孤思庵の仏像ブログ

少し深くの 仏像愛好のブログ続けてます、オフ会に集ってます、貴方も如何?

蓮華座の反花の上の波状の部分は何?

 【★ 孤思庵です。】
ネット検索で調べ事をしてましたら、偶然、自身の古い疑問のブログにヒットしました。その節は、多くの仏像友にいろいろヒントを頂き、ありがとうございました。遂にその後には思い当たるようになりました。
 
解ってしまえば納得のなですが波状・ウエーブ状の集合体は雄蕊の造形ですね。こんな連弁の下の方に雄蕊とは不思議でしたが、重蓮華座は幾つもの蓮華が重なった表現で見方によっては蓮弁のしたに思えるものは、見方を変えれば連弁が開き切った表現の華盤の上に在り、雌蕊として可笑しくない位置です。それで今では雄蕊と理解して、すっきりしてます。
 
改めて蓮華座の連弁は上から開きかけの花弁、華盤の開ききった花弁、返り花の外に垂下した連弁として造形されているようです。感心します。
 
また蓮華を重ねることは蓮海の上にまた蓮池が在り 花が咲き、さらにその上にとの蓮華蔵世界の表現と思い当たるようになりました。
 
仏教美術って面白いですね・・・ご一緒に学びませんか?月初めの土or日に勉強会してます。詳しくは勉強会「仏像愛好の集いin東博」の募集のブログをご覧ください。
 
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以下は、以前のブログです。参考の為に掲載します。
 
東京国立博物館 ○○様
 
只今、第11室に陳列の旧寛永寺五重塔安置の釈迦如来坐像について ご質問申上げます。
 
その台座、蓮華座でよいのでしょうか?それに関してなのですが・・・
 
古様の蓮華座には見られないのですが、近世の如来用の蓮華座に、その中程の層に見られるられる部分の名称についてご質問をさせて頂きます。
 
当方も、蓮肉・蘂・蓮弁・受座・反花・華盤・華脚・敷茄子・框 等の部分の名称はわかるのですが、反花の上辺りに在ります。芯側より外に向けて放射に細い軸のようなものが隙間なく並んだ状態で、その並ぶ軸様の先端には蘂のように小さい玉が付いていて、全体には波状・ウエーブ状の集合体を作ります。
 
上の写真で言えば蓮弁と返り花に挟まれた物(蓮弁の下、返花の上)、これは台座の何と言う部分なのでしょうか?その名称と何を表しているのか?お教え願います。 
以上
 
 
とのこの質問を 東博へのした事を知るOさんから、その11室陳列の蓮華座についての写真付きのメール貰いましたので、皆様にも広報させて貰います。
 
 
Subject: RE: 11室陳列の蓮華座についてご質問
Oです。
単純に考えたら、反花の上辺りに在るのは開ききった花の上に見えているめしべみたいなものでは無いのですかネエ
 
  
素人が余計な事を申し上げ、失礼しました。
正解が返ってきたら是非、御教授下さい。
 
Oさん、東博からはまだ回答がありません。
 
今では全くその通りかと思えるようになって来ましたが、1月の「仏像愛好の集いin東博」の際11室陳列のこの蓮華座について、途中うにうねる放射状の部分は何だろうが話題となり、その時は花弁の下に蘂は無い、等々のとの見識が出てる中、あるメンバーが「水を表現」と言う事を聞いたとの事で一件落着しました。
 
その後の2月の「仏像愛好の集いin東博」の際11室陳列のその蓮華座の前で、再度の話題となり、やはり蘂(しべ)ではとの意見が出ました。
 
宿題となり、私が東博に冒頭の質問をしました。多忙なのでしょう、まだ返信が無いのです。もしかして、判らず、調べに手間取ってるなんて事はないでしょう(笑い)・・・その為、結論は出ていませんので、途中報告とします。以下時系列順に広報させて貰います。
 
 
◎先述の如くで東博からの返事が無いのです、それで仏壇仏具の会社のHPに、仏像の質問コーナーがありましたので、同様の質問をしましたら、そちらからは返事がありましたので以下を広報します。
 
◆当方からの メッセージ本文:

 
> 古様の蓮華座には見られないのですが・・・近世の如来用の蓮華座の部分煮付けられる部分の名称についてご質問をさせて頂きます。
>
> 蓮肉・蘂・蓮弁・受座・反花・華盤・華脚・敷茄子・框  などの部分の名称はわかるのですが反花の上辺りに在ります。芯側より放射に軸が隙間無く並んだ状態でその軸先端には蘂(しべ)のように小さい玉が付いていて全体には波状の集合体を作ります。
>
> これは何と言う部分なのでしょうか?その名称と何を表しているのでしょうか?
>
> 反花の上なので蘂なのでしょうか?
>
> もう一つ華盤は何を表現しているのですか?

>
> 宜しくお教え願います。
Subject: 台座のパーツ名称について【仏像ワールドサポート】からの返信

●芝  進様

この度は仏像ワールドへお問い合わせいただきまして
誠にありがとうございます。
仏像ワールドサポートの須永と申します。

お客様の下記のご質問についてご連絡いたします。

>蓮肉・蘂・蓮弁・受座・反花・華盤・華脚・敷茄子・框   などの部分の名称はわかるのですが反花の上辺りに在ります。芯側より放射に軸が隙間無く並んだ状態でその軸先端には蘂のように小さい玉が付いていて全体には波状の集合体を作ります。
>
> これは何と言う部分なのでしょうか?その名称と何を表しているのでしょうか?
 
> 反花の上なので蘂なのでしょうか?
A.画像を確認しておりませんので推測ではございますがおそらく上敷茄子の受座ではないでしょうか
> もう一つ華盤は何を表現しているのですか?

A.華盤は花弁が水平にまで開ききった状態を表現したものです。

確実なご返答になっておらず申し訳ございません。

以上、よろしくお願い申し上げます。
 
 
◎簡単な返事に満足がゆかず、さらにも一度質問し直してみました。

◆須永 貴好様
 
早々にご回答有難うございました。ご回答の「おそらく上敷茄子の受座ではないでしょうか。」に納得です。
念のため、質問の部分の説明の補足をします。気が付いてみますと仏壇の位牌の台座にも同じものが在りました。
 
位牌では蓮肉・蘂・蓮弁・敷茄子、そして、その下に問題の波打つ部分があります。またその下には反花・框と重なります。
 
その順ですので敷茄子の受座は納得です。ですが、ただ単に受け座としては特異な形に思えます。何かがその形の元と成っているのでしょうか?
 
此処からは自分の推量ですが、蓮にあるかは存じませんが、敷茄子は後に実に成長する子房と呼ばれる部分が、その形の表現ではないでしょうか?その様に蓮華座のパーツの形は花の部分が元と成っているのではないかと思ったりしますが、如何な物なのでしょう?
 
我友人は問題の部分を水の表現とすると聞いた事があるといっています。しかし 水なら最下段なら納得できますが、中間に位置しますので??です。
 
私は反花の上に位置しますので、やはり蘂(おしべ)の表現では無いのかとのとの想いが捨て切れません。
 
七などの数字を冠した「○重 蓮華座」の名称やその造形を見ますと、植物の蓮華が重なる表現かとも存じます。
 
考えすぎで、蓮華座の敷茄子、その受座、は框と同様に単に装飾的表現と見るべきなのでしょうか?
 
くどくて済みません、宜しくご教授お願いします。
 
        芝  進
 
●芝 進様
 
お世話になっております。
仏像ワールドサポートの須永でございます。
 
芝様の仰られる通り蓮華座は蓮華の花そのものを
表しているのでただ単に装飾の受座ではない可能性はございます。
 
私も研究者ではございませんので様々な資料を元にお話をさせていただいておりますが
お話をお伺いして、型から察するに蘂を表現しているとの見解は正しいかもしれません。
 
蘂を表現した受座という表現が一番適切に思えます。
 
私も改めて勉強をさせていただいた気持ちで感謝致します。
 
以上、よろしくお願い申し上げます。
 
 
仏像ワールドサポート
 (株式会社 MORITA)
 須永 貴好様
 
私達は東博を中心に、鑑賞、座学いたし、またブログで仏像の事を書いたりの仏像愛好会で、「仏像愛好の集いin東博」と名討って居ます。
 
この度はご丁寧に、蓮華座の事を、ご教授頂き有難うございました。只今仲間と色々調べましたが判らずで、博物館の方にも質問メールを出しましたが、未だ返信はありませんが、そんな中、メンバーより写真と意見が届きました。貼付し、送らせてせて頂きます。
 
はたして解明できるでしょうか? いま少し博物館の見解を待ちたく存じます。

END