孤思庵の仏像ブログ

少し深くの 仏像愛好のブログ続けてます、オフ会に集ってます、貴方も如何?

7月23日Takさんからの投稿【7月中後半の行動、夏以降の行事予定ほか。」


7月23日Takさんからの投稿 「7月中後半の行動、夏以降の行事予定ほか。」



今、このメール文を作成している時に眼の前のTVでは、NHK・BS101「在宅死“死に際の医療”200日の記録」(再放送)を放送している。以前初放送時に録画してある
が、今回は再度視聴している。密着取材の高齢の在宅訪問医師は、私が厚労省・財団に勤務中に仕事でご指導を頂いた、当時国立国際医療センター(現・国際医療研究センター)病院長だった「小堀鴎一郎」氏だ。彼は鴎一郎の名前で分かるように、「脚気論争」で知られた帝国陸軍軍医総監、また晩年は「仏像愛好の集い」の会にも深い縁のある帝室博物館総長、帝室美術院初代総長を勤めた小説家の「森鴎外」の孫にあたる方だ。

番組案内:  

https://www.nhk.or.jp/docudocu/program/2443/2393173/index.html

私は不器用でメール作文とTV視聴の両方一緒にやることが出来ず、どちらか一方になってしまうので、メール作文はいったん中止する。



メール作文再開。

●7月17日(水):「奈良学文化講座」(観音さまに逢いたい)(メルパルク東京
講演会に行ってきました。

奈良学文化講座サイト:  

https://nara.jr-central.co.jp/seminar/naragaku/

この講演会の前に一度鎌倉・長谷寺を訪問しようとしながら実現出来ず。以前の展覧会の図録などで知り得たことくらいの準備しか出来ないが止むをえないので、出かける。久し振りの浜松町・芝地域だ。サラリーマン時代はよく田町の勤務先にも近く「増上寺」近辺の企業などにも出掛けていたが、このところご無沙汰だった。早めに
芝公園に到着したので、増上寺境内に脚を向けた。急で一直線に上がる階段は健在だった。確か非公開の仏さまが定期的に開扉されるはずで、一度ゆっくり拝観してみたいと思っている。

私は、講演会場へはかなり早めの到着と思っていたら、既にホールの前の通りには既に行列が出来ていて、係員がプラカードを持って最後尾を案内していた。「奈良学文化講座」は2部構成で終了予定時間は21時だ。私は例によって会場の中央の左右通路直後で通路脇、つまり会場中央付近で右手側に前後の通路際最右手側という、何処の会場でも同じような条件の座席を確保するようにしているが、今回も特に2階席を閉鎖されていたので、止むを得ず1階席で同条件座席を抑えた。席のすぐ前は通路を隔てる仕切り板があり、荷物も置けてそれなりに脚が伸ばせ、右手側は通路で右隣りの席が無いのでセイセイだ。何より直前に座った客の頭や身体が通路分離れているので邪魔にならないだけでも気持ちが良い。

第1講は、仏教誕生から「観音」の成り立ちをガンダーラ以来、中国、日本への伝来
過程での言葉の意味や像態変化などの変遷を中心にお話しを伺い、第2講は、「法華経」、「十一面観音神呪経普門品」の教えや観音の33応身のことや長谷寺・十一面観音菩薩像についての由来と観音信仰の流れなど、石山寺如意輪観音像、葛井寺・千手観音坐像などのスライド利用で各種観音菩薩像の紹介が大きな画面で綺麗に映し出されて、今更ながら仏さまの尊厳と荘厳な姿に魅入られる。また「霊木」の話しということで、平安文学作品、「蜻蛉日記」、「枕草子」、「今昔物語」などに出てくる「霊験譚」がいくつか紹介されたりして、「仏像愛好の集い」の勉強会などで諸兄から教わったことがかなり多く説明されたので、安心して講師の話しを拝聴することが出来た。おかげで講師の話しに合わせてメモを取りながら持参した図録資料や参考文献コピーのページをめくる余裕も出来て、ジックリ話しを聴講することが出来た。会場が大きなステージになっており、演壇までの距離は遠く、講演会終了後の質問時間も無く、講義を聞きっぱなしになってしまったのは残念だった。開場後の時間や第1講後の休憩時間に会場内を見渡しても、「仏像愛好の集い」会のメンバーの方にお会い出来なかったのが残念。



●紺野敏文・慶大名誉教授が今年4月にお亡くなりになった。

上記講演会に出掛けたところ、会場で以前から各所でよくお会いする同年輩の同好の方で、何でも詳しく的確にお話しになられる男性から、ひょんなことで「紺野敏文」
慶大名誉教授(日本仏像彫刻史学者・80歳)が4月に亡くなられた、ということを
伺った。紺野名誉教授は、私が以前京博のある研究団体発行の論文集で「仁和寺」の仏さまなどについていろいろと述べられているのを眼にしたことから、気を付けて
ネットを調べて、一時期だったが講演会や大学の教室に脚を運んだことがあった。痩躯の哲学者風の面立ちが風格を感じたもので、また、一時文化庁文化審議会委員として国宝・重文指定にも携わっていたはずで、講演会などでもっとよく話しを伺っておけばよかった、と残念。人となりを詳しく知ったわけではないが、年配だったこともあってか穏やかな物腰で静かな語り口調がいにしえの平安朝の世界を醸すようで、語り口調に魅入ったことがあった思い出がある。ご冥福をお祈りします。



●7月18日(木):出光美術館「唐三彩展」展覧会に行ってきました。

唐三彩展サイト:http://idemitsu-museum.or.jp/exhibition/present/

私は、ここ数年間当該美術館で大きな展覧会を拝観した覚えがないことに気付いた。
これからは娘館長の感覚で、従来と違った企画がある事でしょう。2020年来秋の「伊
若冲展」も楽しみ。「東博」、「奈良博」などのコレクションコーナーでの展示に
比べて、考えたレイアウトと展示場面の意匠に拘ったのかもしれない展覧会だった。
詳しくはここでは省略するが、陶磁器の勉強も日本の茶器はじめ焼物とあわせてこれからおいおい時間をかけて勉強していくつもりなのでご教示を。



●7月19日(金):「原三渓展」(横浜美術館)展覧会に行ってきました。

三渓展覧会サイト: https://harasankei2019.exhn.jp/

川合京都仏教美術財団サイト(旧燈明寺管理): http://kawaizaidan.or.jp/index.html

地元の実業家で御多分に漏れず明治期の日本古美術品のコレクターとしても知られている「原三渓」の生誕150年・没後80年記念の展覧会だ。私は地元でもあり横浜市本牧の「三渓園」には幾度となく訪ねたことがあったが、しっかりと古美術や建築物を学習に訪問したことは無かった気がする。4~5年ほど前に京都・木津の「旧燈明寺跡」に残る古美術品所蔵のコンクリート造りのお堂に安置されている諸仏を拝観した時に、初めて原三渓が寺院の本堂と三重塔を京都・木津から本牧三渓園に移築したことを知り、早めにまた三渓園に脚を運ぼうと思いつつ、手軽に行ける気安さからかこれまで木津拝観以来ご無沙汰していた。木津のコンクリート造りの新本堂には現在、千手観音菩薩立像、十一面観音菩薩立像、不空羂索観音菩薩立像、聖観音菩薩立像、馬頭観音菩薩立像他が安置されている。造像時期や像態が分かれることから「六観音」として一緒に作られたものではないと思われるが、それなりに綺麗に残された仏さまだ。横浜・三渓園は私の知る限り「原三渓」と旧燈明寺との関係は、三渓園にある本堂と三重塔だけのようだ。それでも木津の廃寺の寺院に2回拝した者として、ささやかな繋がりがあった。また、木津の史蹟を管理している管理団体が春か秋にでも公開して下さるものと期待している。その時は木津市及び海住山寺が「現光寺」収蔵庫も同時期に開扉して下さるとさらに結構なのだけれど。

三渓は、明治から昭和初期の横浜の生糸貿易商として活動された実業家で、話しは脱線するが個人的には私の母方の曽祖父の代には、彼と同じように「伊勢佐木町」、「元町」で生糸貿易事業「○○屋」を商っていたことから、小学生の頃から元町の尾根伝いの丘陵地の広々とした芝生地の進駐軍(米軍)居留地や競馬場近くにあった大きな母の実家に遊びに行った記憶がある。曾祖父は原三渓ほどには資産家でも趣味人でもなかったようだ。原三渓は古美術蒐集とともに「茶人」としても数寄者のひとりに数えられるようで、現在残る本牧の「三渓園」には広大な日本庭園とともに茶室をしつらえて一般に公開し、広く茶道を広める支援も行ったという。

「国宝・孔雀明王像」は、期間限定での展示だが、私は以前どこかでこの画像を配し
た覚えがあると気になったが、さもあらん東博所蔵作例なので東博でのことかも。岡
倉覚三(天心)に請われて、三渓は近代黎明期の画壇の雅邦、観山などそうそうたる画家たちの活動を経済的に支援したという。1923年(大正12年)の関東大震災で横浜は甚大な被害を受けたが、地元金融機関のトップになり横浜の復興に尽力し、古美術蒐集どころではなかっただろうが横浜の復興を果たしたという。



●7月20日(土):「清泉アカデミア・足利の運慶・快慶」」講演会に行ってきまし
た。

清泉ラファエラアカデミア講座案内: 
https://www.seisen-u.ac.jp/rafaela/lecture/oneday_detail.php#201972

久し振りの五反田行きでした。蒸し暑い街中をゆっくりと歩いて出掛けました。表通
りではなく並行して通るいつもの裏通りを通ってキャンパスまで出掛けた。正面の門
をくぐり右手の狭い石段を上がると、お馴染みの綺麗なコンドル氏建築の旧島津邸の洋館の前には建築資材などが積んであり、かろうじて庭園に抜けるゲートが開いている程度だ。講演会場にはまだ聴講客が疎らだった。本講座には「集いの会」の皆さんも6名が聴講参加されていた。長くなるので山本教授の講義内容は省略。教授のレジメは、相変わらず講義内容に沿った形で項目ごとに表や画像を多用して要領よくポイントを纏めており、直接講義を受けずともレジメだけで充分講義全体が分かってしまう、上手な資料造りに感服する。山本教授は講義後にこの度の講義テーマの重要な立役者・大澤(旧姓塩野)慶子さんを紹介されて、清楚な和服姿の彼女から簡単な挨拶があった。



●7月21日(日):奈良博サンデートーク空海舎利信仰の源流」講座に行ってきま
した。

奈良博サンデートークサイト:https://www.narahaku.go.jp/events/sunday.html 



●直近の行動予定です。

・7月25日(木):根津美術館「優しいほとけ・怖いほとけ」展覧会

根津美術館HP:http://www.nezu-muse.or.jp/jp/exhibition/next.html



●「目の眼」誌・8月号(No.515 )の掲載記事:

上記の横浜美術館で開催の「原三渓」展の特集。国宝「孔雀明王像」(東博所蔵)ほ
か書画、茶器、什器など原三渓の蒐集した美術品が拝観。

「ほっとけない仏たち」は、京丹波町・「新宮寺・不動明王坐像」。青木淳教授は、
洛東・同聚院像の作者「康尚」(定朝の父親)の作例様式を踏襲するものと評価して
いる。次のページには「権現堂」に多くの見事な観音像や熊野十二所権現本地仏の安置の画像が掲載されている。



●奈良・王子町観光PR歴史講座のご案内:

2019年8月19日(月)奈良県王子町観光PR歴史講座・「聖徳太子達磨大師の不思議な物語」

王子町講座開催案内:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000002.000035788.html

於・有楽町朝日ホール有楽町マリオン11F) 開場・12:00~ 開演・13:00~
15:30(予定)

入場・無料、要申込(申込期間・7月19日~8月6日)

第1部・基調講演「聖徳太子達磨大師の不思議な物語」西山厚・半蔵門ミュージア
ム館長

第2部・朗読「聖徳太子と愛犬雪丸のものがたり」新藤晶子元TBSアナウンサー

第3部・パネルディスカッション「明神山から見晴らす聖徳太子1400年」パネラー他



●「司馬遼太郎記念館」友の会主催の「山荘と熊野・古座街道・十津川街道」2泊3日
の旅行:

7月22日(月)に自宅宛てに届いた「遼」誌(司馬遼太郎記念館機関誌)72号に上記
イベント企画の案内があった。私は過去にも同様のイベント企画があったが不参加。
今年は先日の弧思案さんあてのメールにも記したように、当該地域については自分で訪問計画を始めたところだったので、関心の度合いが違う。あとは実施時期の私の都合か?案内パンフのキャッチに魅入られた。

南紀・古座川にある司馬遼太郎の山荘で友の会の皆さんと館長が歓談する企画も今回で3回目。山荘での語らいと古座川の渓流を見学したあと、熊野三山のひとつである熊野本宮大社へ。熊野川水系の絶景を眼前に川下りする瀞峡遊覧をゆっくりと楽しみ、奥熊野・川湯温泉で宿泊。大塔川の川底より絶えず湧き出る源泉をひいた露天風呂で、川原を掘れば温泉が湧き出します。十津川では、人力でロープを引っ張って空中移動する「野猿」、生活橋として日本最長の「谷瀬の吊橋」渡りを体験、五条市の歴史民俗資料館などを見学して「天誅組」の足跡をたどります。』というものです。
一人で行くも良し、同好の方々との歓談兼歴史学習も良し。ちなみに日程は10月5日(土)~10月7日(月)



●第168回奈良学文化講座「卑弥呼はそこにいたか」(弥生時代の巨大集落・唐古・
鍵遺跡を歩く)のご案内:

講座案内サイト:https://nara.jr-central.co.jp/seminar/naragaku/ 

於・奈良県橿原文化会館大ホール  2010年10月19日(土)10:00~開場、10:30~
開演

・座学講座:10:30~12:00

・散策講座:13:00~17:00(約8㎞徒歩)

要申込(4名まで/回、8月29日必着)、参加費有料・1,000円/名



●奈良ファン倶楽部「奈良学講座」(會津八一と奈良)講座:

奈良学講座サイト:http://fanclub.nara-kankou.or.jp/koza02/koza02-2019-03

2019年9月30日(月) 13:00開場、13:30~15:45講演 於:奈良市内・浄教寺本




●奈良ファン倶楽部「奈良学講座」(薬師寺東塔を掘る)講座:

奈良学講座サイト:http://fanclub.nara-kankou.or.jp/koza02/koza02-2019-04 

2019年12月9日(月) 12:00開場、13:00~15:45講演 於:大手町・よみうり大
手町ホール



●最近読んでいる図書関係:

1.「古代国家はいつ成立したか」都出比呂志著(岩波新書・新赤版1325、2018年8月6日・第13刷発行)

2.「内戦の古代史―邪馬台国から武士の誕生まで」倉本一宏著(講談社現代新書
2505、2019年4月11日・第4刷発行)

3.「三井寺に眠るフェノロサとビゲロウの物語」山田静一著(宮帯出版社、2014年9
20日・第2刷発行)

4.「保科正之言行録」中村彰彦著(中央公論新社、2008年5月25日・初版発行)

5.「1868年の会津藩若松城天守閣郷土博物館・平成30年度企画展」(明治150年事
業・戊辰戦争150年事業記念)

6.「「空気」の研究」山本七平著(文春文庫・2018年12月10日・新装第1刷発行)

などなど…



●只今ダビングしているTV番組:

・「新・美の巨人たち鳥獣人物戯画・謎の多い作品に新説!」(4月20日・BS161)

・「新日本風土記高野山」(再放送分・4月25日・BS103)

・「京都ぶらり歴史探訪・桜満開!春の絶景20選(後編)」(4月30日・BS151)

・「大分国東半島・六郷満山1300年を知る」(6月19日・BS211)

・プレミアムカフェ・「戦火に消えた島人(シマンチュ)のメロディ・御座楽、琉球
の民謡」(6月20、21日・BS103)

・BSスペシャル「中国・改革開放を支えた日本人」(4月21日・BS101)

・BSスペシャル「中国王朝・英雄たちの伝説・巨大遺産の謎・万里長城、大運河、
都・長安」(4月27日・BS103)

・NHKスペシャル「日本人と天皇」(4月30日・NHK

ETV特集「反骨の考古学者・森本六爾とミツギ」(7月6日・ETV)

==在野の研究者・森本六爾とミツギ夫妻は、若い時から当時の定説を離れた自説を持ち、「唐古池遺跡」に注目して弥生時代の稲作跡を探し求めて、二人とも30歳台前半という短い生涯を発掘に捧げた。今その遺跡の地中からは弥生時代の稲作跡が認められて、彼らの提唱が的中し、縄文・弥生時代の生活について教科書の書き換えが行われた。現在では弥生時代から稲作農耕が始まるという事実が教科書に載っても、モースの名前はあっても二人の名前は何処にも見出せない。二人にとってあまりにも短い人生だった。==

・ザプレミアム「歴史エンターテイメント・松平信綱保科正之」(6月24日・BS103)

・「フランス人がときめいた日本の美術館・都庭園美術館、日本民芸館、明治村
(6月28日ほか・BS211)

NHKスペシャル「モネ・睡蓮・よみがえる幻の1枚」(6月26日・NHK

・「にっぽん歴史鑑定・天下を決めた清州会議」(7月8日・BS161)

・「にっぽん歴史鑑定・古代ミステリー・遣隋使と遣唐使」(7月1日・BS161)

・「空旅中国・空海のまわり道・彼の歩んだあとを辿る」(6月26日・BS103)

などなど…





2019年7月23日 AM0:30    Tak