孤思庵の仏像ブログ

少し深くの 仏像愛好のブログ続けてます、オフ会に集ってます、貴方も如何?

甲州 仏と花と富士とのツアー

「仏像同好の集いin東博」報告を連載中ですが、一部にご要望が出ましたし、もう古くなって来てますので、途中ですがここで9日と10日に行きました「仏像同好の集いin東博」のメンバー主体の7人での甲州への仏と花と富士と温泉と美味しいもののツアーのお話しを・・・。
 
当初は名物の櫻の観賞が大きな目的でしたが、今年の櫻は大変にせっかちで、予定を変更せざるを得ずで、実行幹事のK氏にはルート変更などの厄介をお掛けしました。またN氏には大勢乗れるボックスカーのご提供とその運転交替する事なしにの連続の運転、ご苦労様でした。M氏にはそのナビゲーター有難うございました。
 
先ず桜ですが、目指していた一本物の名物大木の数箇所は花が終わってしまい、残念でしたが、富士五湖の河口湖々畔では満開の桜でした。今年でもこの時期の満開は此処はかなり標高が高いのでしょう。(帰って調べましたら河口湖は富士五湖で最も低くて、海抜830メートル 標高100メートルで0.65度の気温低下との事、此処では13度近くも低温なのだ!それでは さもありなん、納得です。)此処河口湖は水位低下で話題に成っていますが訪問客には良く分からない、それらしきを探し、気配にやっと2m程の水位低下らしい・・・。ともあれそれとは関係なしに富士と湖をバックの桜は素晴らしかったです。クリックすると新しいウィンドウで開きます
 
 
仏像の方は(ぶどう寺)大善寺、国宝の薬師堂の屋根の勾配は実に美しい、拙い解説より、詳細はネット掲載にお負かせ致します。そちらをご参照下さい。秘仏厨子内の秘仏(今年10月5年毎の開帳・その後県立博物館にて公開らしい)の重文 薬師三尊を除いて十二神将(鎌倉期)などを拝観はなかなかでした、案内役の女性はこの寺のお嬢さんとの事、ご自分の寺の事、良く存知は道理です、因みに聞けば僧籍をお持ちで、権律師(最下位僧籍)との事、剃髪はしていない、真言宗でも、この時代、有髪尼僧が許されてるのですね。
 国宝大善寺のの薬師堂
 
 
訪れたお寺で、もう一つ身延山久遠寺の事を・・・言うまでも無く日蓮宗の総本山、日蓮宗はお題目が中心で仏像は重きを置かない印象であるが、総本山の本堂、一塔両尊の三宝尊を中心にいくつもの仏像が並んで居ました。
 
【参考】日蓮宗寺院の三宝尊・四菩薩・日蓮上人像・四天王像
 
三宝尊は、向かって右が多宝如来、中央に「南無妙法蓮華経」の題目、左に釈迦如来だそうで共に合掌印だったと思いますが、法衣の付け方(通肩と偏袒右肩)が相違でした。多宝如来と釈迦如来の二尊の為脇侍も2×2で四菩薩かとも思いましたが、別に下段に文殊と普賢の両菩薩が居ますので、帰って調べましたなら、日蓮宗の四菩薩は、『法華経』に登場する上行・無辺行・浄行・安立行の菩薩四菩薩(あるいは四士)と称するそうです。上の参考の画像ではこれら尊の印相は全て合掌です。互いに敬意の意味でしょうか?色々観ますに、右如来の印相は説法印のものもあり、 法衣の付け方通肩・偏袒右肩もいろいろありで、釈迦が霊鷲山で『法華経』を説いた時の多如来如来涌出の情景描写の解釈次第かと思います。
 
wikipediaによれば、法華経』の第15章にあたる従地涌出品(じゅうじゆじゅっぽん)第十五の記述によれば、釈迦如来が説法をしていた際に大地が割れ、そこから[多宝如来と共に(孤思庵加筆)]涌き出た無数の菩薩(これを総称して地涌の菩薩と称す)の筆頭が上行菩薩無辺行菩薩浄行菩薩安立行菩薩であり、これらの菩薩は釈迦亡き後の末法の世において仏法を護持するものとされている。
 
上述の四菩薩の他にも、祖師日蓮上人・四天王・文殊・普賢・不動明王・(愛染明王?記憶に定かでなし)・鬼子母神・大黒天 が祀られていました。仏像目的では日蓮宗寺院拝観は稀ですので珍しく興味でした。色々調べて此処に多くの尊が祀られているは『法華経』の従地涌出品の表現と解かってきました。
 
仏像ファンには縁遠い日蓮宗の稀有な体験でした。
 
久遠寺にも開山堂がありまして、そこで開山と開基に相違が話題に成りました。開山はそのお寺創った僧侶(初代住職)で、開基はそのお寺の増設に経済的に出資した人(在家 檀越)と言うということを事を以前に鎌倉の極楽寺での説明で覚えました。
 
 
 
今回の拝観仏像で関心は木喰仏です。今回の旅行のお礼メールの中にも、こう書きました。
私は特に木喰の五智如来の居た 木喰上人の生家址の「木喰記念館」の二階の資料展示に感服、またその当主の伊藤氏の研究には敬意でした。趣き深い説明でした。特に木喰の成長に際し、都度境地により名前を変えていったそして雑賀には自信が菩薩の境地に達し、時刻像を仏像に添えて並べた自覚に感心しました。91歳までの、千体の彫刻作仏の裏の心境に改めて感心しました。
 
此処の五智如来の頭の表現が螺髪でなしに多様なのに気が付かれ指摘されたN氏は鋭い鑑賞と敬意です。どんな意味でそのような表現がなされたか??ですが、意味付け解説を聞きたいものです。
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木喰上人の末裔が自宅に営む「木喰記念館」
 
 
かつて四国堂には四国霊場にちなんだ八十八体仏のほか弘法大師像や自身像などを含めた九十体がかつて安置されていた。今回は立ち寄りませんでした。
 
伊藤さんの説明に木喰上人の成長過程で自信の名前を信仰の境地になぞらえ改名三度、そして、ついに悟りの境地に至り、諸仏の並んで時刻像を安置はその悟りの自覚と初めて知りました。そして木食戒ながら91歳まで活動や千体の作仏に改めて感心しました。自宅に設置ですのに「木喰記念館」がこんなにも素晴らしく、伊藤氏の熱意は木喰上人の末裔の粋なのでしょう。そんなで、皆が関心で思わぬ長時間の滞在をしました。後で訪れた、立派な箱物の「木喰の里微笑館」の方は、展示に意味を見い出せずで、全く色褪せてしまい本当に短時間で切り上がりました。
木喰上人の生家にほど近い山腹に立つ
木喰の里微笑館
 
 
皆様は何処にどんな想いを抱かれましたか? ご意見お寄せ下さい。当方の日記欄で広報させて頂きたいです、お待ちしてます。
 そんな呼びかけにA氏がメールを寄せて頂くけました。
 
(前文省略)
さて、私は、高校以来の仏像好きですが、平成20年8月に新潟上越市
木喰仏の拝観の旅に2日間行くまでは、江戸期の仏像として、関心がありませ
んでした。しかし、そこで多くの彼の足跡と生き様に触れて、もう少し知りた
い衝動に駆られ、中越の長岡周辺の木喰仏を2日間で訪ねました。更に南魚沼
市周辺に散ばる木喰仏を南魚沼市教育委員会が集めた展覧会の拝観で、都合5
日間の木喰仏を拝観したことになります。
 新潟県内の木喰仏の半分以上の仏像を拝観したと自負しております。ミショ
ウとか、ビショウとかと云っていますが、彼が仏像で彫り遺したかったことは、
彼が仏像で彫り遺したかったことは、母親への母性愛であり、寒い雪の中で耐え忍ぶ、女性達への賛歌であり、応援歌なのである。如意輪観音になり、白衣観音像になり、十一面観音像になっ
て微笑むのである。先輩山伏であった人々への憧れと尊敬が行基菩薩像になり、
理源上人になり、興教大師(覚鑁)になり、山の神像に代表されている。
 先輩僧への尊敬と憧れが、自分の目指す信仰と実践が彫刻をすることで、
布教と鍛錬とに繫がっていたのでしょう。そして、時々農民の好きな、大黒天
像や吉祥天像が彫られている。民衆と生きる彫刻家として、愛すべき人物であ
る。江戸期の民衆と共に生きた彫刻家である。
 
一寸補足説明いたします。ミショウとか、ビショウとかと云っていますが、の一節は木喰微笑の仏の「微笑」の読み方を私が説明の伊東氏に質問した事柄なのです。「微笑」は木喰仏の主要テーマであり、また私が講義を受け始めました金岡秀郎先生などが、日頃に仏教用語の呉音読みに厳しく、特に濁点の付く付かないを厳しく言われます、それが癖になりつつで、ついついでした。お聞き苦しかったようで済みませんでした。
 
本題に戻ります、木喰のご高説有難うございます。木喰も母親への想いで作仏したとの事ですので、それは円空が私生児として生まれ幼くして母親を洪水で失いその追善に出家した話に似ていて、円空との更なる共通を教えて頂きました。母親への愛であり、女性への賛歌なのですね・・・、私は永らく農民たち庶民への優しさの、密教の大円境地的な鏡餅にも似た 丸み、微笑の表現かと思っていました。勉強に成りました。
 
翌日は桃畑に行きました。栽培農家の方は受粉作業に精を出していました。青い空、遠く冠雪の峯々、広く連なる開花の桃、各線とにまっ黄色の菜の花・・・まさに桃源郷のようでした。
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ホテルは男性陣は1室6人の相部屋ですが 温泉つき、朝食つきで、一人3,000円程とリーズナブル、料理屋の宴会はもずくの酢の物から始まり、牡丹海老付きのお刺身、各人炊きの鶏の水炊き鍋、鮎の塩焼き、B急グルメチャンピオンの鶏もつのに付け、山菜の天ぷら、蒸篭蕎麦、もっとあったかな?ビールやお酒、焼酎付きで3,000円とか、私以外は皆さん 食べ切れなかったった様です。最後はキャラメル網掛けのアイスクリームので締めました。別料金でしたが甲州ワインも2本空けました。
 
ワインといえば翌日にはワイン醸造の工場への見学模しました。勿論に試飲付き、私はうまい事に出店の売り場より試食のアーモンドを握ってのワイン試飲、おつまみ付きで、ひとしおでした。
 
昼には信玄餅の桔梗家で方等鍋も食べました。無事帰還で良いたびでした。最後になりましたが、幹事を務められたKさん、お見事でした。櫻の気まぐれに臨機対応よく旅程を纏めていただきました。訪問古刹は勿論、桃の花畑、宿、宴会、ワイン工場の見学試飲等々、皆さん大満足でした。
 
参加頂きましたの皆さん有難うございました。またどこかに観仏像の旅に行きましょう。