藝大美術館「長浜のホトケたち」の鑑賞会 追記
【前の日記の続き】
前の日記に追載しました。同展陳列仏像の内 重文の3躯を写真入りで紹介します。
文和2年(1353)の奥書の『赤後寺観音縁起』に、元亀年間(1570~73)に廃絶した赤後寺の本尊とある。ヒノキ一材から彫り出した一本造りで、頭部・体部の背面は削って内刳りをほどこし、蓋板あてる形式をとる。
もともとは、十一面・四十二臂の千手観音像であったと見られるが、頭上面全ては欠失、そ髻は後補、腕は12臂が残っている現状だ。柔らかなボリュームを帯びた上部の表現は、前時代の乾漆(かんしつ)像の雰囲気を持つ、裳の衣文には翻波式の表現が見られる。
もともとは、十一面・四十二臂の千手観音像であったと見られるが、頭上面全ては欠失、そ髻は後補、腕は12臂が残っている現状だ。柔らかなボリュームを帯びた上部の表現は、前時代の乾漆(かんしつ)像の雰囲気を持つ、裳の衣文には翻波式の表現が見られる。
【参考ブログ】
他のSNSの方にこの像のコメントが付けられ同像へのコメントが付けられましたので、それも紹介しておきます。 「善隆寺の十一面観音が目を惹く。平安時代後期とされるが、寧ろ平安前期の面影を持ち、藤原時代に多いぽっちゃり顔の穏やかなお顔では無く、厳しい面差しだ。彫法も鋭く、簡素な衣紋ながら引き締まって美しい。像高88cmの小像だが大きく感じる。」by趣味人倶楽部 Bさん
等身大の寄木漆箔の観音像で彫眼、現在漆箔のほとんどが剥落し虫損の著しいものがあるが、平安後期の作として穏和な作風を示している。この像の特色は自然の形態に含まれた美を取り出して平明穏雅な像容を作り出した点にあるのであって、一見平凡のそしりを免れないがそれだけに親近感を感じさせる。
【参考ブログ】
ハロードクターTOP イベントガイド 観音の里の祈りとくらし展-びわ湖・長浜のホトケたち- |
より抜粋