孤思庵の仏像ブログ

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NHKドキュメンタリー - ETV特集「薬師寺 巨大仏画誕生~日本画家 田渕 ...


昨夜、仏像仲間より電話を貰った、良いらしい番組らしいが在るとの連絡でした。NHKドキュメンタリー - ETV特集「薬師寺 巨大仏画誕生~日本画家 田渕 ... でした。
見ましたら感動でしたので、再放送を ご案内します。

ETV特集薬師寺 巨大仏画誕生~日本画家 田渕俊夫 3年間の記録~」

  • 2016年7月2日(土) 午後11時00分(60分)
    ★2016年7月9日(土) 午前0時00分(60分)

番組内容


奈良・薬師寺では、16世紀までに焼失した伽藍(がらん)の復興が50年に渡り進められてきた。今その事業が大きな節目を迎えている。伽藍最大の建築物であるが姿を現したのだ。手がけたのは田渕俊夫74歳。平山郁夫の遺志を引き継ぐ現代日本画界最高の巨匠である。「仏画とは何か」という根源的な問いに向き合い、生命の危機にさらされながらも挑んだ3年の記録である

出演者ほか

【語り】松本紀保

チャンネル

  • 2016年7月2日(土) 午後11時00分(60分)
  • 2016年7月9日(土) 午前0時00分(60分) 



【感想】

薬師寺は田渕俊夫画伯74歳。(平山郁夫の遺志を引き継ぐ現代日本画界最高の巨匠)に食堂(じきどう)に収める本尊となる6m四方の超巨大な仏画を依頼をした。

http://www.asahi.com/culture/news_culture/images/TKY200901130096.jpg  田渕俊夫画伯は現代日本画界最高の巨匠であり、仏像・仏画に対しても造詣は深かろうが、画伯は仏が専門ではない! その画伯が「仏画とは何か」という根源的な問いに向き合い、生命の危機にさらされながらも挑んだ3年の記録だった。 画伯は多くの仏像写真でを参考に多くの仏の顔をデッサンした。また法隆寺金堂壁画再現事業総監修にに就任の先人前田 青邨のアトリエを訪れ、先人の仕事を探りなどし、仏とは如何なる顔であるかを志向し、原画の線描を描き、 そしてそれを6m四方の本画に拡大して写し描く、その線のこだわりに感心する。 天蓋瓔珞の 縦線は定規で書けば、真の直線になるが、それでは表現にならずフリーハンドでまっすぐに書いて現実味を帯びるのでした。
前からの田渕画伯の作新表現には全部に色彩を施さずに、当然に色のあるべきところを 墨の線描のままにて、完成とする。一見 未完成にも見えるが、墨絵で色彩を表現の効果的な技法です。

 色を使わず色の存在を表現する独特の表現は田渕画伯により以前からされていますが、今回の阿弥陀浄土でのその表現は、実に臨場的です。 輪郭線はその上に胡粉を薄重ね塗布で、さらに、雲か霞の中に現れる阿弥陀仏存在に 実に効果的に利いています。 沈む深紅の太陽は金を帯びて、その前に前に座す大きな阿弥陀仏、本当に是非に拝したい傑作となってました。平等院鳳凰堂よりもどの阿弥陀堂よりも極楽の存在がうかがわれるものと思いました。

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阿弥陀のお顔は、過去の傑作の模倣ではなしに、田渕画伯がいかにあるべきか遂行に遂行を重ね、仏のお顔は、多くの人々に対しいかにあるべきかを考え抜いた結果のようです。 ここに仏画の仏の存在価値が見えてきた思いがします。 日頃 仏像を拝観する私たちですが、 その仏像・仏画の仏たちはいかに人々のためにあるのか考えたいと改めて思いました。 普段は 仏画より三次元表現の仏像にその表情の表現優位をし主張する自分ですが、この傑作を見て、仏像よりも仏画の方が、仏、浄土の表現には有効と再認識させられるものでした。


仏とは如何に在るべきか考える、この仏画の制作には、そこに鑑賞の仏像にお何を見るべきか、仏像拝観の真髄に触れた思いがしました。 是非に再放送をご覧ください。 

その仏費用減の神髄に触れましたら、自分も一度は 自分の思う仏像か仏画を描きたくなりました。 最近のお仲間に、上手に仏像彫刻をされる方、仏画を書かれる方がおありと聞いて居ます。この番組を見て、その方たちのお気持ちの一端が、これまでよりリアルに知れてきたような気がしました。




下段不動明王立像は仏像愛好の集 メンバーKitさんの作品です。
先月例会に、ご持参いただき見せて頂きました。

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