孤思庵の仏像ブログ

少し深くの 仏像愛好のブログ続けてます、オフ会に集ってます、貴方も如何?

以下Takさんから メールを 見落としてました。 遅まきながら・・・、

「仏像愛好の集」めんばーのTakさんから メールが届いて居たを 見落としてまして・・・、、大変に遅いUPで済みませんです! 遅ればせながら掲載します。」孤思庵


【以下Takさんから メール文です】
いかがお過ごしでしょうか?久しくご無沙汰しておりました。花見やGWが終わり、春の行楽行事も一段落かと思います。貴兄も公的・私的にと羽を伸ばされたものと推察します。
 
「集いの会」のこと
56日(土)は、「集いの会」の参加を午前中だけで失礼して、申し訳ありませんでした。皆さんには、午後も学習に意義ある時間を過ごされたものと思います。私は、「葛井寺」、「観心寺」、「大津歴博・釈迦涅槃像」、「相国寺伊藤若冲展」への鑑賞旅行の報告と、「月刊大和路・ならら」の「快慶展」関連記事など、午後に参加出来なかった代わりに、私の報告として、コピー配布をお願いいたしました。本当は、資料を配布するだけではなく、皆さんと歓談したかったです。特に寺島典人学芸員とのお話しや、訪れたお寺の住職・お坊様からのお話しなど、他では得られない貴重な経験をさせていただきましたので、その報告もさせてもらいたかったくらいです。
また、金沢文庫の「運慶展」(H301月~予定)他の情報についても、429日に金沢文庫で瀬谷先生と清水真澄・三井記念美術館長とお会いした際の様子をメールでお送りして、出来上がりホヤホヤのパンフもお届けしました。
 
 
5月初旬の山形旅行のこと
また「集いの会」の前日までの53日(水)~5日(金)には、メールでご案内したように、山形市まで足を延ばしました。まだ真っ白に雪を被った「月山」や周囲の山々、はるか奥の峰々など一望に出来る景観に囲まれた、のどかな盆地の山形市は、この時節がすごく恵まれた時を迎えていると感じました。市内の仏壇屋「長門屋」の土蔵内の須弥壇前で、住職・女将さんから長く苦労されたお話しを伺ったり、山形城址や西洋建築群の見学、山寺「立石寺」の山登り、寒河江の「慈恩寺」の「慈恩寺舞楽」見学など、いろいろとこれまでにない経験で、天気にも恵まれ、気楽な快適な旅行となりました。
 
 
奥多摩雲取山登山のこと
510日(水)~11日(木)は、行楽シーズン後半として東京都最高峰・奥多摩雲取山への「天平(でんでえろ)尾根」からの登山は、温泉にも入っての単独山行となりました。私が学生時代当時は、まだ踏み跡も少なく入山する人も少ないと云われた「天平(でんでえろ:山の中の平らな場所の意味)尾根」からの登りは、学生の頃からの計画でしたが、いつも通常のルートの登りとなってしまい、これまで実現出来なかったルート登山でしたが、今回は50年を経て、意を決して出かけました。よわいを重ねて 朽ちた木の根や敷き詰められたぬれ落ち葉に足をとられながら、以前のように計画通りには行かず苦労したものの、「三条の湯」へも入浴することが出来、やっと実現出来た感があります。今まで登っていた西武線・お花畑駅からの「太陽寺」寄り道の尾根道のコース、奥多摩・七ツ石山からのコースなどは、初冬の積雪でもなんとか出掛けたものの、一番奥まった今回のコースは、なかなか実現せず仕舞いでした。私が昔計画をしていた当時、写真で見た既に廃屋だった山中の家屋が、当時の写真以上に朽ちが進んでいるもののまだ姿を遺しており、自然の荒廃は早いが、人間の遺した物の歴史はなかなか無くならないものだ、とつくづく思いました。それでも道に迷いそうな場所には、真新しい標識があったりして、少しずつでも地元の人々の手が入っている感じがしました。久し振りに、大変満足した充実した単独山行となりましたが、帰宅後の2日間くらいは、脚の調子が、痺れたり攣ったりして最悪でした。脊椎間狭窄症には注意が必要です。
 
 
快慶仏講座ミニ検定のこと
「快慶は同時代の仏師と比べて多くの名乗りを残していますが、それにはどんな思いが込められていると考えられているでしょうか?」の回答は?奈良博で開催中の「快慶展」の「快慶展を100倍楽しめる・快慶仏講座ミニ検定・功の巻」の問題80問の出題用紙を入手しています。この解答応募は52日と既に締め切っています。その後の「匠の巻」の問題80問も入手していますが、応募締め切り日が64日です。2回ともにショップにも売っていないようなオリジナルクリアファイルなどが賞品だそうです。弧思庵さんが数か月前に「仏像検定」の問題を実施されたように、「功の巻」の問題のみでしたら、「集いの会」の午後にでも参集された皆さんで、勉強かたがた楽しめそうです。「匠の巻」の問題は、回答期限のこともあり、次々回の会にでもとっておけます。
 
 
快慶展出展「観経十六観変相図」のこと
奈良博「快慶展」と云えば、私の新知見のひとつについてご紹介します。「集いの会」の皆さんには既にご存知の方も多いかと思いますが、仏像ではないのですが、一応紹介します。展示会場の2部屋目「飛躍への舞台へ・東大寺再興」の大きな部屋に展示されている、「観経十六観変相図という仏画です。当初展示は「奈良・阿弥陀寺」蔵のもので、展示替えがあり425日からは「京都・長香寺」蔵のものです。私はこのたび両寺のどちらも拝観することが出来ましたが、今までこの種の仏画を拝したことが記憶に無かったので、ちょっと良かったです。「観経」(観無量寿経)は、阿弥陀の極楽浄土へ往生することを望む王妃に対し、釈迦が阿弥陀浄土を観想する方法である「十六観」を説くという経典です。「十六観変相図」はその十六観を主に絵画化したもので、極楽浄土を含め十六の画面構成によって表わされているものです。重源の「南無阿弥陀仏作善集」にも、「播磨(浄土寺)及び伊賀別所(新大仏寺)では丈六像を奉り、中国で書かれた阿弥陀三尊一幅を、これを本様(手本)にして造った」とあり、他にも「高野新別所…十六相観一鋪」などとあり、十六観変相図のことが書かれており、他にも東大寺などの重源に関した寺院にもあったと思われます。変相図の想観には、「阿弥陀三尊像」が描かれており、どちらの寺院の仏画も、よく観ると如来は「逆手の来迎形」の阿弥陀如来像であり、他の宋からの仏画には爪が非常に長く表されていますが、これも併せて、重源の設けた播磨別所・浄土寺の快慶作阿弥陀如来像の造像を裏付けるものです。重源は、中国からの請来の画像や経典を、教えとして即座に自己の活動に反映させていったのです。また、ご存知のように浄土寺の脇侍では、観音菩薩立像は左手の第2指と第3指で水瓶の首を挟んで提げます。勢至菩薩立像は持物の蓮華の先に梵篋(ぼんきょう)を載せており、また宝冠には宝瓶ではなく化仏を付ける。爪が長く、これらの姿は中国から請来の「西方寺仏画阿弥陀三尊来迎図」(展示なし)と似通っており、この画像は南宋からの請来とされており、重源が入宋3回との説もあることから、浄土寺の造像を考えると、「観経十六観変相図と「西方寺仏画阿弥陀三尊来迎図」は重要です。展示の2幅の「観経十六観変相図」は、非常に重要な仏画だということです。まだ「快慶展」をご覧になっていない方や、この仏画を見逃した方には、これからは長香寺画像ですが、是非鑑賞してみて下さい。細かい仏画の小さな部分の画像ですが、オペラグラスでよく探して、想観の左側一番下段を見つけてください(変相図の画面の右側6段、左側6段、中央3段、中央最上段・赤い大きな日輪=日想観、の画面構成)。播磨・浄土寺の仏さまを思うにつけ、この仏画に出逢えたことが、私の新知見です。因みに、「快慶展」には、おなじみの生身の仏さまである浄土寺阿弥陀如来立像(裸形)(現奈良博長期間寄託)が全期間展示されています。
今年の3月に、青山・根津美術館で開催された「高麗仏画」展を鑑賞しに行ったことがありました。併せて講演会にも参加し、学芸員・白原由起子氏ともお会い出来、以前の兜率天曼荼羅のことにも触れてお話しが出来ました。その高麗仏画展でも、「観経十六観変相図」(茨城・大高寺蔵)を観賞したことがありましたが、今回の2幅の変相図とはかなり違った印象でした。おなじ変相図でありながら、大高寺画像は、阿弥陀寺画像や長香寺画像と比較して、上記のような区分が16想観としてはっきりしていません。どこに何が書かれているか、説明がないと分かりません。「快慶展」で同様の仏画が出展されることを知っていたなら、もっと根津美術館で良く鑑賞しておけば良かった、聞いて置けば良かった、と悔やみます。でも、変相図は分からなくとも、根津美術館所蔵ほかの「阿弥陀如来像」や「阿弥陀三尊像」の画像では、今になって「図録」のページを捲ると、法道寺画像や泉屋博古館画像に見るような阿弥陀如来像は、いわゆる逆手です。でも勢至菩薩立像は宝冠上の水瓶や、両手で梵篋を載せた蓮茎を持つ、観音菩薩立像は、左手で柳枝を持つなど、浄土寺のようではありません。でも、水瓶と柳枝とは、浅からぬ関係があるのでしょう。
 
 
KANNNON HOUSE」のこと
そうそう、忘れていました。前に上野「KANNNON HOUSE」の観音さま展示更新の案内を差し上げましたが、521日まで「聖観音菩薩立像」が展示されており、522日(月)は展示替えの為休館、523日(火)からは展示7体目の、西浅井町集福寺の「聖観音菩薩立像」が展示予定だそうです。芸大での「びわ湖・長浜のホトケたち」展の第一回展示会に出展されていた仏さまで、ご覧になった方も多いかと思います。忘れていたのは、私が以前からHOUSE職員の方にお願いしていた、展示の仏さまについての説明が、3回前からは壁に写真パネルとともに寺院の紹介などをされていましたが、同じ様に仏さまについての簡単な説明と写真を印刷したはがき大の「説明しおり」が配布されるようになっています。既に訪問された方は職員からいただいていると思いますが、忘れずに受け取っていただいて、帰ってからも見返して下さい。HOUSE職員に代わりご案内で~す。
 
 
2017517日 Tak

【以上 Takさんのメールです】




【コメント】
Takさん 
今度の6/3の勉強会は、まだ発表の応募が無い状況でピンチです。以上の事や他の事でも良いですから 個人発表をして下さい。」孤思庵