仏教と柳 (持物の楊柳 釈迦の房楊枝)
仏像愛好の集の 最近に入られたメンバーに薬事関係の方が二人ほど居ます。 其の片方の方から伺いました、柳の葉からサルチル酸が獲れ、それは鎮痛効果があると聞きました。サルチル酸:そのまま飲むと胃穿孔を起こし腹膜炎の原因となる。酸性を弱め胃を通過できるようにしたものがアセチルサリチル酸(アスピリン)である と… 鎮痛消炎作用!楊柳観音の持物(じもつ)の柳枝に、何としっかりした科学的根拠があるのです。
「仏像の基礎勉強会」の帰り道、、鎮痛効果のサルチル酸が柳から作られるとの話が出たのは、その前に勉強会で仏像の持物の事をいたしました。その時に柳の枝が持物にある事を勉強していたからでした。
仏像の持物、その大方は何故かを推測できますが・・・直ぐには解らないものが幾つかあります。その一つは柳枝です。 そう言えば楊柳観音と云う観音様が居ます。調べましたら「病苦からの救済を使命とする。右手に柳の枝を持つことにより楊柳観音と呼ばれる」と在ります。法華経(観音経)に在る変化観音。は三十三で、楊柳観音は、その三十三観音の一です。三十三観音には、白衣(びゃくえ)観音、多羅尊観音のようにインド起源のものもあるが,多くは中国などで独自に発達したものもであり、三十三観音その起源は様々であるが禅宗系での白衣観音、楊柳観音のように、絵画の好画題として、しばしば描かれるが、単独での造像はまれである。為に、私達には馴染が無かったです。、仏像での楊柳観音立像は大安寺・法輪寺などに伝わるそうです。
尚、観音の変化数33は三十三霊場、三十三間堂、なのどの三十三の起源となっている。その三十三間堂の、長くて苦労したであろう棟木、真偽のほどは?ですが…柳の木だそうです。その三十三間堂の建立にまつわる伝説が、後に脚色 されて、柳の精「お柳」との悲恋として書かれた浄瑠璃「木魂婿入り」などが在ります。元の伝説には頭痛に悩む、後白河上皇の夢に僧が現れ。上皇の前世は熊野の蓮花坊という僧侶で、その蓮花坊という僧侶の髑髏が岩田川の底に沈んでいて、その目穴から柳が生え、風が吹くと髑髏が動くので上皇の頭が痛むのである」と告げた。上皇が岩田川(現在の富田川)を調べさせるとお告げの通りであったので、三十三間堂の千手観音の中に髑髏を納め、柳の木を梁に使ったところ、上皇の頭痛は治ったという。「蓮華王院」という名前は前世の蓮華坊の名から取ったものであるという。(とは眉唾で、事実は千手観音 は胎蔵界曼荼羅の蓮華部の中で最尊とされているので、蓮華王大悲観自在と称されたためでしょうが…、この伝承により「頭痛封じの寺」として崇敬を受けるようになり、「頭痛山平癒寺」と俗称されていたらしいです。
楊柳観音、手に柳の枝を持つ事と、病苦からの救済の観音様とだけは知って居ましたが それしか知らないので 楊柳を調べてみました。柳は直ぐに解りますが、楊柳の楊の字を調べましたら、どうも枝垂れないヤナギ科植物を言う様です。ネコヤナギやポプラの類がそれに含まれる様です、柳とはシダレヤナギを指す様です。サルチル酸(英: salicylic acid)は柳:Salix と楊:alba のどちらでももとれる様です。柳はラテン語・英語でSalixでした、サリチル酸:salicylic acid の sali:サリ の語源はSalix(柳)なのですね!
元に戻ります。仏教と柳を調べてみますと次のブログを見つけました。
www.dent-kng.or.jp/chishiki/museum/.../hamisyu1.htm
釈迦が、弟子に歯みがきを教えた http://www.dent-kng.or.jp/chishiki/museum/hakubutukan/hamigakisyu/01syaka.jpg
歯をみがくという習慣は、インドで始まった。との断言には??ですが、釈迦は、弟子に仏前で読経する前に手を洗い、木の枝(菩醍樹の小枝を使い歯木という)で歯を清掃することを指導した。歯をみがくと、次のような利点があると教えた。
1.口臭を除く 2.食べ物の味がよくなる
3.口のなかの熱を除く 4.たんを除く
5.眼がよくなる
唐の僧侶、玄奘三蔵(西遊記の主人公 三蔵法師)は、インドで修行し中国に帰り、歯木で歯を清掃する習慣を伝えた。中国では菩醍樹や優曇鉢羅(優曇華)の木がなく、楊柳の小枝を使ったため「楊枝」と呼ばれるようになった。
歯みがきは、仏教の伝来と共に日本に伝わり、平安時代には僧侶、貴族、武士の間でおこなわれ、江戸時代には庶民の間にも普及した。
歯をみがくという習慣は、インドで始まった。との断言には??ですが、釈迦は、弟子に仏前で読経する前に手を洗い、木の枝(菩醍樹の小枝を使い歯木という)で歯を清掃することを指導した。歯をみがくと、次のような利点があると教えた。
1.口臭を除く 2.食べ物の味がよくなる
3.口のなかの熱を除く 4.たんを除く
5.眼がよくなる
唐の僧侶、玄奘三蔵(西遊記の主人公 三蔵法師)は、インドで修行し中国に帰り、歯木で歯を清掃する習慣を伝えた。中国では菩醍樹や優曇鉢羅(優曇華)の木がなく、楊柳の小枝を使ったため「楊枝」と呼ばれるようになった。
歯みがきは、仏教の伝来と共に日本に伝わり、平安時代には僧侶、貴族、武士の間でおこなわれ、江戸時代には庶民の間にも普及した。
(以上www.dent-kng.or.jp/chishiki/museum/.../hamisyu1.htm より引用)
木の枝ここではインドでは菩醍樹の小枝となってますが、中国では柳だったとの事、今度はここで楊枝の語源が解りました。歯痛の時に柳の枝を噛み続けると治まるとも言われて居ます。サルチル酸の性抗炎症・鎮痛の薬効と思われます。尚サルチル酸はそのまま飲むと胃を傷付け痛めます。酸性を弱め胃を通過できるように変えたものがアセチルサリチル酸(アスピリン)である。との事
サルチル酸の薬効のある柳を歯痛や鎮痛に使う、仏教は当時の先端技術だったように思えます。
千手観音や楊柳観音の柳枝の持物の訳の合理性に驚きました。昭和天皇は柳の丸箸を食事されてたと聞きます。その真意は知りませんが、柳箸(やなぎばし)は、お正月の三が日に使われるお箸 柳でできた両細で中央の ふくらんだ、丸箸が用いられる そんな事で、使い捨ての丸箸の方が格式が上なのでしょう。
此処まで書いて来て思いました。仏教って宗教でなしに当時、当時に先端テクノロジーだった時があるのではと・・・。