孤思庵の仏像ブログ

少し深くの 仏像愛好のブログ続けてます、オフ会に集ってます、貴方も如何?

推奨の仏像の本3冊

受けている「経典による仏教入門」の講師より、岩波新書「仏像の顔」清水真澄の紹介を受けてを読み始め、今日やっと読了。

 
この書籍発行は昨年9月下旬で、紹介を受けたのが11月下旬で、忙しい講師が発行間もない本書を読み紹介された。それに比べ、なんと遅読であろうか、基礎知識と能力の差で致し方ないのも当然ですが、私は勉強として、外の資料にもわたるなどして、ゆっくり読ませてもらいました。

目次
序 章 仏像の顔、ひとの顔
第一章 仏像の誕生―インドと中国
 1 インドの仏像―半眼と見開いた眼
 2 中国の仏像―端正な顔から豊満な顔へ
第二章 飛鳥時代の仏像―杏仁形の眼・古拙の微笑
 1 仏像、日本へ
 2 法隆寺金堂の釈迦三尊像を訪ねる
 3 明治人が再発見した夢殿・救世観音
 4 仏像の表情を表現する言葉
第三章 白鳳時代の仏像―あどけない顔・おおらかな表情
 1 大化の改新と文化
 2 中宮寺半跏思惟像の優美にひたる
 3 白鳳時代の著名な像
 4 瞼と眉
第四章 天平時代の仏像―国家仏教と威厳
 1 平城遷都と仏教
 2 薬師寺の薬師三尊像を訪ねる
 3 多面、多眼、多臂の像
 4 仏の分類と表情
第五章 平安時代前期の仏像―個性的な顔
 1 新たな時代へ
 2 空海と東寺講堂の仏たち
 3 明王の怒りの表情をよみとく
第六章 平安時代後期の仏像―尊容満月の如し
 1 藤原氏の全盛と国風文化
 2 仏の「三十二相」とは何か
 3 平等院阿弥陀如来と後世への影響
第七章 鎌倉時代の仏像―力強さと写実
 1 武士政権の誕生
 2 運慶、東国に進出
 3 「玉眼」のこと
 4 鎌倉大仏は「美男」か
第八章 仏像の「仏」たるゆえん―開眼供養と白毫相
 1 開眼するということ
 2 白毫相の力
おわりに
主要参考文献
図版出典一覧



勿論、既に承知(知道了)の事も在りますが、主テーマの「仏像の顔」の事よりも、その他に及ぶ時系列に紹介された仏像遺作等は主要を網羅の大過ない取り上げの素晴らしい選択で、またその論説に登用の経典・文献はこれまでの一般の仏像書籍には無なかった、詳細かつ適切な取り上げ様でしたので、仏像を超えた仏教の良い勉強に為りました。

内容への苦言ではないのですが、また私で無しに仏友の指摘で気付いたのですが、残念なことに、ルビ、単語や言い回しに誤謬がかなりありました。著者の責任もでしょうが、より編集の粗さの所為と思います。天下の岩波新書です、心して欲しいものです。

それとテーマがそれですので、掲載の仏像写真が貧弱でした。勉強会に際しては、個人的に写真を収集準備をしておきたいと思いました。

もっと私の書評とも思いましたが、 ウエブ「とんとん・にっき」 ameblo.jp/tonton3/entry-11659791041.html に書評が在ります。(なお此処の最後に「日本の仏像飛鳥・白鳳・天平の祈りと美」を読んだ もクリックしてみてください)

「仏像の顔」はまだ最近ですので、ウエブに他の書評もいくつか投稿されています。(それらに及ばないでしょうが、いづれに私の読書感も書かせて貰います。)



私も、仏像を趣味としてかなりに成りますが、少ない読書量ですが、三冊を挙げるとするなら、

● 「カラー版日本仏像史」(水野啓三郎 監修)・美術出版社  2001 年  220頁

● 「日本の仏像飛鳥・白鳳・天平の祈りと美」(長岡龍作 著)・中央公論新書2009年3月 304頁

◆ 「仏像の顔―形と表情をよむ」清水 眞澄 著)・岩波新書 2013 年9月  208頁

を推奨します。


これから、「ほとけを造った人びと~止利仏師から運慶・快慶まで~」(根立研介著)・吉川弘文館刊 2013年8月  259頁 を読み始めます。

★仏像仲間を持ってますので、お互いに情報交換して行きたく思ってます。(今度の「仏像愛好の集いin東博」は2月8日 どなた様も御参集ください、以前1月27日の日記に募集投稿しています。)