東洋大学 文化公演「絵解きの世界-物語と絵と語りの出会い-」
「仏像愛好の集」のメンバーの Fjiさんから 情報提供がありましたので、広報します。
東洋大学 文化公演「絵解きの世界-物語と絵と語りの出会い-」
絵解きの世界-物語と絵と語りの出会い-
講師:小林 玲子( 絵解き口演家・長野郷土史研究会副会長)
竹澤 環江(長野市苅萱山西光寺副住職夫人)
久野 俊彦(東洋大学文学部非常勤講師)
中山 尚夫(東洋大学文学部教授)
日時:平成29年6月24日(土)14時00分~16時00分(120分) 定員600名
場所:東洋大学白山キャンパス 交通アクセスはこちら
講演会趣旨
絵解きとは、物語や仏教の教えを絵にあらわして、その絵を指し示しながら、絵の場面を解き(説き)語る芸能である。インド・中国にその源流があるが、日本では平安時代に絵巻を見ながらその物語を語ることが行われ、やがて鎌倉時代には絵巻は掛幅画に改装され、仏堂内の人々が掛幅を見て物語を聞くようになった。それ以後、江戸時代を通じて寺社縁起絵・高僧絵伝・物語伝説絵・観心十界曼荼羅・地獄絵・当麻曼荼羅(極楽絵)などの掛幅画が多く制作され盛んに絵解きされた。日本の絵解きの伝統から、近代に紙芝居やアニメーションが成立していった。現在でも各地の寺院で絵解きが行われ、その寺院を訪ねることで絵解きを聞くことができる。今回は長野市からの出張口演が実現し、江戸時代以来の絵解きを伝えている「善光寺如来絵伝」「苅萱道心石童丸御親子御絵伝」「六道地獄絵」と、新作の「善光寺参り絵解き図」の4つの絵解きを聴聞する。大型画面にライブで映写することで、物語と絵と語りが出会う絵解きの場を作りだしたい。
絵解き口演
小林 玲子 様 プロフィール
絵解き口演家・長野郷土史研究会副会長。1993年に、途絶えていた「善光寺如来絵伝」の絵解きを復興する。その後、長野県内をはじめ全国各地に出向いて絵解き口演を行い絵解きの継承と普及につとめている。絵解きの演目は「釈迦涅槃図」「当麻曼荼羅」「熊野観心十界曼荼羅」など多数。2014年から新作の「善光寺参り絵解き図」の絵解きを行っている。今年、長野市周辺の寺院などに呼びかけて「長野の絵解きを広める会」を発足させた。
竹澤 環江 様 プロフィール
長野市苅萱山西光寺副住職夫人。西光寺に嫁ぎ、2007年から住職夫人の竹澤繁子氏の手ほどきのもと絵解きを継承し、寺の参詣者に「苅萱道心石童丸御親子御絵伝」「十王巡り」「六道地獄絵」の絵解きをおこなっている。国内各地に招かれて絵解きをしているが、2015年にはパリの国立東洋言語文化大学で絵解きをした。