孤思庵の仏像ブログ

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10月13日 三井の「仏像の姿」 土曜講座 「装飾に見る仏像の姿」

10月13日  三井記念美術館の特別展「仏像の姿」の関連土曜講座 「装飾に見る仏像の姿」 講師 三井記念美術館 主任学芸員 海老澤 るりは  を受講してきました。
実務の学芸員的な 観点での講演で、陳列仏像の細部までが良く窺える講演でした。


日頃の講演会は 学者の論説の多い中、今回は三井記念美術館の特別展「仏像の姿」の現場学芸員の講演でした。海老澤 るりは 学芸員は30歳前に見える若い女性でした。 きっと今回の特別展「仏像の姿」に際して、清水眞澄館長の助手として実務面でのお仕事をされた事と推測します。  講演会でも一寸 触れられていましたが、 本特別展「仏像の姿」 での学芸員の 仕事に 展示のための作品の借用,返却に際し 其の作品の状態の記録が在るようです。 以前 放送大学の 授業放送に 博物館学の時間のなかに、そうした 作品の 記録を作るのが在りまして、興味深く 見てました。 貴重な文化財の貸し借りですので、その状態の記録には精密をきすようです。レンタカーを借りるとき、車体の傷のチェックを 店と客とで確認するようなものの例えは如何でしょうか?!  とにかく  海老澤 主任学芸員は 気を付け,事細かに作品を見たそうです。それは借りた作品を元通りに返却すると云う実務に沿ったものでしょうが、副次的に 作品をよく見てまして、 今回の講座名の 「装飾に見る仏像の姿」 に繋がってきてます。 女性の細やかな感性と共に、注意深く作品の細部を細やかに観察しています。 それで発見することも多かったんでしょう、この土曜講座 「装飾に見る仏像の姿」 の内容は、女性学芸員 ならではの  実に細かに作品を観察していての、講演でした。

論旨は 仏像の装飾的要素を 下段部分に注視して その特徴を認めることでした。


①彩色・截金   
4-1毘沙門天立像 (東京国立博物館)   重文4-2 重文 地蔵菩薩立像 (奈良・春覚寺)の   彩色・截金 を注目

②装飾品【装身具(胸飾・瓔珞)・光背・台座】 
なるほど見過ごしがちでした1-4 重文 菩薩立像  (東京藝術大学)の胸飾・瓔珞の装飾     4-4 重文 阿弥陀如来立像(滋賀・観音寺)の透かし彫りの光背   それらの紗枝は見事です。 4-5弥勒菩薩立像 (個人蔵)の宝冠・光背も精緻です。

③着衣・甲冑【獅噛・胸甲と腹甲の間 (紐・ベルト)【衣文デザイン】    
4-1毘沙門天立像 (東京国立博物館) ・ 4-10天部立像 (個人蔵)・ 4-14毘沙門天立像 (京都・誓願寺

④髪型  【髻 毛筋 前髪】
1-6 観音・勢至菩薩 立像(称名寺)

以上の他に海老澤るりは主任学芸員は、 仏像装飾観点の推奨作品に 下段作品を挙げています。
 
1-4  菩薩立像(東京藝術大学)
5-1   聖観音菩薩立像  (本山寺)
4-5  弥勒菩薩立像 (個人臓)

配布資料はレジメ的の 簡略的なものでした、それは良しとも言えるのですが・・・、難を言えば、若い彼女には問題でないのでしょうが、その文字の小ささ、私たちシニアには、実に   「字が小さくて読めない」のHルーペの コマーシャルの渡辺謙の台詞を吐きたくなる程でして、老眼鏡を掛けても 読めない個所があったんです!


同展の図録を 1週間ほどで、郵送返却が 可能な方には  当方から 郵送で貸し出せます
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