所持し常福寺に寄贈。
 
常福寺には徳川光圀水戸黄門が所持し、みずから常福寺に寄贈した阿弥陀三尊像があります。三 尊像は中尊阿弥陀如来像が約1.5㎝、両脇 わき 侍 じ の観音菩薩像と勢 せい 至 し 菩 ぼ 薩 さつ 像 ぞう が1㎝に満たない極小仏です。 三尊像はあまりに小さく、本格的な調査は今まで実施されませんでした。このたび金沢文庫で詳細に 調査したところ、仏師運慶や快慶の確立した慶派による鎌倉時代特有の形式・様式を持つものである ことが判明しました。さらに三尊像は、鎌倉時代の最小の仏像の一つである可能性もあります。水戸 黄門が所持した来歴に加え、日本の仏像の製作技法を考えるうえでとても珍しく重要なものです。
 
 
仏師快慶派の定快の基準作。絶対秘仏浅草寺本尊を写したものか。
 
常福寺が所蔵する聖観音菩薩立像は、かつて常福寺の末寺の銀山寺 の所蔵でした。明治維新以後は 民間で保管されていましたが、近年、那珂市歴史民俗資料館のご尽力により、ゆかりの常福寺の所蔵 となりました。このたび観音像は保存修理が行われましたが、像内に墨書があり詳しく解読されまし た。墨書から観音像は、鎌倉時代の永仁五年(1297)に僧侶光真が、仏師定快に作らせたことが判明 しました。また観音像の材料は、当時の東京・浅草寺の本堂の柱を、ご利益のあるものとして転用し て使ったことも記されていました。仏師定快は、鎌倉時代の著名な仏師快慶の系譜につながる仏師で、 関東に下った人物という説があります。 観音像は鎌倉時代の製作年代や仏師の判明する基準作として、きわめて貴重なものであることは言 うまでもありません。さらに日本でも有数の有名寺院である、浅草寺ゆかりの観音像であることも重 要です。なぜなら浅草寺については、江戸時代以前に遡る関連資料はとても少ないからです。また観 音像は浅草寺の柱を転用して使うことにより、誰も見たことのないと言われる秘仏浅草寺本尊観音 像の身代わりとされたと思われます。
 
常福寺所蔵 厨子阿弥陀三尊像 
 
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【写真】 厨子阿弥陀三尊像 (ずしいりあみださんぞんぞう)  徳川光圀水戸黄門)が手元で祀って いたが、常福寺に寄贈する自筆の文書 が附属する。阿弥陀三尊像は、光圀が 作らせた豪華な厨子に安置される。阿弥陀如来の像高は約 1.5 ㎝、両脇侍は 1 ㎝に満たない。的確な技術で、鎌倉時 代に運慶や快慶の慶派が確立した、阿 弥陀三尊像の様式を踏襲する。鎌倉時 代中期から後期の作品とみられる。 





クリックすると新しいウィンドウで開きます【写真】 常福寺所蔵 聖観音菩薩立像(永仁五年・1297、仏師定快作)   これもまた鎌倉時代に運慶や快慶が確立した 様式を示す。定快はその名前から快慶派の仏師で、関東に下った人物と推定されている。像内には 銘文があり、永仁五年(1297)に浅草寺本堂の柱 の残りを使って、僧侶光真が作らせたと記される。 鎌倉時代に遡る浅草寺の関連資料として、極めて 重要。その姿は秘仏本尊を想定して作られたか。 

《像内銘文内容》 日(本国武)蔵国浅草寺大御堂自後来柱仍為霊木 奉造立正観音像一躰本願聖人光真
作者法橋定快永仁五年太才丁酉三月十日    始之                                                ( )内は推定




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saisaiさん
        いつもこまめに 情報を送っていただき感謝です。」孤思庵