孤思庵の仏像ブログ

少し深くの 仏像愛好のブログ続けてます、オフ会に集ってます、貴方も如何?

4月度「仏像同好の集いin東博」報告 ②

★ ①よりの続きです。
 
木造 如来立像    飛鳥時代・7世紀 (東博所蔵 法隆寺献納宝物 N-193 )
 
●2番目の展示は如来立像  1躯  飛鳥時代・7世紀 法隆寺献納宝物 N-193 でして、本来は法隆寺館対象の展示品です。実は隆寺の仏像群は皆金銅仏ですが、一体だけ木造仏があるのをご存知でしたか?私も長らく知らずで、やっと数年前に知りました。少し前にも隆寺館の受け付け嬢に次の木造物の出品は何時になるのかと聞きました、その時は「不定期でして、まだ計画されていない」との事でした。その様に切望していた法隆寺献納小金銅仏群に混ざる木造仏との対面が思わぬところで実現しました。11号室に陳列です。
 
飛鳥時代(白鳳・天平まで同様)の木造仏 ご周知の如く稀有の存在です。しかしこの仏像は取りざたされることは少なく、詳細を良く知りません、おそらく用材は楠なのでしょうが?それも定かには知りませんし、ほかの事も効いた事が無いのです。もっと驚いた事にこの稀有の仏像が重文指定を受けていないのです。他の法隆寺献納物の四十八体仏といわれる金銅仏は、おそらく全部が重文指定はずですのに、どんな理由で、稀少な木造仏が重文指定に成らないのでしょうか?ご存知の方はお教え願います。
 
今度の陳列見学時にはキャプションをよく読んでみましょう、前回に気が付かなかったので、おそらく前述の事柄には触れていないのでしょう、東京国立博物館のガイドブックの1冊に「法隆寺館」(定価1,500円)というのがありまして、それに所載されていたのは知るものの、その本を持ってませんので、ミュージアムショップ書籍コナーで立ち読みか、法隆寺館インフォーメーションで聞いて、「法隆寺館」所載のこの法隆寺献納宝物 N-193 の解説文を読んでみたく思います。想像では重文指定に成ってないのは、おそらく後の時代の補修が多いなどの理由ではと想像します。手先は大分修理されているようです。
 
尚、飛鳥時代の木造仏は法隆寺の有名像の数躯の他には、中宮寺の伝如意輪観音法輪寺薬師如来虚空蔵菩薩が有名ですが、他に知るものは、東博所蔵の2躯で、
木造 菩薩立像 (東博所蔵 C217菩薩立像)
 
菩薩立像C217とこの如来立像 N-193でありまして,共に文化財無指定です。この像は稀少なのに無指定なのは、状態の悪さや後補が多いからの他に理由が考えられません。
 
ところが後で発見したのですが、東京国立博物館の画像検索に載っている如来立像 N-193の所載には「重文」と記載されています。キャプションには重文指定の記載なしです。当然重文指定と思っていたのに重文指定の記載なしで驚いたので、現在の陳列キャプションに「重文」が記載されていないのは確かです。東京国立博物館の画像検索に載っている如来立像 N-193の所載には「重文」と記載されてる事の方が誤りのような気がします。
そこで東博のホームページにアクセスし質問先を探しましたが見つからずで、やむなく電話で質問しました。何人にも質問内容を説明し、学芸員らしき(後で考える都学芸員??)に繋いでもらい、この矛盾を指摘しましたら、調べるとの事で、即答はもらえませんでした。
 
そこで、取り入る為に質問を変えてみました。菩薩立像C217とこの如来立像 N-193の列品番号のアルファベットの違いはと質問しましたなら、別の人に聞いているらしく、暫くして、彫刻括りはC、如来立像 Nは法隆寺献納物の括りと回答が出ました。続いて斯様な価値ある仏像が重文指定に成らない理由を質問しましたら、給して、また別の人にバトンタッチ、その方の曰くも、博物館では理由がわからないとの事でした。 国の文化財指定は文化庁ですから、一面にはもっともにも思えますが、自分の所の所蔵品、ある程度の事は把握していて欲しいものです。
 
何処へ質問をすればと食い下がり増しましたら、文化庁 美術学芸の方かとの、応えでした・・・・最後に名前を聞いたら電話のお相手は丸山さんとの事でした。電話後に「東博・丸山」でネット検索すると所属 博物館教育課 研究員とありまして仕事の分野は輸送の際の梱包技術担当のようです。学芸員ではない様子 残念! もっと学芸的な人が在籍していないものなのでしょうか、以前から不満に思います。 浅見東洋室長にでも繋がれば以前の質問の、無回答のままの事を蒸し返したものを・・・残念です。
 
これらの疑問を是非に確認したく思い、文化庁文化財部、美術学芸課に問い合わせ使用とも思いましたが、地方ですが文化財評議委員に二人ほど知己が居ますので、先ずはそちらに質問してからと思い とどまりました。一方 「MUSEUM」という研究誌が東博にはあり、同館所蔵を品中心に研究発表をしていまして、法隆寺館の法隆寺献納物の研究も進んでいる様子ですので、今度は調査・研究資料館にて、如来立像 列品番号N-193のこと勉強したく思います。資料館は土日は休館ですので平日に訪問してみます。面白そうじゃありませんか・・・・何方か一緒に勉強してみませんか?
 
今、東京国立博物館画像を検索ネット確認しましたら、、如来立像 N-193の「重文」記載は早々に削除されて居ました。東博には2度目の誤謬指摘の貢献でした。
 
★③に続く