Saiさんが、仏像関係の情報を、郵送で送ってくれました。
「仏像愛好の集」のメンバーのSaiさんは、投稿をされません、その代わり、仏像関係の情報を、郵送で送ってくれてます。 過日も毎日新聞の記事を切り取って送ってくれました。 我が家の朝日新聞にも1面にその記事が在りましたので、広く発表された様子ですので皆さんもご承知の事と存じますが、転載します。
本尊は国宝級渡来仏…7世紀に朝鮮半島で製作か
毎日新聞 2017年1月13日 21時16分 (最終更新 1月13日 21時50分)
京都市左京区の天台宗「妙伝寺」(荒木正宏住職)の本尊、如意輪観音菩薩(にょいりんかんのんぼさつ)像(金銅製、高さ50.4センチ)について、大阪大大学院の藤岡穣(ゆたか)教授(東洋美術史)は13日、7世紀ごろに朝鮮半島で作られた渡来仏の可能性が高いことが分かったと発表した。
同時期に作られた金銅製の渡来仏は、法隆寺の菩薩半跏(はんか)像(重要文化財)=東京国立博物館所蔵=など国内に3体しかなく極めて貴重という。精巧な装飾が施され、藤岡教授は「韓国の国宝級の仏像と比較しても遜色がない」としている。
仏像は左足の膝に右足を組み、右手を頬に添える「半跏思惟(はんかしゆい)像」で、青銅に金メッキを施したもの。寺が創建されたのが1616年で、仏像もこれまで江戸時代初期の作と考えられてきた。
ところが、藤岡教授らと韓国国立中央博物館の共同研究で、宝冠の飾りなどの特徴が、6~7世紀ごろに中国や朝鮮半島で作られた仏像と類似していることが判明。その後、像にX線を当てて金属成分を調べたところ、すずや鉛の含まれている割合が日本や中国の仏像とは異なっていることが分かった。さらに耳たぶの形状などから7世紀の可能性が高いと判断した。妙伝寺に来た経緯は不明。
一方、寺は盗難防止のため像を東京国立博物館に預けることを決定。代わりに3Dプリンターを使うなどして再現した精巧なレプリカを安置する。荒木住職は「普通に拝んできた像が貴重な像だったと知って驚いた。いずれは寺に宝物館を設置し、帰ってきてもらいたい」と話している。像は10月7日~11月19日に大津市歴史博物館で展示される。【篠田直哉】
存外時代の判定に見込み違いもあるのですね! 素人の私達が見ても飛鳥仏渡来仏かと思いますが、寺が創建が江戸時代初期との理由で、仏像もこれまで江戸時代初期の作と考えられてきたと・・・、存外プロも落とし穴に嵌るんだなーと思いました。確かに時代判定が解るように成っても、擬古作と云うのがあって、私達は良く見誤ります。 もっと勉強が進みますと、何処かに新しい様式が見えて、だまされ無く成る様です。 前の時代を真似る事は出来ても・・・、決して、此れからの時代(未来)を 真似る事は出来ないからです。 両方の時代の特徴が見られたら、新しい時代の作と見ることができます。
そんな意味でも、各時代の特徴を細かによく知っておきたいものです。
私なんぞ、よく騙されてます。
また、次の新聞記事スクラップも同封されてました。
公開 本堂の修理終了 銚子の常灯寺 /千葉
如来像は全長約1・4メートルで、平安末期から鎌倉初期の作品。ヒノキとサクラの寄せ木造りで、全身に漆が塗られ、金箔(きんぱく)が押されている。1959年に重文に指定された。
惜しむらくは 千葉県の地方版の記事です。 Saiさんが東京に住んで居れば、都内の情報が入るでしょうに・・・、