孤思庵の仏像ブログ

少し深くの 仏像愛好のブログ続けてます、オフ会に集ってます、貴方も如何?

Kanさんからメール投稿   5.20 三浦半島観仏記


「仏像愛好の集」メンバーのKanさんからメールが届きました。
孤思庵側の事情で遅れましたが、投稿の観仏紀をブログにupします。

先日の三浦半島の観仏記が出来ましたので送ります。また、これを書くのに資料を探したところ写真が見つかったので一緒に送ります。(との事で、送って貰った ブログ記事、写真 も掲載に 努力したのですが、Upできませんでした、m(__)m孤思庵)



2017.5.20 三浦半島観仏記


 


奈良・大阪の観仏の旅から戻った翌日、せきどさんのHP4/285/28まで「三浦半島薬師如来不動尊同時開帳」が奉修されている事を知った。今年は、33年に一度の三浦薬師如来の開帳と12年に一度の三浦不動尊の開帳が重なる132年に一度の同時開帳の年になると言うことで、近場だし、これはもう行くしかないとSBさんに車を出して頂けるか伺うと快くOKして下さった。同行者は運転して下さるSBさんの他、OTさん、MUさんと私の4人。急な事であと1座席余っているのに同乗者は見付からなかった。


 


見桃寺(けんとうじ) SBさんの車で出掛けるのは久し振りだが、従来通り大崎駅近くに集合する。事前にパソコンのナビタイムで調べたら三浦市の見桃寺までは1時間40分位掛かると出ていたが、車のナビでは2時間以上掛かると表示された。が、流石運転上手のSBさん、予定通り1時間40分で見桃寺に到着した。見桃寺は薬師如来霊場で紫色ののぼり旗が立ててある。のぼり旗が目印になるので方向音痴でも探しやすい。法事が終わったばかりのようだったが、直ぐに次の法事が始まるからと本堂には入れて頂けなかった。


 三浦市指定文化財の済世薬師如来立像と十二神将が本堂左手に安置されているが、窓からでは遠すぎて単眼鏡があっても良く見えない。薬師如来行基十二神将は運慶か善慶が作者と言われていると言うから立派な像なのかもしれない。


 


天養院 三浦市初声町にあるお寺。何と読むのかと思ったら「はっせ」だった。こちらも薬師如来霊場で紫色ののぼり旗が立ててある。


神奈川県指定文化財の薬師三尊(平安時代)が、本尊の左の間に安置されていた。中尊は顔から腹にかけて干割れがあるが、和田義盛の身代わりに負傷したという話が伝わっている。


三尊の前のガラス戸が左右に開けてあり、中尊は良く拝観出来るが、ガラス戸の下半分は曇りガラスのため脇侍は斜めからの拝観になる。県の文化財だけあって整った美しい像だった。


 


荘厳寺 横須賀市津久井にあるお寺。不動尊霊場なので赤色ののぼり旗が立ててある。またまた運慶作と伝わる不動明王坐像と二童子像が本尊の左の間に安置されていた。不動明王の胸が方形に刳り抜かれていて、智証作と伝わる愛染明王像が納められているのが珍しい。


 


最宝寺 現在は横須賀市野比にあるが、当初は鎌倉市高御蔵にあったらしい。薬師如来不動尊霊場なので紫色と赤色ののぼり旗が立ててある。


 薬師如来坐像は神奈川県指定文化財で大開帳奉修パンフレットの表紙を飾っている。鎌倉時代後期の力強さがある。衣文表現が宋風だった。


不動明王像は源不動不動尊と呼ばれている。このお寺は地蔵尊霊場でもある。


 


長安 横須賀市久里浜にあるお寺。こちらも薬師如来不動尊霊場なので紫色と赤色ののぼり旗が立ててある。不動尊12年に一度だけではなく、毎年12728日と1028日の年3回開扉されている。


 横須賀市指定文化財不動明王坐像像内には、仏師運朝ら4人の名前と1351年の銘があるとの事。運朝はあきる野市光厳寺(こうごんじ)の釈迦如来坐像を造った仏師で、両像が並んで載っている、古い鎌倉国宝館(?)の展覧会図録が展示されていた。


 本堂の外壁にガンダーラ美術風のレリーフが施してあったり、同じくガンダーラ美術風の仏像が置いてあったりするのが面白いお寺だった。


 


能満寺 横須賀市鴨居にある、横須賀市指定文化財の美しい虚空蔵菩薩坐像が本尊のお寺。薬師如来霊場なので紫色ののぼり旗が立ててある。


 薬師堂に多幸薬師如来が安置されているが、地元では「蛸薬師」と呼ばれ眼病除けの仏さまとして信仰されているという。そのため、ひらがなの「め」とその鏡文字を十文銭で模った額が長押の上に奉納されていた。また入口の石柱に薬師如来と書かれていたが、「如」という字が「め」と読めるように崩されていた。


 


海や山の景色を眺めながら一日で6ヵ寺を回ったが、笑い声が絶えない楽しいドライブだった。お昼にマグロ丼を食べ損なったのが心残りだったが、代わりにコンビニの駐車場で東京では見かけないマグロおにぎりを頂いた。SBさんには大崎駅まで送って頂き最後までお世話になった。


 


                                       KN


【以上 Kanさん の観仏記です】