孤思庵の仏像ブログ

少し深くの 仏像愛好のブログ続けてます、オフ会に集ってます、貴方も如何?

②Takさんからの投稿



横浜市K区”わ”の会を知った:

金沢文庫には暑いなかを歩いて到着。顔面の汗とボサボサ髪でオープンすぐの受付の女性職員に笑われてしまった。先日の講座に便宜を諮ってくださり受講できたこと
を感謝し御礼をする。今回も到着後氏名も申し出ず入館料金も支払う前に、顔を出しただけで講座受講番号札を手渡してくださるほどに私を印象付けてしまっていた。昼
近くに「”わ“の会」の会員の方とお話しをする機会があった。その男性はT工業大学、 N鉄鋼メーカーでコンピュータ制御関係の仕事をされてきたそうだが、最近こ
の会に参加しているという。彼は金沢文庫駅の反対側にお住まいということで、地元で参加されているそうだ。お会いした日も午前中に金沢文庫学芸員を講師に個別講
座を開催していて大勢の会員が参加した講座だったようだ。講座が終了したところだったのでお話しが出来たものだった。区役所の生涯学習交流会の企画で、1ジャンル
に特化しておらず、寺社巡り、歴史史跡巡り、古文書読書、俳句など幾つかのジャンル毎の活動で、講義や現地探訪(関東一円まで)などがあるという。会員制だが、行
事によっては個別に申し込んで参加も出来るという。私の住む青葉区にもこのような活動があるのか、検索してみたが分からなかった。

“わ”の会HP:   http://kanazawa-wanokai.in.coocan.jp/ 





金沢文庫の帰途、あまりにも暑いので横浜駅で途中下車し、スポーツ用品専門店で野球帽を購入。今まで長いこと使用して来た帽子は、先般の会津旅行で鶴ヶ城の石
垣のうえで風に吹かれた際に飛ばされて堀に落ちてしまい、届けをしたがすぐには回収されず、このところ髪の薄い頭に直射日光を遮るものが無く余計に暑く感じていた
ものだ。ようやく帽子をゲットした。ついでに家電量販店で「ポータブル扇風機」を購入した。TVニュースなどで見かける片手に持って涼む事の出来るアレだ。でも幾
種類も店頭に並ぶ中で購入したのは、羽の無いまるで英国製の冷暖房機メーカD社製風の丸型外枠だけの構造で内部から冷風がスリットの間から噴き出す構造の製
品だ。羽が無いだけに片手で持ってもすっきりとして、3段階の風量は遜色ないが若干モータ音が大き目かもしれない。外出時に思いがけず購入したが、これからどれだ
け利用するかがちょっと疑問、思ったほどには持ち歩かず屋外で使用していないかも。





岩波書店から「シリーズ古代史をひらく」(全6冊)の発刊案内:

岩波書店発刊サイト:  https://www.iwanami.co.jp/news/n29981.html 

8月上旬に岩波書店に関係する方からご紹介を頂き、持参された既刊本の2冊をさっそく手にしてみた。もう少し様子を見てから購入してもいいかな?特に③、④につ
いて執筆者も含めて関心があるところだ。

既刊本:

1.    「前方後円墳」(巨大古墳はなぜ造られたか)(吉村武彦編集)
2.    「古代の郁」(なぜ都は動いたのか)(川尻秋生編集)

9月発刊予定:

3.    「古代寺院」(新たに見えてきた生活と文化)(吉川真司編集)藤岡穣氏、海野聡氏、菱田哲郎氏、ブライアン・ロウ氏

11月以降発刊予定(順未定):

4.    「国風文化」(貴族社会のなかの「唐」と「和」)(吉川真司編集)皿井舞氏、河上麻由子氏、金光桂子氏、佐藤全敏氏、ブライアン・スタイニン
ガ―氏
5.    「渡来系移住民」(半島・大陸との往来)(吉村武彦編集)
6.    「文字とことば」(文字文化の始まり)(川尻秋生編集)





●大学講座を聴講して来た:

8月7日(水)、目白にある大学の講座を聴講して来た。私は今回の講師の講義は以前幾度となく聴講してきたが、しばらくご無沙汰していたものだ。この夏の暑い時
期に午前10時30分から午後4時30分までの昼食をはさんでの長時間講座で、普段3回の講座を1日で行なうものだった。以前の受講の際に話しを交わしご一緒だっ
た3人連れの女性も久し振りに見かけた。講座には集いの会のGさんも出席されていて最初から帰りまでご一緒した。彼からは手作りのお弁当までおすそ分け頂いた。有
難う感謝。

講義内容は、

『浄土の光景①浄土はいずこに』1.仏陀観、2.他土仏と浄土(阿閦如来阿弥陀如来薬師如来、各経文原典)、3.盧舎那仏(毘盧遮那如来)、梵網経(蓮華胎
蔵世界)、八十華厳、大日如来、密言浄土、

『浄土の光景②極楽の情景』1.法隆寺金堂外陣旧壁画・阿弥陀浄土図、元興寺厨子入り智光曼荼羅図、覚禅抄・智光曼荼羅図、知恩院阿弥陀経曼荼羅図、平等院
鳳凰堂内陣荘厳、中尊寺金色堂内陣荘厳、観無量寿経・葦提希夫人説話、十三観想、九品往生観、当麻曼荼羅図面構成、

『浄土の光景③霊鷲山補陀落山、八十華厳、兜率天、天界の構造』華厳五十五所絵(東大寺藤田美術館)、兜率天曼荼羅図(根津美術館、大阪・延命寺ほか)

*講義後、いつものように講師にお話しを伺う。私が以前に気になっていた観無量寿経変相図(十三観、十六観)、逆手の阿弥陀如来立像の事、重源の変相図につい
て、数年前に拝観した私が感激した兜率天曼荼羅図(根津美術館)をもとに弥勒の姿、各宮の意味などについて伺った。特に新知見、新たな疑問などは気が付かなかった
が、久し振りにお話しをすることが出来良かった。



次回講座聴講予定: 9月6日(金)10:40~16:30 「仏教美術への招待・仏教絵巻」(そういえば、集いの会のGさんも受講されるのかな?)




①Takさんからの投稿 [Subject: この夏、8月中旬の報告(雑多ジャンル」


8月21日 Takさんからの投稿   Subject: この夏、8月中旬の報告(雑多ジャンル)


7月下旬の報告以来の便りとなりました。今回は夏休みということでとりたてて報告する内容が無いものですが、一応報告します。



●最近TV番組を視聴して

・NHKTVドラマ「透明なゆりかご」再放送案内:  

https://www.nhk.or.jp/drama10/yurikago/

・「透明なゆりかご」単行本案内:

https://www.cmoa.jp/title/97738/vol/1/?cmoa=lp
<https://www.cmoa.jp/title/97738/vol/1/?cmoa=lp&genre_id=2&nontl&utm_source=
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02>
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campaign=4_new_pc_T97738_201802 

NHK・BS歴史ドラマ「蛍草 菜々の剣」放送案内:

https://www4.nhk.or.jp/P5823/

・NHKTVドラマ「マンゴーの樹の下で ルソン島、戦火の約束」放送案内:

https://www4.nhk.or.jp/P5834/

https://www4.nhk.or.jp/P5834/#past-onair

・NHKTV「アニメ ヒバクシャからの手紙 大好きだったあなたへ」放送案内:

http://www6.nhk.or.jp/anime/topics/detail.html?i=5515



NHKTVで「透明なゆりかご」の再放送(深夜時間帯)を観た。2018年夏に10回にわたって放送された産婦人科開業医院を舞台にした、医師と看護師、患
者(妊婦)との各人の妊娠・出産・中絶の葛藤に焦点を絞った人情味溢れる涙なくしては観られない「生と死」を身近にそして日常に感じられる番組の再放送だ。その当
時も感動して毎回視聴したものだったがまた観てしまった。蛇足だが出産時に本当の出産直後の幼児を実際にはっきりと映像化しており、同じくらいの幼児を搔き集めて
くるという迫真のリアルなドラマ制作までの構想と準備に懸ける姿勢に感動しばしだった。最近何か放送番組が評価されて「賞」を受けたようだ。今回は8月3日か
ら6日間で一挙の放送だ。いつもながらNHKのドラマは手が掛かっており、まるで実際の現場がそのまま記録映画として編集されているかの如くだ。医療関係の基本
的なシチュエーションなど、しっかりしたスタッフと専門的な知識や経験に裏付けされた構成が観るものを安心させてくれる。民放のドラマをほとんど観たこと
が無い私なので比較出来ないので言うのもおかしいかもしれないが…。当時その若い主人公のギコチナイ動きが回を増すごとに役になりきる姿に感銘を受けた覚えがあ
る。

彼女は朝ドラ「あさが来た」にも女中役で出ていたし、現在進行中の朝ドラ「なつぞら」にも最近になって主人公の妹役で突然に画面に姿を見せていた。今回はBS番
組「螢草 菜々の剣」(時代劇)の奉公人で敵討ち役や、NHK恒例の夏の終戦時期に合わせたドラマ番組の一つである「マンゴーの樹の下で こうして私は地獄を生き
た」及び「マンゴーの樹の下で ルソン島、戦火の約束」に、戦時中フィリピンの戦地での苦難の迫真の密林の彷徨、逃避シーンを演じており涙ものだった。ま
NHK総合では「アニメ ヒバクシャからの手紙 大好きだったあなたへ」の吹き替え声優までこなし、最近彼女はNHKでは人気者だ。私はもともと日頃まず映
画を観ることはないので、彼女の出演している一般公開映画は観たことが無いが、こうしてNHKTVでは彼女をジックリ視聴することが出来る喜びを得た。



・NHKTV番組:アニメ映画「この世界の片隅に」、および「TVラジオ同持放送・#あちこちのすずさん(この世界の片隅にをテーマに)」も観てしまった。

http://www6.nhk.or.jp/anime/topics/detail.html?i=5463 



NHKラジオ「ラジオ深夜便」(8月20日AM4:00~)で聴いたこと:

私は、家にいる時にはTVを視るだけでなくしばしばラジオも聞いている。それも時間帯は主に深夜で数日前にも聞く機会があった。8月20日(火)AM4:00~
ラジオ深夜便」で、番組の中で電話で話しを伺っていたのは、生まれも育ちも京都・西陣という「下戸眞由美」(オリトマユミ)さんだ。

自己紹介では、短大卒後地元の信用金庫勤務。結婚後に観光・教育関係の仕事に就き、10年弱前に起業化して、京都の路地裏まで歩き回り、京都検定取得し「女性限
定」の個人や少人数のテーマ別・季節別などのオリジナル企画で同行案内をして、他にないような京都観光を行なっているそうだ。つまりプランナー兼ガイドといったと
ころ。でも受け付ける客の件数は限られ、事前の手間などもかかり、割の合う仕事なの?その番組の話しのなかで季節の歳時記のように幾つかの行事を案内していた(大
報恩寺・千本釈迦堂の大根炊きや、大徳寺の茶道関係の行事、各地の地蔵盆、正月1月15日の催事など)が、それらについてをまとめた本を今春に出版したという。

新刊図書について:

・『京都 癒しの旅―京都生まれ京都育ちの著者がおくるあなたに寄り添う癒しの旅―』(下戸眞由美著、ごま書房新社、2019年4月17日刊、214ペー
ジ、¥1,404 )

目次・

1.    初春から春の彼岸―京都の行事や見処に想うこと
2.    桜咲く頃から夏越の祓
3.    祇園祭から秋の彼岸
4.    お月見から終い弘法
5.    一歩離れて見えたこと
6.    心に生きる京の風景と豊かさ

「京都癒しの旅」案内サイト:   https://ameblo.jp/kyoto-iyashinotabi/ 

著者紹介サイ
ト:   https://www.kyoto-np.co.jp/info/keizaitokusyu/mylife/20160207_4.html

8月17日 深夜の 鮫洲八幡神社 例大祭 惣町大神輿 宮出し&鍍行


真夜中の お神輿鍍行見物に行きませんか? 今年の鮫洲八幡の例大祭には 天皇即位の慶事で、通常時の神社大神輿(台輪 3尺3寸 約300貫)に代わって、鍍行用では無くなり、神社宝物として 拝殿に納置されてます惣町大神輿(台輪4尺3寸5分  約450貫 1.7トン)が特別に鍍行されます!

参考資料 
浅草三社の宮神輿で一番大きい一之宮神輿の法量は、台座幅 4尺2寸5分 重量
283貫だそうです。
 

http://rekishi-roman.jp/miya-2009/miya-06/samezu-soumati-mikosi.jpg ←をクリックすると画像が出ます。

 
鮫洲八幡神社の地は地、旧御林町(おはやし)と呼ばれ漁師町で、御菜肴八ヶ浦のひとつ。 御菜肴浦(おさいさかなうら)とは、新鮮な魚介類を将軍家に献上する義務を持たされた漁師町でした。

此処の神輿鍍行は、ワッショイの掛け声の足並みが揃う、街中のそれとは相違で漁師町の荒っぽい担ぎ方で一興です。 また、品川拍子と呼ぶ、 神輿に大拍子という太鼓を括り付け、トンビと言われる、篠笛とともにの お囃子付きの神輿鍍行です。

深夜2時の、暗闇の中での宮出しは、雰囲気あります。ネット検索で、鮫洲八幡神社例大祭 宮出しに行ってきました。 | トクチャンのブログ  |
で検索し、クリックで開きますと、写真が入ってまして、2番目の写真は動画です。ここでは惣町大神輿ではなく、次に大きい神社神輿ですが、夜中の宮出しから 御旅所までの動画が見れます。 ご参照ください。

真夜中の宮出し、続く深夜の旧東海道での鍍行で、明朝7時頃に御旅所に着御します。赤い提灯がつけられ、揺れる夜中の神輿鍍行が大好きです。 

お神輿が 好きな方、ご一緒しませんか? 宮出しは夜中ですが、夜中が不可能の方は、18日(日曜)の 午後5時前後の旧東海道での鍍行と、夕方6時の宮入(鮫洲八幡神社)に お出かけください。 




    集合  8月16日(金) 

【集合】23時59分 京急品川駅1番線ホーム 最後尾(泉岳寺 寄り)  
     孤思庵が居ます。探してください!

 17日(土)

   品川駅発車 0時6分 川崎行き 最後部に乗車

   鮫洲着   0時11分  ホーム最後尾に 集まって下さい!



   0時15分~1:50 鮫洲駅際の ファミレス ジョナサン にて
          飲食しながら、お神輿談義での時間つぶし

     2時00分  鮫洲八幡神社にて  惣町大神輿 御霊入れ式  

          3時00分    大神輿 出御

        3 : 0 0   旧東海道 大神輿鍍行を見物  以降 随時 退散可

       適時      24時間営業の牛丼店で、朝食をとろうかと・・・、

      7:00    大神輿  御旅所 着御 



   18日(日)(夜中が不可能の方は、こちらを・・・、)

      15:00   大神輿  御旅所 発御 
 

     1 8 : 0 0       大神輿 神社宮入 (此方も風情あります。)    




ネット検索で 多数の 記事 画像 動画が ご覧になれます!
以下の キーワードで 検索。  参照してみてください。 

 鮫洲八幡神社 ・  鮫洲八幡  ・ 品川拍子 

長谷寺式十一面観音



身長10メートル超

十一面観世音菩薩立像の高さは10メートル18センチ。木造の十一面観音像としては国内最大級です。頭の上には、正面に阿弥陀如来、菩薩面(慈悲の表情)が2面、忿怒面(ふんぬめん・怒りの表情)が3面、牙上出面(がじょうしゅつめん・称賛の表情)が3面、仏頂面(悟りの表情)が1面、大笑面(だいしょうめん・笑顔)が1面の10面を頂き、いつでも世の中を救うことができるよう、外界のすべての方向を見守っています。
本堂前でお参りする際には十一面観世音菩薩の上半身しか見えず、全身の大きさは実感できないかもしれませんが、本堂の中に入って足元から仰ぎ見るとこの観音さまの巨大さがわかります。
*十一面観音の全身は特別拝観期間にご覧いただけます。
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右手に錫杖(しゃくじょう)を持つ

錫杖とは僧の持ち物のひとつで、煩悩を取り智慧(ちえ)を得ることができるとされています。仏さまでは地蔵菩薩が持っています。そうなのです。錫杖は一般的には十一面観音の持物(じもつ)ではありません。しかし、長谷寺の本尊十一面観世音菩薩の右手には念珠といっしょに錫杖が添えられています。それは、この観音さまは、病気治癒など現世利益を叶えるという十一面観音の徳に加え、悩み苦しむ人を救済する地蔵さまの徳をも併せ持つしるしとされています。
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石の台座に立つ

仏さまは、蓮弁の台座に座したり、立ったりしているのがふつう。しかし、長谷寺の観音さまは、大きな四角い岩の上に立っています。これはなぜなのでしょうか。一説には、古来、日本には岩の上に神が舞い降りるとされ、その岩を磐座(いわくら)と呼びますが、長谷寺の本尊が立つ岩もまた磐座とされたのではないかというもの。この地域では、天照大神が訪れたところと信じられており、本尊は天照大神本地仏(*)としてつくられたとの伝承も残されています。
*もとの仏の姿の意。
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黒光りしている足

470年も前につくられたのに、今も金色に輝く姿の観音さまですが、御足だけは黒く光っています。そこだけ色合いが違うのは、人々が手を置いて祈りを捧げてきたから。長い年月に積み重なってきた祈りの証、仏さまと人とのふれ合いの歴史です。参拝者も特別拝観の期間は十一面観世音菩薩の御足に触れることができます。巨大な観音さまの大きな慈悲を感じて下さい。
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ちょっと豆知識!

一般的な十一面観音

奈良時代から信仰を集めた十一面観音は、病いの治癒など10種類の現世利益をもたらす菩薩として慕われてきました。一般的には、女神のような容姿としてつくられたものが多く、右手はまっすぐに下ろされ、左手には花瓶を持っています。右手に錫杖を持つ長谷寺の本尊は「長谷寺式」と呼ばれ、霊験あらたかなことから全国に数多くの御分身が祀られています。



徳道聖人曰く「伝え聞くところによると、第六天魔王が我が国を犯す時、天照大神が法性宮にいてこのことを見ていると。悲しみのあまり、6天照大神が春日明神に契りを交わして、『あなたと共に地上に下って、私が国主となろう。あなたは臣となり衆生を守ってほしい。』と言うので、このことから二神は交わり、二神の孫はこの国を治めるようになった。今、両家の仏法は荒廃している。再び仏法を栄えさせたい。この大願を遂げるために仏像を造りたいと思うのです」と答えた。
勅使はこれを聞き、これは慶賀事だから、助成してあげたいということで朝廷に奏上する運びとなった。元正天皇から聖武天皇に代が替わり、房前はが重ねて奏上したことから、神亀元年甲子年二月二十三日に勅が下り、神亀六年己已年四月八日辰時、吉日かつ良時を以て御衣木の加持を始める。加持役は道慈律師によって行われた。三日間かけ、十一面観自在菩薩像を造りだす。高さ二丈六尺で、その巧匠は稽文会、稽主勲が務めた。

仏像を造り始めて二日目、樵夫の吉躬津麻呂が山に入り薪を取っていたところ、仏所の方に稽文会が7地蔵菩薩となって仏像を刻んでいるのを見つけた。また、稽主勲が観自在菩薩となって同じく仏像を刻んでいるのも見た。これは不思議なことだと思い吉躬津麻呂は徳道聖人にこのことを語った。さっそく徳道聖人が見に行ったところ話の通りだった。7これはまさに地蔵観音の応化

菩薩


菩薩

出典: フリー百科事典『ウィキペディアWikipedia)』
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菩薩(ぼさつ)とは、梵名ボーディ・サットヴァ(: बोधिसत्त्व, bodhisattva, : bodhisatta) の音写であり[1][注釈 1]仏教において一般的には菩提(bodhi, 悟り)を求める衆生(薩埵, sattva)を意味する[1]菩提薩埵とも音写される。仏教では、声聞縁覚とともに、声聞と縁覚に続く修行段階を指し示す名辞として用いられた[2][3]

 

原語・原義[編集]

梵名ボーディ・サットヴァのbodhiとは漢訳「菩提」であり、sattvaとは「生きている者」の意味で衆生有情と意訳された[要出典]

菩薩という用語が仏教成立以前から存在したか否かについての定説はないが、仏教で初めて菩薩という用語が用いられたのは釈迦の前世譚(ジャータカ)であり、釈迦が前世で辿りついた境地の意味だったとする説が有力である[注釈 2][要検証]

初期仏教・上座部仏教における扱い[編集]

初期仏教においては、パーリ経典においてパーリ語bodhisatta釈迦本人を指している[5]

大乗仏教における扱い[編集]

般若心経[編集]

玄奘訳の般若心経には前段に菩薩、後段に菩提薩埵と音写した2種の訳語が使い分けられている[注釈 3]。般若心経にこのような用語が使われているのは漢訳における語源学風解釈(nirukti, etymology)で、意図的に〈菩提+薩埵〉と分割したという説がある[6]

十地経[編集]

原語・原義[編集]

梵名ボーディ・サットヴァのbodhiとは漢訳「菩提」であり、sattvaとは「生きている者」の意味で衆生有情と意訳された[要出典]

菩薩という用語が仏教成立以前から存在したか否かについての定説はないが、仏教で初めて菩薩という用語が用いられたのは釈迦の前世譚(ジャータカ)であり、釈迦が前世で辿りついた境地の意味だったとする説が有力である[注釈 2][要検証]

初期仏教・上座部仏教における扱い[編集]

十一面観音

クリックすると新しいウィンドウで開きます     法華寺 十一面観音


十一面観音梵名エーカダシャムカ は、仏教の信仰対象である菩薩の一尊。観音菩薩の変化身の1つであり、六観音の1つでもある。頭部に11の顔を持つ菩薩である[1]。梵名は「11の顔」、「11の顔を持つもの」の意。


 

概要

三昧耶形水瓶、開蓮華。種字はキャ(क、ka)、キリーク(ह्रीः、hrīḥ)。
六観音の役割では、阿修羅道衆生を摂化するという[2]
密教の尊格であり、密教経典(金剛乗経典)の十一面観自在菩薩心密言念誦儀軌経(不空訳)、仏説十一面観世音神咒経十一面神咒心経玄奘訳)に説かれている。
十一面観自在菩薩心密言念誦儀軌経によれば、10種類の現世での利益(十種勝利)と4種類の来世での果報(四種功徳)をもたらすと言われる。
十種勝利
  • 離諸疾病(病気にかからない)
  • 一切如來攝受(一切の如来に受け入れられる)
  • 任運獲得金銀財寶諸穀麥等(金銀財宝や食物などに不自由しない)
  • 一切怨敵不能沮壞(一切の怨敵から害を受けない)
  • 國王王子在於王宮先言慰問(国王や王子が王宮で慰労してくれる)
  • 不被毒藥蠱毒。寒熱等病皆不著身(毒薬や虫の毒に当たらず、悪寒や発熱等の病状がひどく出ない。)
  • 一切刀杖所不能害(一切の凶器によって害を受けない)
  • 不能溺(溺死しない)
  • 不能燒(焼死しない)
  • 不非命中夭(不慮の事故で死なない)
四種功德
  • 臨命終時得見如來(臨終の際に如来とまみえる)
  • 不生於惡趣(悪趣、すなわち地獄・餓鬼・畜生に生まれ変わらない)
  • 不非命終(早死にしない)
  • 從此世界得生極樂國土(今生のあとに極楽浄土に生まれ変わる)

日本語では「十一面観音菩薩」、「十一面観世音菩薩」など様々な呼び方があるが、国宝、重要文化財等の指定名称は「十一面観音」となっている。

歴史的由来

十一面観音 その顔の数の由来など、起源の明確な根拠が少ない[1]ヒンドゥー教の影響下に7世紀ごろ成立したとされる[1]
「雑密」奈良時代710年 – 0794年)の密教 その
「純密」大同元年(806年)10月、空海博多津に帰着。

日本での信仰 雑密とは、真言密教や天台密教が成立する前に、奈良時代にはあったという初期の密教です。雑密・純密をそれぞれ大まかにインド密教の前期・中期に対応させることが多い。

十一面観音 心覚撰『別尊雑記』(平安時代)より
十一面観音は、密教系の尊格であるが、雑密の伝来とともに奈良時代から信仰を集め、病気治癒などの現世利益を祈願して十一面観音像が多く祀られた。観音菩薩の中では聖観音に次いで造像は多く、救済の観点からも千手観音と並んで観世音菩薩の変化身の中では人気が高かった。
伝承では、奈良時代修験道僧である泰澄は、幼少より十一面観音を念じて苦修練行に励み、霊場として名高い白山を開山、十一面観音を本地とする妙理権現を感得した。平安時代以降、真言宗天台宗の両教を修めた宗叡は、この妙理権現を比叡山延暦寺遷座し、客人権現として山王七社の1つに数えられている。

像容[編集]

インドにおける作例は顕著なものは無い。雑密時代である初期代以降の中国で盛んに信仰され、日本でも数多く造像された[1]
通例、頭上の正面側に柔和相(3面)、左側(向かって右)に憤怒相(3面)、右側(向かって左)に白牙上出相(3面)、背面に大笑相(1面)、頭頂に仏相を表す[3]
日本では、奈良時代から十一面観音の造像・信仰は盛んに行われ、