孤思庵の仏像ブログ

少し深くの 仏像愛好のブログ続けてます、オフ会に集ってます、貴方も如何?

① MiUraさんの投稿11/18 拝観旅行 ①

[仏像愛好の集]のMiUraさんの投稿11/18      拝観旅行 ①


いつもお世話になっております。私は野暮用が多くてろくに定例会に参加してませんでした。ゆえに勉強のために書いた拝観日記をブログに投稿したいと思います。仏像の素人の下手な文章ですが「仏像愛好の集」の皆様、ご指導ください。



何時ものように出張仕事後での拝観旅行をしました。

10月15日 

清水寺 秘仏大随求菩薩ご開帳

この日の早朝から琵琶湖線の電車に乗り込み、京都駅でバスに乗り継ぎ、最寄りバス停の”五条坂”で下車し、参道になる登り坂道を沿って歩いたら極彩で鮮やかな清水寺の仁王門と三重塔が見えてきました。

清水寺に来たのは20年ぶり。その時は単なる観光旅行でした。今回の目的は随求堂のご本尊秘仏大随求菩薩222年ぶりにご開帳の拝観です。222年ぶり!ぜひ一目で見てみようと思いました。

随求堂前に9時5分前に到着。最後の開帳日のせいかすてに大勢の拝観客、列を成しで待っています。
長行列のため拝観できるのはほんの一瞬間でした。ゆっくりして鑑賞したいのですかほとんど不可能。遥々拝観に来たのに全く納得できません。でも仕方がありませんでした。

この仏像は江戸時代に作られた高さ約1・1メタルの木造の坐像で8本の手に蛇、剣、法器などを持っていて体や衣は金箔が施され華やかな印象でした。”随求”とは”どんな願い求めにも随って”言われる萬能の菩薩様です。

拝観後に階下で”胎内めぐり”もしました。真っ暗な中に数珠のような手すりを頼りにして進んで行ってやっと暗闇の中で一点だけ光明が見えて出ることができました。”悩み”等マイナスの精神状態ここでは”闇”で現わされていて”煩悩”とも言います。これらを克服して前に進めばいつしか光が見えてきます。それが”悟り”です。

秋晴れ、清水寺が輝いています。塔台仏閣は20年前と相変わらずですが違いのは参観者の多さ。どこにも人、人。外国人、日本人、修学旅行の学生さん・・・こんなに混んでいるのは予想外でした。

20年前、友人と初めてこの寺を訪れました。友人はお忙しい医者の仕事をしながら熱心に東洋医学を勉強していました。同行のご主人は初恋人だそうです。友人は10年前に胃がんでなくなりましてその後ご主人も後を追うようになくなりました。いま私一人だけで再び来ました。その人生の儚さ、虚しさ、友人への思念・・・胸にいっぱいでした。

思いこんっているせいか若いカップルにぶつかってしまいました。お互いにお詫びと同時に自己紹介をしました。お二人はアドランドからの観光客で2か月の日本に滞在する予定だそうです。二人とも移民の二世で女性のお名前はミシエル、”都市計画”のお仕事していで男性は電気技師ですと言いました。二人と世間話しながら1時間程一緒にお寺を巡りました。ミシエルさんの甘い南アメリカ風の英語も心地よくて聞かせてもらいました。お二人はお土産を買うに行くと言い、お互いにハグしで別れました。

東寺 空海 立体曼荼羅

午後、特に行きたい宛がなくて曼荼羅が好きて東寺へ行くことになりました。

20年前に友人は京都の幾つの名所と名刹を案内してくださいました。日本にもこんなに大きなお寺と立派な仏像と綺麗な庭園、沢山の中国の宝物が存在していることに驚き、深く感銘を受けました。その後、特に近数年間に時間の余裕があって度々京都を訪れ、沢山のお寺、仏像を拝観してました。いま話題中の大報恩寺、初ての訪れは数年前の春でこのお寺の名花のおかめ桜を見るためでした。その時、お寺の素晴らしい仏像に感動しました。その後、仏像をまた見たいと思って一昨年の春に再びこのお寺を訪れました。仏像達の作者は慶派の仏師ですと知りました。今回また東京国立博物館の特別展に三度目の拝見になりました。肥後定慶の六観音像は鎌倉時代に流行した宋風の仏像の代表例として知られています。生身の女性を思わせる現実的な面相表現、細身の体型、躍動感のある髪型と衣文などに特色があり、稀に見る個性の強い作風を示しています。温故知新になりました。やはり名作は何回見ても飽きて来ないですね。

9世紀初め頃弦法大師空海遣唐使として当時の中国の唐時代の首都の長安に派遣されまして仏教の密教、政治、文化、そして薬学、土木技術などを学んでこれらを日本に持ち帰て日本でしっかりと根を伸ばして花をさかせました。
東寺は平安遷都とともに建立された官寺で嵯峨天皇は唐で新しい密教を学んで帰国した弘法大師空海に東寺の建立を託しました。空海密教の主尊である大日如来を境内の中心にすえ、広大な寺域に曼荼羅を表現しようとしました。密教の教えをわかりやすく表現したのが曼荼羅です。同じ表現として高野山と金鋼峰寺も建立しました。空海真言密教の伝授大師として自分の理想、宇宙観を形としていままで奇跡に残られ世界遺産となり多くの人々に魅了されました。

暫く広い庭園に散策しました。鏡のような池の水面に東塔を綺麗に映されました。私はいつも新幹線に乗って京都駅へ行く方向の左の座席の窓から東寺の五重塔を眺めています。仏の都、京都のランドマークタワーその高さは約55メートル、木造の建築物としては日本一の高さと言われています。

【次の②に 続く】