孤思庵の仏像ブログ

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H28年~29年・年末年始の報告(仏さま無し)


 
【以下、Takさんの投稿文です】

 
28年~29年・年末年始の報告(仏さま無し)
 
 
明けましておめでとうございます。旧年中は幾たびもご迷惑をおかけし、お詫びいたします。また、多くの方々に、いろいろとご教示下さり沢山のご指導を戴きましたことに、御礼申し上げます。
弧思庵さんにも集いの会の皆さんにも、お元気で正月をお迎えのことと、お喜び申し上げます。穏やかな天気の中で年を越すことが出来、気持のよい正月となりました。これからもよろしくご教示・ご指導くださいますようお願いいたします。
 
私は、年末は「京都巡拝」以降では、クリスマス前後には、横浜駅近辺まで幾度か往復するような野暮用があり、相手方との間で手こずり、時間がかかりました。お陰で一人クリスマスも雰囲気ではなく、慌ただしく過ぎてしまいました。それでも何とか終えて、大晦日の久し振りの弟家族との食事会も楽しめました。
1231日(土)には、弟家族との食事会に出た後、当初予定していた映画館に向かうつもりが、時間待ちの間に、気が変わってコーヒーショップに行って時間を過ごしすぎたので、映画館行きは取りやめました。2016年最後の夜は、「紅白」ではなく、毎年のことながらサンドイッチを片手にコーヒーを飲みながら、NHKEtvで過ごす習慣で、今年のETVの番組の「N響演奏会」で「第9交響曲」や、ブロムシュッテット指揮の清新な曲や、幾人もの音楽家の想い出の演奏などを、うつらうつら視ながら、ぼんやりと聞き流してしまいました。うっかりしていたら、その後の番組の「日曜美術館」の特集番組を、うとうととして見損ないました。しかし、用意周到、コンサートから美術館まで、ちゃんと録画していました。感心感心!
201711日(日)には、一人フラッと二子玉川駅前の映画館に、山岳映画「MERU・メルー」を見に行きました。映画を観るのは、2011年の、政治変革に翻弄される、貧しいキルギスの草原の村人たちの生活を描いた「明りを灯す人」以来、山岳映画では、同年のメスナー兄弟のヒマラヤ・ナンガパルバット峰登頂の「運命の山」、ナチス政権下に前人未踏の絶壁で、麓のホテルから見守る人々の頭上で、遭難死する「アイガー北壁」といった映画以来の映画館行きとなりました。いつも一人とはいえ、やはりこの時期に、一人はつまらないものですね。今年もまた、自分は普段と変わらずで、正月気分ではありませんでした。
最寄り駅から快速に乗って10分で到着。駅を出て、昔はひなびたバスターミナルだけだった東口は、大きなビルにショッピングセンターや大きなショーウインドウの名店街が並び、その奥には、何十階もの高層マンションが2棟立っている悠々とした広場があり、別の場所に来たみたいに、様変わりしていました。エスカレータの先に映画館が見えました。駅近くで道順を聞いたときには、若い駅員が「映画館」でなく「シネマズ」だというのだと、教えてくれました。呼び方ひとつにも昔日の感があります。そして、ネットで上映時間は調べて行ったのですが、映画館の職員が言うには、ネットで事前に予約するのが普通だ、と教えてくれました。しかし、事前に決めないで行ったところで観るのが昔の映画館でしたから、予約、チケット購入がカード、クレジット利用というのにも抵抗があり、上映時間も12回しかないのも気になりましたし、上映期間が決まっていないのも気になりました。だから事前予約・購入はしなかったのです。でも、上映中の途中入場・退席を迷惑と感じる、映画にどっぷりと浸りたい人向けには、必要な処置なのでしょう。それよりも、チケット購入機が、ポップコーン・コーラ売り場の奥にあり、目立たないのが気になりました。映画館の入り口を入る前から、「ポップコーン」の匂いが強くしていて、入り口を入ると一層匂いがキツく鼻を突きました。入り口を入ったロビー正面の一番大きな場所が売店で、ポップコーンとコーラを買うのが当たり前のように、皆が列をなし、大きなコーンとコーラの袋を手にもっているのが眼に入りました。家族連れもアベックも、誰もがそんな姿をしています。映画館の席も予約制ということは、席が画面に向かってどのように見えるかなど、確認も下見も出来ず、ましてやポップコーンとコーラを持ち込んだ観客が隣に座ったら、コーンの匂いとゴソゴソ、モグモグ、ゴックンゴックンの音が気になることだろうと、すぐに気が滅入ってしまいました。私は、もともと子供のころから今まで、ポップコーンやコーラはほとんど口にしてこなかった人類ですから、余計気になってしまいました。そんな映画館に抵抗を感じましたが、何処の映画館も今は皆同じだそうで、映画館は何処でもポップコーンとコーラだそうです。持ち込み禁止なのだそうで、眼に入る人の多くが同じものを持っています。ついでに職員の背中もコーンの匂いがしました。幸いにも私が観る映画は、アニメや活劇映画が大半の映画館のプログラムの中で、唯一の地味な映画で、あまり人に知られた映画ではなく、まず見に来る人はよっぽどの人だと思います。だから座席数100席程度の部屋で、当日は、毎月1日の「ファーストデイ」ということで、1,800円が1,100円になっていましたが、上映が始まる直前でも、殆んどガラ空き、三分の一以下しか座席が埋まっていませんでしたし、幸いにも混んでいなかったから、余計隣は空席で、よかったよかった。思うに人気のある映画の上映場所は、当然広い部屋でしょうが、観客が多いので、両隣は皆がポップコーンとコーラの観客ばかりで一杯なのでしょう。多くの観客が映画を観るのと、コーンを食べたりコーラを飲んだりするのとで、さぞかし忙しいことだと考えてしまいました。あの大きな容器に、山盛りに入ったポップコーンを、上映時間中に食べ切ってしまうのには、驚きです。帰りに映画館ロビーに出てきたら、床にはコーンの屑が眼に付くほど、いっぱい落ちていました。
「メルー」峰は、ヒマラヤ山地の中でもインド領の「聖なる河・ガンジス川ヒンドゥー教の川の女神・ガンガーの意)」の源流、麓の氷河の台地は、ヒンドゥー教の巡礼者が訪れる聖地でもありますが、源流帯のガンゴトリ氷河にある、ガンゴトリ山群の主峰でありながら、6,660m(主峰・南峰)という標高からすれば、8,000m級の「ヒマラヤビッグウォール」に比べれば、見劣りのする重厚で峻峰ではあるが、殆んど名前を知る人の少ない俊峰です。それでも初登が2001年だったことを思えば、手強い峰には違いない。ましてやメルー峰の中央峰
です。そしてコンラッドが「これでもう行かなくてすむ」という言葉、またクライムの師であった故マグスへの「マグス、これが見せたかった光景だよ」という言葉には、思わず涙ぐみ、感動します。因みに、日本人の登山隊では、2006年に馬目弘仁氏ら3人のクライマーが、中央峰迂回ルートで主峰(南峰)を世界第二登として登頂していますが、まだ中央峰(シャークスフィン)を直登した日本人はいないそうです。
夜中は、することが無いので、DVDに録画したTV番組をいくつか、視ることにしました。NHK番組の、落語を俳優が演じながら話しを聞かせて見せる「落語The Movie」、草刈正雄の「美の壺」(今回見たのは、ちょうど欄間が取り上げられており、芸大で見た彫物にも通じるものでした)また、「東京裁判」ドラマ全4回シリーズ、「こころの時代」(密教曼荼羅編)、「春日大社・宝剣」や「大学ラグビー選手権試合」などを気合いを入れずに、ぼんやりと見てしまいました。 
 
12日(月)は、もちろん大学ラグビー選手権試合です。午前中から寒さ対策の完全武装をし、メトロ「外苑前」駅下車すると、もうそこはラグビー場の中のような雰囲気です。通いなれた道ながら、この時期だけはいつもと打って変わって混雑しています。昨年までは、12月の第1週日曜日以降は「国立競技場」と決まっていたのですが、今年はそうはいかず、暮れから「秩父宮ラグビー場」です。ものの5分足らずで、正面入場口です。正面の大きな階段を上る時の高揚感が、またこの時が来たな、という気分にさせてくれます。本当は、メインスタンド側に席を取り観戦したいのですが、いつも向正面のバックスタンド側に行きます。大学選手権と云えども、準決勝・決勝となると、バックスタンドと云えども、真ん中のB指定席は、その両側の自由席と比べて1,000円も入場料金が上がってしまいます。私は寂しくいつも2,000円の自由席です。B指定席の左右どちらの自由席に着席するかで、観戦の気分も違います。ラグビーの試合は、陣取り合戦が勝敗を左右しますので、当日の試合によっては、対戦相手の強弱によって、自分の眼の前で試合が展開することが少ないことがあります。相手方に一方的に攻められているチームなどで、眼の前でプレイが展開してくれればよいのですが、一方的に強いチームのホームだと、攻め込んでいる先のゴールポストの方角に身体や眼を向け、遠くでのプレイを見ねばならず、正面のグラウンドは、バックスの選手の後ろ姿と、くたびれた剥げた芝ばかりしか見られません。幸いに準決勝まで勝ち進んだ試合は、対戦相手に過不足は無く、そのような極端な試合展開にはならないのが普通ですが。なるべく大局的に展開が見られるように、少し上段の席を確保します。臨場感・迫力は、グラウンドに近い眼の高さに近いレベルの、前の座席ですが、どうしても上段の席のほうが、見易いので、何時も同じような位置の席になってしまいます。今年の大学選手権・準決勝は2試合ともに、関東の2大学が頭一つ抜きん出ているとは言うものの、戦力的にあまり差異の無い大学同士だったので、あまりいろいろと考えずに観戦出来ました。準決勝の日は、勝ち進んだ強豪大学の試合であり、2試合も観戦出来るので、得な気分になります。それでも自分の周囲には、明らかに「帝京大学」の応援に駆け付けた、幾人ものおじさんの集団が多く、試合前から盛り上がっていました。おじさんたちの集団に囲まれて、彼らの気分が盛り上がってくると、自分にまで、ビールやつまみの「振る舞い」がありましたが、帝京大学ファンでもないのに、しょうがなく彼らと一緒に応援することとなります。第1試合:東海大学vs同志社大学、第2試合:帝京大学vs天理大学ともに、想像通りの試合展開で、勝ち負けの結果は、順当なものでしたが、白熱した盛り上がった良い試合でした。唯一残念なのは、関東大学選手権・対抗戦の大学が1校も勝ち進めなかったことです。せめて早稲田大学明治大学1校でも準決勝に勝ち進んでくれれば、もっと嬉しかったのにと、悔やまれます。近年は、対抗戦大学でなく他の大学が実力を伸ばしてきており、毎年どうなることかと気が気でありません。第2試合もノーサイドになって、ビールをご馳走してくれたおじさん集団とは、ガヤガヤと大声で話しながらスタンドを出て、青山通りの交差点で分かれましたが、彼らは応援大学が勝って決勝に進んだことで、これから飲み直すとのことでした。私が観戦した2試合の観戦報告は、長くなるので省略します。
 
13日(火)は、近所の小さな神社に新年のお参りに行って来ました。誰もいない境内は綺麗に掃き清められており、神社のお隣の方が、毎日のように一生懸命にお社を守り、参詣客があろうが無かろうが、きちんと日課として手入れをしているそうです。夜間になって今しがたは、NHKTV番組「歴史秘話ヒストリアSP」を見ていました。東大寺・東塔発掘現場の取材を通じて、学者や研究者が「東大寺・七重塔」の推測をしていました。日々発掘が進むたびに、新知見があり、思い思いの考えが巡らされ、話しに花が咲いているようでした。TV番組の中でも、基盤の大きさから、現存の最大規模の京都・東寺(教王護国寺)「五重塔」より、かなり大きな塔になることが予想されており、高さ100mとも70mとも考えられている、と紹介されていました。この話し、実はすでに一昨年から「東大寺の東塔院跡発掘調査」の活動で、かなりのところ発掘されており、その途中経過を、お寺側からも中間報告会・見学会が、現地で行われております。昨年秋には、私も見学会に参加を検討したこともありましたが、他の日程から実現しなかったものでした。それで、お寺から説明資料を送って戴き、弧思庵・例会の勉強会の席上、ちょっとご紹介をした覚えがあります。現在、「大仏殿」内に展示してある、東大寺境内模型の東西・七重塔を見学するにつけても、当時、聖武天皇は、壮大な国家建設の一環として、大仏のみならず、舎利を収める塔にまで大きな考えを持って、仏教世界の実現に努力していたのだな、と感嘆しました。
 

メルー峰: 南峰(主峰・最高峰)と中央峰(独峰・シャークスフィン)
13日(火)は、近所の小さな神社に新年のお参りに行って来ました。誰もいない境内は綺麗に掃き清められており、神社のお隣の方が、毎日のように一生懸命にお社を守り、参詣客があろうが無かろうが、きちんと日課として手入れをしているそうです。夜間になって今しがたは、NHKTV番組「歴史秘話ヒストリアSP」を見ていました。東大寺・東塔発掘現場の取材を通じて、学者や研究者が「東大寺・七重塔」の推測をしていました。日々発掘が進むたびに、新知見があり、思い思いの考えが巡らされ、話しに花が咲いているようでした。TV番組の中でも、基盤の大きさから、現存の最大規模の京都・東寺(教王護国寺)「五重塔」より、かなり大きな塔になることが予想されており、高さ100mとも70mとも考えられている、と紹介されていました。この話し、実はすでに一昨年から「東大寺の東塔院跡発掘調査」の活動で、かなりのところ発掘されており、その途中経過を、お寺側からも中間報告会・見学会が、現地で行われております。昨年秋には、私も見学会に参加を検討したこともありましたが、他の日程から実現しなかったものでした。それで、お寺から説明資料を送って戴き、弧思庵・例会の勉強会の席上、ちょっとご紹介をした覚えがあります。現在、「大仏殿」内に展示してある、東大寺境内模型の東西・七重塔を見学するにつけても、当時、聖武天皇は、壮大な国家建設の一環として、大仏のみならず、舎利を収める塔にまで大きな考えを持って、仏教世界の実現に努力していたのだな、と感嘆しました。
メルー峰: 南峰(主峰・最高峰)と中央峰(独峰・シャークスフィン)