次回「仏像愛好の集いin東博」は10月5日(土)に致したく
先ずは、どなた様も気楽にご参集下さい,途中参加・退席も自由です。現在の所、会費は在りません。(平均参加は7~8名程で、男女比はほぼ半々です。9月度は参集者は8名でした。)
★【募集:知識欲の方 集まって!】仏像趣味は、只眺め満足の観賞よりも、知って深く鑑賞したく思います、そのために皆様のご賛同、ご参集をお願います。練達の方にも、また真摯な初級者の方々にも ご満足頂ける集いにしてまいります。
仏像のこと 少しでも多くを知り、さらに仏像趣味を深めて行きたく存じます。ご賛同の方のご参集を切望いたして居ます。
[集合場所] 東京国立博物館 本館1F (玄関右脇)11号室前
[集合時刻 ]10:00
[携帯品] 【弁当】・紹介したい仏像関係書籍・資料など在れば持参下さい。
≪ 10月5日の「仏像愛好の集いin東博」の予定 ≫
①【彫刻室(11室) 陳列仏像の鑑賞】(10:00~10:50)
〈現在の展示は2013年9月10日(火) ~ 2013年12月1日(日)で、前回と相違です。〉
今回は、平安から鎌倉時代の木彫像を中心に展示し、日本彫刻の魅力が紹介されてます。(以下トーハク
HPより転載 )
展示作品リスト 13件
指定 | 名称 | 員数 | 作者・出土・伝来 | 時代・年代世紀 | 所蔵者・寄贈者・列品番号 | 備考 | |
● | 重文 | 菩薩立像 | 1躯 | 鎌倉時代・13世紀 | C-20 | ||
○ | 重文 | 地蔵菩薩立像 | 1躯 | 平安時代・12世紀 | 京都・浄瑠璃寺蔵 | ||
○ | 重文 | 毘沙門天立像 | 1躯 | 旧中川寺十輪院持仏堂所在 | 平安時代・応保2年(1162)頃 | 川端龍子氏寄贈 C-1869 | |
重文 | 愛染明王坐像 | 1躯 | 康円作 | 鎌倉時代・文永12年(1275) | 京都・神護寺蔵 | ||
◆ | 文殊菩薩立像 | 1躯 | 鎌倉時代・13世紀 | C-23 | |||
薬師如来坐像 | 1躯 | 奈良時代・8世紀 | C-318 | ||||
重文 | 十一面観音菩薩立像 | 1躯 | 平安時代・9世紀 | 奈良・子嶋寺蔵 | |||
重文 | 十一面観音菩薩立像 | 1躯 | 平安時代・10~11世紀 | 奈良・薬師寺蔵 | |||
重文 | 大日如来坐像 | 1躯 | 平安時代・11世紀 | C-311 | |||
○ | 重文 | 毘沙門天立像 | 1躯 | 平安時代・9世紀 | 和歌山・道成寺蔵 | ||
千手観音菩薩坐像 | 1躯 | 南北朝時代・14世紀 | C-306 | ||||
重文 | 十一面観音菩薩立像 | 1躯 | 平安時代・9世紀 | 奈良・秋篠寺蔵 | |||
重文 | 十一面観音菩薩立像 | 1躯 | 平安時代・11世紀 |
奈良・当麻寺蔵
|
●菩薩立像
鎌倉時代には木彫の一部や装飾に異なった材質を用いる例が増えました。目に水晶をはめる玉眼はその代表的な例ですが,本像は上下の唇にも彩色の上に薄い水晶板をあてる,玉唇とでもいうべき技法を用います。仏師善円(1197-1258)の作風に通ずるものがあります。
仏師善円(1197-1258)の初期の作例である奈良国立博物館十一面観音立像,米国アジア・ソサエティ地蔵菩薩立像と作風が酷似し,善円の作とみてまちがいありません。これらは像高も一致し5躯一具の春日本地仏(四所明神と若宮)中の3躯であった可能性もあります
(10:50~11:00)於いて 隣室階段室
各々が、鑑賞で感じたこと、見所を発表ください。
★皆で鑑賞の見所を話し合いましょう。見所を抑え鑑賞すると、その素晴らしさが何倍も解かってきます。
③ 本館 14室 特別陳列「運慶・快慶周辺とその後の彫刻 」( 2013年8月27日 ~ 同年11月17日)の鑑賞
(11:00~11:55)(なお玄関受付で14室の展示内容資料がもらえます)
(以下 トーハクHPより転載)
「運慶・快慶周辺とその後の彫刻 」
今回は大日如来坐像を3体展示しました。そのうち小さい2体は、作風、構造、像内納入品の種類と納入方法等に共通するところが多く、ともに鎌倉時代初頭の仏師運慶の作と推測されています。一方、等身大の像は快慶の作です。頭の上に結った髻(もとどり)の形、体の肉付き、脚部の衣の襞(ひだ)などに注目して比べてみてください。
つぎに運慶風の阿弥陀如来坐像と快慶風の阿弥陀如来立像はどうでしょう。運慶風は重厚で立体感に富み、快慶風はすっきりして絵画的な美しさが特色です。しかし写実的という点では共通する部分があります。二人は同じ時代に生きましたが、運慶は鎌倉幕府の重鎮である武士の注文を受け、快慶は自らも信仰した浄土教関係の造像が多いというように活躍の場に差がありました。性格、信仰などももちろん違っていたでしょう。それが作風に表れていると考えられます。
運慶と快慶の次世代そしてその次を担った仏師はどのような像を造ったでしょうか。先輩の作風を継承しながら、個性を発揮するのに苦労したでしょう。運慶、快慶に比べると彫刻的な魅力は減退し、彩色や装身具に工夫を凝らして工芸的な方向に進んで行きます。
つぎに運慶風の阿弥陀如来坐像と快慶風の阿弥陀如来立像はどうでしょう。運慶風は重厚で立体感に富み、快慶風はすっきりして絵画的な美しさが特色です。しかし写実的という点では共通する部分があります。二人は同じ時代に生きましたが、運慶は鎌倉幕府の重鎮である武士の注文を受け、快慶は自らも信仰した浄土教関係の造像が多いというように活躍の場に差がありました。性格、信仰などももちろん違っていたでしょう。それが作風に表れていると考えられます。
運慶と快慶の次世代そしてその次を担った仏師はどのような像を造ったでしょうか。先輩の作風を継承しながら、個性を発揮するのに苦労したでしょう。運慶、快慶に比べると彫刻的な魅力は減退し、彩色や装身具に工夫を凝らして工芸的な方向に進んで行きます。
担当研究員の一言
何度も見た像でも別の像と比べてみるとまた新たな発見があるはずです。運慶と快慶の個性を実感してください。/浅見龍介運慶・快慶周辺とその後の彫刻」のみどころを紹介します。
恒例の運慶作と推定される大日如来坐像2躯の展示に加え、今回は東京芸術大学から快慶作大日如来坐像、肥後別当定慶作毘沙門天立像をお借りしました。
数は少ないですが、慶派に受け継がれた作風とそれぞれの仏師の個性をご覧いただけると思います。
浄土寺の菩薩面は、快慶統率のもとで造られたのですが、必ずしも快慶の作風で統一されていなかったことがわかります。慶派の中にも平安時代後期の髪型を踏襲する仏師がいたのです。
しかし、その仏師を保守的と即断することはできません。髪型だけでなく、顔の肉付きや、他の細部表現をあわせて考える必要があります。
恒例の運慶作と推定される大日如来坐像2躯の展示に加え、今回は東京芸術大学から快慶作大日如来坐像、肥後別当定慶作毘沙門天立像をお借りしました。
数は少ないですが、慶派に受け継がれた作風とそれぞれの仏師の個性をご覧いただけると思います。
浄土寺の菩薩面は、快慶統率のもとで造られたのですが、必ずしも快慶の作風で統一されていなかったことがわかります。慶派の中にも平安時代後期の髪型を踏襲する仏師がいたのです。
しかし、その仏師を保守的と即断することはできません。髪型だけでなく、顔の肉付きや、他の細部表現をあわせて考える必要があります。
posted by 浅見龍介(東洋室長) at 2013年09月07日 (土)
指定 | 名称 | 員数 | 作者・出土・伝来 | 時代・年代世紀 | 所蔵者・寄贈者・列品番号 | 備考 | |
http://www.tnm.jp/modules/r_exhibition/public/images/ja_utf8/ico_highlight.png | 重文 | 大日如来坐像 | 1躯 | 平安~鎌倉時代・12世紀 | 東京・真如苑蔵 | ||
http://www.tnm.jp/modules/r_exhibition/public/images/ja_utf8/ico_highlight.png | 重文 | 大日如来坐像 | 1躯 | 平安~鎌倉時代・12世紀 | 栃木・光得寺蔵 | ||
阿弥陀如来坐像 | 1躯 | 鎌倉時代・12~13世紀 | 静岡・願生寺蔵 | ||||
http://www.tnm.jp/modules/r_exhibition/public/images/ja_utf8/ico_more.png | 重文 | 十二神将立像 辰神 | 1躯 | 京都・浄瑠璃寺伝来 | 鎌倉時代・13世紀 | C-15 | |
http://www.tnm.jp/modules/r_exhibition/public/images/ja_utf8/ico_more.png | 重文 | 十二神将立像 巳神 | 1躯 | 京都・浄瑠璃寺伝来 | 鎌倉時代・13世紀 | C-1852 | |
http://www.tnm.jp/modules/r_exhibition/public/images/ja_utf8/ico_more.png | 重文 | 十二神将立像 戌神 | 1躯 | 京都・浄瑠璃寺伝来 | 鎌倉時代・13世紀 | C-1853 | |
重文 | 十二神将立像 申神 | 1躯 | 京都・浄瑠璃寺伝来 | 鎌倉時代・13世紀 | C-1878 | ||
重文 | 大日如来坐像 | 1躯 | 快慶作 | 鎌倉時代・12~13世紀 | 東京藝術大学蔵 | ||
http://www.tnm.jp/modules/r_exhibition/public/images/ja_utf8/ico_highlight.png | 重文 | 行道面 菩薩 | 7面 | 快慶作 | 鎌倉時代・建仁元年(1201) | 兵庫・浄土寺蔵 | |
阿弥陀如来立像 | 1躯 | 鎌倉時代・13世紀 | C-1860 | ||||
毘沙門天立像 | 1躯 | 定慶作 | 鎌倉時代・貞応3年(1224) | 東京藝術大学蔵 | |||
観音菩薩立像 | 1躯 | 鎌倉時代・13世紀 | C-314 | ||||
重文 | 愛染明王坐像 | 1躯 | 鎌倉時代・13~14世紀 |
C-1858
|
★常々、以上の様な事柄の関心を持って仏像を鑑賞したく思います。ご参考にしてください。
④【勉強会】(13:00~16:00頃)
a 14室の特別陳列「運慶・快慶周辺とその後の彫刻 」に関して
各々が、鑑賞で感じたこと、見所を発表ください。
★皆で鑑賞の見所を話し合いましょう。見所を抑え鑑賞すると、その素晴らしさが何倍も解かってきます。
『仏頭展』には 東金堂の 旧本尊の銅像 薬師如来の頭部 ・ 鎌倉彫刻十二神将 ・ 平安期 板彫り十二神将等が展示されています。
d 仏像拝観・仏像勉強の発表・(何方も宜しく発表して下さい ・ 例 高野山拝観 報告など)
f 仏像に関する疑問、質問(共に勉強しましょう、どんな事でも・・・解らないことは宿題としましょう)
g 今後の「集いの会」の進め方の相談 【開催日・勉強テーマ・拝観ツアーの検討など】
h 秋の仏像拝観・鑑賞ツアーの相談・公募(腹案:関東の慶派仏像 拝観巡礼
i SNS(ソシアル・ネットワーク・システム)のコミュニティ立ち上げに向けて
◆前回まではその場次第的進行でした。反省して、今後は予告議題を認識して進行したく思います。
⑤【予備】 時間が余れば本館2階と東洋館の仏像鑑賞をします。
⑥【アフター懇親会】(16:00~) 於 JR御徒町駅際 蔵元直営居ジョナサン 御徒町03-5812-6674 or 酒屋「清龍」上野店034-3831-9373(仏像談義とその他を含めてのサルーン的懇親飲み会予定です。)