孤思庵の仏像ブログ

少し深くの 仏像愛好のブログ続けてます、オフ会に集ってます、貴方も如何?

Kaさん寄稿  京都・和歌山・大阪観仏記

【追記】コメント記事の参考に
   イメージ 5
快慶作 光台院の脇侍観音菩薩立像        平安後期の峰定寺千手観音坐像

比較される瓔珞だそうですが、画像小さくて解りづらくて済みません!

※探しましたら次の画像を見つけました。

クリックすると新しいウィンドウで開きます 光台院阿弥陀三尊の内 勢至菩薩クリックすると新しいウィンドウで開きます          峰定寺手観音坐像

 峰定寺千手観音は「かざりの強調」であるのに対して、光台院阿弥陀三尊は「生身性の表象」であり、仏像を物として見るか、仏そのものと見るかの仏像観・造像意識の違いだそうです。…解りますか?お判りに成る方はご解説頂きた。


【本文】
金井さんからの寄稿文をご本人の承諾の上、転掲載します。


「京都・和歌山・大阪観仏記」

(筆者ご本人の依頼により、前文を省略します)

光臺院
 阿弥陀三尊拝観記を書いてあるブログがあったので多分拝観させて頂けると思ったが、緊張しながら往復はがきを書いた。ご住職からは差出人の署名を忘れたお返事を頂いた。
 静かな本堂の奥に快慶作重文阿弥陀三尊立像(鎌倉)が安置されている。こちらでも蝋燭の灯りの中、すぐそばで拝観させて頂いた。快慶最晩年の作とのご説明だったが三尊とも期待通りの美しさだった。うっかり光背や瓔珞が当初のものか伺うのを忘れたが完璧な美しさだった。5枚組絵葉書があったので購入したが1枚づつ売って下さればいいのにと思う。側にご住職がニコリともせず立っておられるので1組買って皆で分けようと話せなかった。
 帰ってから19630411和歌山県高野山高野山の光台院客殿から出火し同客殿は全焼した、との記事を見付けた。重文指定の快慶作仏像三体及び毘沙門天像は難をまぬかれたとある。今に伝えることが出来て本当に良かった。
 
 駐車場に車を停めると観光バスが何台も停まっている。悪い時間に来てしまったと思うが入場券を買い列に並ぶ。事前にお寺に問い合わせたところ「像までの距離は10メートル位、ライトを当てているが晴れていると良く見えない、曇りだと良く見える」との事だった。曇っているのを祈っていたが希望通りの小雨が時々混じる曇天だった。
国宝弥勒仏坐像(平安)は昭和35年の発見から2年で重要文化財に指定、翌年には国宝に指定された名作。周囲を黒い幕で覆った四角いトンネルのような庇の先のお堂のガラス張りの中におられた。距離があるが頭の中に写真のお顔が残っているからか、良く見えるように感じられた。蓮弁の彩色ははっきり見えた。美しい繧繝彩色。像の手前に四天王が安置されていた。
 しばらくすると観光バスの団体さんがいなくなり空いてきたので、受付の方にお願いしてもう一度入れて頂いた。21年後にはもう来られないと思うのでじっくり鑑賞させて頂いた。
初めてこの弥勒仏のカラー写真を見た本の説明には、秘仏であり公開はされていないと出ていたのでお目に掛かれるとは思っていなかった。発見から55年。21年に一度だとこの間に何度御開帳があったのかは知らないが、この日来ることが出来て本当に良かった。
 
筆者ご本人のご本人依頼により、後文を省略します)

                      KN 記