孤思庵の仏像ブログ

少し深くの 仏像愛好のブログ続けてます、オフ会に集ってます、貴方も如何?

2月24日Eテレの「こころの時代」こころの時代~宗教・人生~「命の輝きをうつす」.


今週の日曜2月24日の早朝、五時に、半分眠り気味ながら、Eテレのこころの時代」を見ました。途中から見入ってしまいました ... 。
奈良の風景をうつす際の心境を表現した映像作家・保山耕一さんの言葉 ... こころの時代宗教人生~「命の輝きをうつす」.

奈良県 在住の映像作家・保山耕一さん(55)。末期がんを抱えながら、毎日、奈良の自然や寺社仏閣を撮影している。その日に撮った映像はすぐさま編集してSNSで発表。「奈良の365日の季節のうつろいを写した作品」は「涙が出る」「神様の気配がする」と静かな反響を呼んでいる。5年前大腸がんが見つかり直腸を全摘出、5年生存率は10%と言われ、2年後には肺に転移する。テレビの仕事はなくなったとの事。『大好きだった奈良にさよならするつもりで、風景を撮り始めた。最初は桜を撮っても悲しかったけれど、桜は来年も再来年も咲くと気づいて、あと1年頑張ってみようと言い聞かせるようになりました。』
自らの死と向き合いながら、奈良の風景を写し続ける保山さん、 レンズの先に見つめる世界について 語っていました。

この番組は 抹香臭い宗教や,哲学的仏教の解明では無く、直腸癌を患い 自暴自棄に成りかけた一人の映像作家の思いを綴っている。宗教家、宗教学者の談では無しに、一般人の心の軌跡ですが、春日大社を舞台とした、 ある種の身近に神の意識が匂う 番組となっています。 権現とはこの様なものでもあるなと感じた番組でした。

仏像愛好の集 メンバーの ぶちゃんさん には、この頃 仏像から、 神仏混淆に、さらに神道に興味が移ってきているとの事でしたので、権現信仰にも ご興味かと、 拙文を書かせてもらいます。
御存じの事ですが、「権現」とは、日本の神々を仏教の仏や菩薩が仮の姿で現れたものとする本地垂迹思想による神号。

私 思いますに、仏教の仏とは、真理そのものとしての仏の本体、色も形もない 真実そのもの「体(てい)」をいう、「法身仏」を指すと思います。その仏が、日本の神々の形を持って、仏や菩薩が仮の姿で人の前に現れたものが、「権現」とおもいます、こうして現れてくれた権現  こそが、真に有り難いと感じ、思えるのではないでしょうか?   像作家・保山耕一さんの眼前の奈良の美しい風景は まさに権現だったのではと思えます。

昨年、興福寺文化講座で、夛川貫首の「春日権現験記」の 講義を受講して居まして、その内容に、仏とは相違で、神は存外に人間臭いと感じました。 そんな権現の神が、人には判りやすく、受け入れやすいのではと考えるようになりました。とは申せ、もう一方 人間心理分析や 哲学の様な 仏教にも依然に興味で好きです。ただ、この歳に成り、老いて来た自分には、素朴な権現がに合う気も してきました。

もう少し放送内容を述べたいのですが、長いブログ日記は嫌われると聞きますので、この辺で止めます。まずは、来週土曜、3月2日は 「仏像愛好の集」の定例日ですが、良ければ、 NHK Eテレ 午後1時からの再放送番組を録画などしてご覧ください! 取り急ぎ再放送の鑑賞のお奨めです!