孤思庵の仏像ブログ

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Mさんからの 情報投稿 「奈良博快慶展の出品リスト」

「仏像愛好の集」メンバーのMさんより、情報の投稿がありました。以下Mさんの投稿文です。

Mです。
 
奈良博快慶展の出品作品リストが先ほど発表されたので、気がついたことをコメントします。
 
 

 
≪奈良博快慶展の出品作品リスト発表≫

 
本日2/22に奈良博快慶展の出品作品リストが発表されました。通常の美術展では開催日直前にならないと公表されないことが多いのですが、開催1ヶ月以上前に公表してくれたことに感謝します。これで宿泊や電車の予定を検討できます。あとは大阪市立美術館木彫仏像展覧会のリストが早く公表されることを願うばかりです。
 
リストは下記アドレス参照
 
まず展示替えのある作品ですが、彫刻では(数字は展示期間)
醍醐寺三宝院の弥勒菩薩4/256/4
長講堂の後白河法皇像が5/96/4
金剛峯寺孔雀明王像が4/85/7
遣迎院阿弥陀如来4/116/4
藤田美術館阿弥陀如来(未指定品)が5/166/4
西方院(唐招提寺子院)の阿弥陀如来4/256/4
以上です。あとの彫刻作品は全て全期間展示です。私個人としてはこの中で見ていないのは後白河法皇と藤田の阿弥陀だけですが、後白河法皇は快慶作品ではない江戸時代の肖像、藤田の阿弥陀は未指定の快慶作品ではない安阿弥様の像なので、これだけの理由で5月連休明けの会期後半に行くべきかというと難しいところです。
彫刻以外で展示替えのある出品作として注目するのは南無阿弥陀仏作善集の原本が4/85/1の展示となっていることです。これを見るだけでも会期前半の方が良いかという気がしています。講演会が3回ある(4/225/135/27)ので一番聞きたい5/27の岩田氏の講演に合わせてもう一回行けば、後白河法皇や後述する浄光明寺の僧形八幡神画像なども見られるので悩むところです。
 
最後に全期間展示するもので、注目作を列挙しておきます。
 
ボストン美術館から弥勒菩薩が里帰り(これで4回目ぐらい?)
国宝の真正極楽寺運慶願経(出品リストでは巻第二、第三となっている。有名な運慶や快慶の名前が出てくる部分は巻八であり、それは個人蔵である。出品作は単なるお経の部分だけか?これではあまり意味がないのでは?)
舞鶴金剛院の金剛力士
清水寺の千手観音坐像
高野山金剛峯寺の執金剛神が修理以降初公開(四天王は広目天多聞天2躯のみ。なお、舞鶴金剛院の執金剛神、深沙大将と並んで出品されるのは貴重な機会)
三重新大仏寺の丈六阿弥陀如来が出るのは驚き!(出品リストでNo.32東大寺阿弥陀如来が頭部鎌倉時代、体部江戸時代となっているのはNo.31の新大仏寺如来像と間違って入れ替わって印刷されているので注意)
東大寺僧形八幡神神護寺、浄光明寺の僧形八幡神画像がそろって出品される(神護寺、浄光明寺の画像は会期前半、後半で展示替えとなるので注意)
清凉寺釈迦の像内納入品のうち霊山変相図東大寺南大門金剛力士の図像的根拠)
耕三寺の宝冠阿弥陀と熱海伊豆山権現の脇侍菩薩が並んで出品されるのは貴重な機会
足利真教寺の阿弥陀(お寺では非公開らしい)
益子地蔵院の観音・勢至菩薩像(快慶に近い作)
静岡新光明寺阿弥陀(快慶に近い作)
知恩寺阿弥陀(快慶に近い作)
大阪八葉蓮華寺阿弥陀
浄土宗の阿弥陀(旧玉桂寺の像。法然一周忌の作。行快作の説―異論もあり。)
山東寿院の阿弥陀は残念ながら納入品のみ
米国メトロポリタン美術館バークコレクションの不動(快慶作? 醍醐寺三宝院の不動、宇治田原正寿院の不動も出品されるので比較できる貴重な機会)
米国メトロポリタン美術館バークコレクションの地蔵(無位時代の作。法橋時代の東大寺地蔵、法眼時代の藤田美術館地蔵も出品されるので比較できる貴重な機会)
米国キンベル美術館の釈迦如来(今回私が最も期待している作品です。同じ法眼時代の高野山光台院阿弥陀三尊が出品されないので、同じく金泥塗りであるが着衣形式が異なる―胸前のたるみの数が一つか二つか―ということで、保存の良い晩年の作品として楽しみにしています。)
大阪大圓寺阿弥陀、滋賀圓常寺の阿弥陀、奈良光林寺阿弥陀(いずれもあまり展覧会に出ることの少ない作品)
都城陽市極楽寺阿弥陀(行快作。快慶の没年が判明するもとになった作であり、納入品の過去帳も出品される。この過去帳に「過去法眼快慶」とあるので、見逃さないように。)

【以上 Mさんからの 情報投稿でした】