孤思庵の仏像ブログ

少し深くの 仏像愛好のブログ続けてます、オフ会に集ってます、貴方も如何?

「仏像の基礎勉強会」 報告

「仏像の基礎勉強会」は毎月第三火曜日で、12月は15日 10時に 東京国立博物館 本館玄関 11号室前に 集合で、この前のブログでの募集に応じ参加してくれた 参集デビューの新規の方を含め、また賛同のベテランアドバイザーのベテラン先達も寄って頂き、6名が参集してくれました。 

この「仏像の基礎勉強会」の母体の専科的の「仏像愛好の集in東博」は、概ね、毎月の第一土曜、に東博11室前に集合して、「仏像愛仏像を鑑賞、その見所をディスカッションして、 午後は別途会議室で仏像関係の勉強会をしています。( 但し、次回は正月の為、定例日程をずらし、1/9は61回目を行います。 この件は、別途に広報します) 

 その「仏像愛好の集in東博」の最近のメンバーには、研究学の方々が居て、かなりの高度の専門分野的な勉強発表が毎回なされてます。 それはかなりのレベルの高さでの故に…反面、メンバーの中には 個々の詳細の学究的 過ぎて・・・解りづらい、もっと概論・基本的な知識を得たいとの声も上がりました。そこで、本科の補講的にと、予科の概論的な「仏像の基礎勉強会」を数ヶ月前より始めました。 

そこでまず、仏像とは如何なるものか?、そもそも仏教とは?の基礎と、尊像別の図像学考察では、代表的尊像の尊名・形態とその尊の意味・役割を勉強したく思います。もう一つ美術史的には 仏像彫刻の時代的特色を学び、仏像鑑賞時に大よその時代判定が出来る様に勉強します。

仏像の名前やその意味は「図像学」と言う分野です、テキストとして「日本仏像事典」真鍋俊生
を使ってます。また時代区分の見極め等は、「美術史」と云う分野で、「日本仏像史」水野敬三郎
をテキストとしています。別冊太陽「日本仏像史講義」他の参考書も使って行きたく思ってます。  

としてましたら、参集の全員が「日本仏像事典」真鍋俊生
と「日本仏像史」を持参されて居ました。真摯に感激です。
ご賛同を頂けるなら、まだ「仏像の基礎勉強会」は始まったばかりです、参加のチャンスの時と思います。お試しで 結構です、中退もかまいません! まずは お出掛け下さい。


一方、ベテランの方々には、みなさの仏像趣味のよき仏像コンシェルジュやアドバイサー役を お願いしたく思ってます。  

午前中は11室等にて、仏展示仏像を観賞したく計画してましたが、
*本館1階11は2015年12月14日(月)から、2016年1月1日(金・祝)まで、展示環境改善のため閉室、となってまして、予定を変更し、【本館1室】では、 菩薩立像(ぼさつりゅうぞう)  木造,金箔押し・彩色 像高93.7 飛鳥時代 7世紀 (飛鳥時代前期の木彫の稀少な作例の一つです。頭体幹部をクスノキの一材から彫り出しています。)を鑑賞して、仏像製作の初期から木彫が行われたことが知られる(『日本書紀』には用明2年(587)に坂田寺の木の丈六仏を造った記事があり,仏像製作の初期から木彫が行なわれたことが知られます。)の飛鳥時代の仏像の歴史や、同時代仏像の特徴を勉強しました。


 【本館 3室】  では、  重要文化財 :木造阿弥陀如来立像  永仙作
木造、彩色・切金  高97.0光背高130.0台座高54.5 鎌倉時代・正嘉3年(1259)
安田善次郎氏寄贈  東京国立博物館蔵 C-508 (鎌倉時代の来迎形阿弥陀如来立像の典型的な姿です。像内後頭部の墨書銘から施主真観法師が諸々の願いをこめ,正嘉3年の2月から3月にかけて,当時21歳の工匠永仙が京都東山一切経谷の木を御衣木(彫刻の用材)として造ったことなど造像経緯がくわしくわかります。) 
を鑑賞して、鎌倉期の写実表現や 時代の信仰を考えました。

11号室閉室で時間が余りましたので、法隆寺館を試みましたが、此処も3月14日(月)まで、環境整備工事のため休館で、急遽
 東洋館にて、日本仏像以前の 仏像を勉強しました。
午後1時ごろに博物館を出て近隣の子供博物館で昼食をとり、此処で前身の1897年創立の帝国図書館建物を見学しょうとしましたら、此処も改装中で階段部分しか見られませんでした。色々事前調査不足で済みませんでした。

その後近所のファミレスはデニーズでコーヒを呑みながら気楽に、座学の勉強会をしました。 



前回11月度は「日本仏像事典」真鍋俊生の 「仏心と仏像の接点」 1頁から9頁を読んで概ねの理解をしました。その続きで、同書
「日本仏像事典」の「仏教と仏像・仏画」12頁から29頁を読んで概ねの理解をしたく思います。 と予告してましたが、新規のお仲間参加に興味をそそられ またもや脱線の話題が多く、その場での輪読勉強は又も殆ど進みませんでした。(反省しますm(__)m )  やむなく 課題の12頁から29頁は 個々人で自習で読んで頂きたく存じます。今まで気が付かなかったのですが仏教・インド哲学の巨匠中村元博士の担当原稿でして、此処では簡略ながらも、的確に仏教、仏教史、が解説されてます。是非に勉強なさって下さい。
そして次回の「仏像の基礎勉強会」の座学で、その感想や質問を伺いたく存じます。宜しく御願いします。



そして、「仏教要語の基礎知識」水野弘元(言葉が難しい仏教、言葉を理解出来れば仏教は難しくないと言われて居ます) や 「騙りだす奈良 118の物語」西山厚(研究者として発見した心温まる歴史秘話などを、専門である仏教史を交えながら綴る、優しさあふれるエッセイ集です。読めば…奈良がもっと好きになる) などの最近に購入の書籍の紹介などがなされたり、色々と楽しく、5時頃まで仏像談義は続きました。



ご参集有難うございました。また次回もご参集を お願い致します